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堂島リバービエンナーレ2011 「Ecosophia-アートと建築」 堂島リバーフォーラム

堂島


堂島リバービエンナーレ2011「Ecosophia-アートと建築」 堂島リバーフォーラム 7月23日~8月21日
公式サイト → http://www.dojimariver.com/topics/biennale2011.html

2009年に始まった堂島リバービエンナーレ2009「リフレクション:アートに見る世界の今」に続き、2回目となる今回は、飯田誉世氏をディレクターに迎え 「ECOSOPHIA(エコソフィア-アートと建築)」と題した展示を行っている。
ちなみに、第1回目のディレクターは、森美術館館長の南條史生氏で金融危機や地域紛争、貧困問題など、社会の諸相を提起する映像作品を中心とした内容でした。

私は1回目も観ているのですが、記事にはあげていません。記憶の中での前回は、とにかく映像が多かったのでとても2時間やそこらで全作品を見切れない状況の中、確かに重いテーマの作品が多く圧倒された記憶が残っています。

今回は、「これからの地球のあり方を、建築とアートというテーマのもとに自然環境、社会環境、人間の心理の3方向から考察する場とし、地圏、水圏、気圏という領域で未来に向けての地球のヴィジョン、新たな自然観、世界像を指し示す空間を会場全体で見せていきます。」(公式サイトからの引用)というもの。


まず、受付で会場配置図、作品リストとともに手渡されるのが「Ecosophia」と名付けられた香りを染み込ませた紙カード。
ほんのりとした香に包まれながら、会場に入ると、照明を落とした暗めの会場内に静かな音楽が流れているのが聴こえて来ます。
これは、坂本龍一さんによる新曲「ECOSOPHY」2011年。本展のために作られた曲です。
とここまでは良かった。香にも好き嫌いはあるので、この時点で駄目~と思った方もいるかもしれません。

展示スペースは、1階のメインフロア中心で、細かく展示室内が区切られてはおらず、地圏、水圏、気圏の3領域に境界はありません。そのため、どの作品が、地圏、水圏、気圏なのか、観てすぐに分かるものもありますが、天井からぶら下がっているキャプションや会場レイアウト図を観ないと分からない作品の方が多かった。

全体の印象としては、なんだか中途半端な感じが残りました。
テーマと展示されている作品のバランスが、うまく取れていないと感じたからでしょうか。

個々の作品単位で観ていけば、面白いものもありますが、例えば、青山悟さんの「Roses 1/6」は、今年ミヅマアートギャラリーで開催された個展で発表された作品と同じ。そして、これがなぜか「気圏」にありました。
マーティン・クリード「The lights going and off(Work No.227)」2000年も同じく「気圏」。
この作品は、別会場の1室で電球が一定間隔で点いたり消えたりするものですが、この作品で建築とアート?地球のビジョン?

テーマとして掲げた内容が壮大過ぎて、作品がそれに付いて行けていないような。
この傾向は、本展だけでなく、最近拝見する展覧会や芸術祭でもありがちな傾向。

アートと建築の融合を見せたいのか、地球規模の自然観を見せたいのか、どちらに転んでも中途半端で伝えきれていない。いっそ、もっとシンプルなテーマで掘り下げて行った方が良かったように思います。

そんな中で、やっぱりすごいと思ったのは、アニッシュ・カプーア。
彼は、38個もの作品模型を展示。模型でありながら、その全ては実現されたプロジェクトなり作品です。
彼の作り出す造形は、彫刻でもなく、立体という言葉も似つかわしくない。
模型を眺めつつ、非常に建築的であると、そしてカプーアの作品こそ、「アートと建築」というテーマに最も相応かったと、今更ながら思います。
カプーアと坂本龍一氏の音楽は3つのカテゴリー「地圏」「水圏」「気圏」いずれにも属していません。


建築という要素は抜きにして、「地圏」にあった安部典子さんの作品はキャプションを見ずとも、すぐに「地圏」と分かります。元々、安部さんが参加されると知った時から、「地圏」だろうと推測していました。

今回は、震災当日の新聞を利用した新作≪Cutting Book Series:A study of ecosophia≫や≪A Piece of Flat Globe 2011 "Nippon"≫2011年で、中でも忘れられないのが、真っ赤な球体でした。あの球体は何を表現したものなのだろう。私には、地下を流れるマグマの塊のようなものに見えたのです。

これについて、安部さんは、「クリエイションの原形のような、感じでしょうか。地震当日アメリカにいて、日本という「国を思った心境が発端だったりします。」とtwitter上で私の問いかけに答えて下さいました。
震災の日、安部さんはNYに滞在中。
遠く離れた大震災のニュースを受けた時の気持ちをから、イメージを膨らませ視覚化したものだったと。
雑誌から、キーワードになるような単語をひとつひとつ切り抜く。
安部さんの紙や本を使った作品は、以前から地層のように見え、そしてなおかつ美しく、時に発せられるものは強い。

杉本博司さんと永山祐子さんのコラボ、ここは、杉本さんの「海景」シリーズの映像がメインなのですが、永山さんはどうからんでいたのか。映像のためのスクリーンがその仕事だったのでしょうか。
これは、言うまでもなく「水圏」。
同じく「水圏」では、チームラボと柳原照弘さんによるアニメーションのジオラマ。
先日TVを観ていたら、この映像がNHKで流れていた、チームラボが取材されていたので驚きました。
温暖化による海面上昇で、どんどん陸が見えなくなっていく様をアニメーションを使って琳派風に見せています。

池田剛介さんと建築家の原口啓×三木警悟さんの作品は、昨年いや現在も話題になったある美術館を思い出さずにはいられません。そして、それと比較すると雫の動きが不足している。

建築家とアーティストのコラボレーションは、本展に限って言えば、特に建築側の仕事が表面に出て来ていなかった。
建築家単独では、磯崎新の都市計画らしき模型が展示されていましたが、ちょっとピンと来ない。
磯崎氏はオープニングも急遽、風水の方角が良くないと欠席されたそうですが、風水の方角って予め分かっているんではないのでしょうか。
磯崎氏と前述のカプーア作品が、同時に同じ展示室で見られるというのは、確かに稀有な機会かもしれません。
更に両者は、先日ルツェルン・フェスティバルのための移動式コンサートホール「ARK NOVA」計画が発表されたばかりです。
詳細 → http://www.ark-nova.com/
屋根のデザインをカプーアが担当したそうですが、いかにも彼らしい。
38個の模型を再度見返したくなります。

隈研吾さんと森万里子さんの作品は「ホワイトホール」2011年で、特殊素材で作られたモンゴルのパオ風構造体の天井に森万里子の白い光が蠢く。
悪い夢を観そうな。。。個人的にはあまりピンと来ませんでした。

大庭大介さんの作品は、「地圏」ですが、薄暗い会場の照明にキラキラと輝いていました。ここに至ると「地圏」だろうがどうでも良くなってくるような。


ということで、同じく「アートと建築」を軸に開催される次回のあいちトリエンナーレ2013に、やや不安を覚えました。とはいえ建築ご専門の五十嵐太郎芸術監督のこと、必ず素晴らしいものを見せて下さると信じています。

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