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「空海と密教美術展」 東京国立博物館

密教美術

「空海と密教美術展」 東京国立博物館 7月20日~9月25日
展覧会公式サイト:http://kukai2011.jp/

「空海と密教美術」あまりにも、壮大かつ広範なテーマ、更には重要な出品作品が目白押しなのでまとめるのに困っている。展示替えも多いため、全作品を観るには4~5回行く必要がありそうだがさすがに無理。

仏像は、全期間展示なので書や密教法具や曼荼羅をはじめとした仏画などに関心がなければ、1度行けば良いかもしれない。
展覧会構成は以下4章で、第1会場は第1章・第2章、第2会場は第3章・第4章。

第1章 空海-日本密教の祖
第2章 入唐求法-密教受法と唐文化の吸収
第3章 密教胎動-神護寺・高野山・東寺
第4章 法灯-受け継がれる空海の息吹 
章外  仏像曼荼羅

特に仏像は第2会場にほぼ集中している。いよいよ混雑して来たら、第2会場から見ていくのもよし。金曜夜間開館で18過ぎに入館したが、その時混みあっていた第1会場も19時過ぎにはガラガラになっていた。逆に第2会場、特に最後にある仏像曼荼羅コーナーは混んでくる。

見どころとしては大きく3つで考えてみた。

1.仏像 

今回は、思っていた以上に、仏像がとても多く出陳されていた。
仏像で立体曼荼羅を表現しようとしたのは京都・東寺講堂だが、本会場ではうち8体を展示。本展の一番人気はこのコーナーで、やはり仏像というのは人々に分かりやすく、受け入れやすいと感じる。

東寺からは他にも第二章「兜跋毘沙門天立像」などが出陳されているが、注目すべきはそれ以外の寺社からの出陳仏像。東寺は京都駅にも近く行けるが、それ以外のお寺はなかなか厳しい。
金剛峯寺「大日如来坐像」(密教と言えば、やはり大日如来!)、大阪獅子窟寺「薬師如来坐像」、神護寺「蓮華虚空菩薩坐像」「業用虚空菩薩坐像」、香川・聖通寺「千手観音菩薩立像」どれも魅力的な仏像ばかり。

勿論、普段は暗い堂内で一方向もしくは横あたりからしか見られない仏像を、ぐるりと背後に回って見られるのも博物館ならでは。
個人的には、元々女神像が好きなので東寺「女神坐像」、醍醐寺と東寺のそれぞれ「大威徳明王像」の牛の表現に注目、立っている水牛の素朴な表現は唐からの伝来か。東寺の牛のお尻のでっぷりとした大きさは必見だと思う。これを最後にこの後ろからの姿を見られないのは残念。
また、特に東寺の仏像では邪鬼またはシバ神とその妻が踏みつけにされている表現も面白い。

仁和寺「阿弥陀如来立像」および「両脇侍像」、「増長天立像」、後者は小像ながら、正面衣の中央下部に赤色の彩色が残る。

唐時代の作風を残す東寺観智院「崩壊虚空菩薩坐像」「蓮華虚空菩薩坐像」は、他の国内で平安時代に制作されたものとは明らかに異なる。扁平でうすい体躯と面貌。この素朴な表現は好み。

仏像曼荼羅では前述の通り、牛ばかりに目が行ったが、美丈夫の「帝釈天騎象像」より「梵天坐像」の厚い胸板と張りのある腰や背中、そして崇高な精神性を感じる面貌に惹かれた。頂上にある小像や手荷物法具の存在も見逃せない。
不動明王坐像も・・・きりがないのでやめます。

2.空海の書

全長約12mの「聾瞽指帰(ろうこしいき)」(下巻は10.26m)をはじめ、現存する空海直筆の書5件を各巻頭から巻末まで展示。それぞれの書体や書風の違いを観る絶好の機会。特に巻頭から巻末まで展示される機会はめったとない、更に言えば12mの聾瞽指帰(ろうこしいき)」は、特に展示が困難で、は巻頭、巻末までの間に書体の変化も楽しめる、空海の書の美しさを堪能できる。

解説パネルにも記載されていたが、自分も含め「書」に馴染みのない場合に、楽しむコツは好きな文字を探すことだと思う。私は、自分の名前で使われている字を探す。その次に、こんな風な文字が書けたらなぁという文字を探していく。墨色や、行書、草書であれば文字の繋ぎ方もまた楽しみ方のひとつ。

「灌頂歴名」は、一見すると空海筆?なのと思うような筆跡。少し雑な感じを受けるが、用途に応じて書体も使い分けたのか。先日、NHKのBSハイビジョンで書家の石川九揚氏が、本展出陳品を基本に空海の書を紹介、解説する番組があったが、少ししか観られなかったのは残念。オンデマンドで観られるのだろうか。

<展示期間>
国宝「聾瞽指帰」 展示期間:上巻 7月20日~8月21日 下巻 8月23日~9月25日
国宝「灌頂歴名」 展示期間:7月20日~8月21日
国宝「風信帖」 展示期間:8月23日~9月25日
国宝「大日経開題」 展示期間:7月20日~8月21日
国宝「金剛般若経開題残巻」 展示期間:8月23日~9月25日

3.曼荼羅

日本最古の神護寺「高雄曼荼羅」(8月15日迄)、金剛峯寺「血曼荼羅」(8月16日~)と曼荼羅の名品中の名品が並ぶ。かつて、当麻曼荼羅のあまりの大きさに驚愕したが、「高雄曼荼羅」もひけをとらない。

残念なことに、劣化が著しく金銀泥の描線を肉眼視するのはかなり厳しい。ここは単眼鏡でもないと、真ん中より上方はまず視えないと思う。そのため、隣に映像解説が流れているが、本物を横にして映像を観るのはちょっと悲しい。

「血曼荼羅」は、本展に先だって印刷博物館で開催された「空海のおくりもの」展関連で、バーチャルシアター内で高精細映像を拝見。それを観る限り、非常に素晴らしかったのですが、公式サイトや芸術新潮を観ても画像の掲載がない。。。

平清盛が根本大塔を再建するのにあたり、金堂に掲げる、たいへん大きな両部曼荼羅をも寄進。その制作過程において 、胎蔵界曼荼羅の中尊に、清盛自らの頭の血を絵具に混ぜて描かせたと、『平家物語』に記されて、その曼荼羅は「血曼荼羅」と 呼ばれることになったと言います。

件の「胎蔵界曼荼羅」は、9月6日~9月25日までの展示に変更となりました。 →展示中のミスで皺が寄ったとかで予定が変更され「金剛界曼荼羅」が8/16~9/4まで出展されています。

状態の良い曼荼羅としては、東寺「西院曼荼羅」も外せません。サイズも大きくなく、しっかり描かれている菩薩や如来の姿を肉眼視できます。


大きく3つとしてしまったものの、他にも空海伝来の仏龕や三鈷杵に見られる彫金や彫りの技の美など、見逃せないものばかり。

ただ、全体を通じて見た時に、空海ってどんな人物で何をなしたのかが、頭に入って来ず。これは私自身の理解力の無さ故だろうと思う。他に、2度目に行った時には目立たなくなっていたが、仏像の照明のちらつきや演出がちょっと過剰ではと感じたが、これも慣れてしまった。チラチラは、蝋燭で観ても起きる現象と思えば良いのだし。

既に平日でも11時前後はもっとも混雑タイムとの噂もあり、個人的なお薦めは、明日15日の閉館1時間前、明日に限らず基本的に閉館1時間前は狙い目かなと思います。
会期末には更なる混雑が予想されますので、行かれる方はお早めに。

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