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神仏います近江 「祈りの国、近江の仏像」 滋賀県立近代美術館

祈り

神仏います近江 「祈りの国、近江の仏像」 滋賀県立近代美術館 9月17日~11月10日
http://www.shiga-kinbi.jp/?p=15091

滋賀県内の3つの美術館、滋賀県立近代美術館(瀬田会場)、MIHO MUSEUM(信楽会場)、大津市歴史博物館(大津会場)の3館連携特別展「神仏います近江」が今秋開催されています。
3つの館の母体は、滋賀近美が県立、MIHO MUSEUMは宗教母体の財団、大津市歴史博物館は大津市と、運営主体もそれぞれ異なっているため、こうした官民共同企画というのは、昨年のあいちトリエンナーレ連携で、名古屋城、名古屋市博物館、徳川美術館くらいしかすぐに浮かびません。
3館連携企画といえど、滋賀県に関わる仏教美術、神道美術の展示という点は共通していますが、各館で焦点は異なります。

今回の3館連携企画は、特に滋賀近美の集客の悪さが問題になり、浮上したものだろうと思われます。滋賀県の文化行政はここ10年程の間に益々混迷が深まっていて、仏像や絵画、仏教美術を含む古美術の博物館であった琵琶湖文化館が休館に追い込まれたのも記憶に新しい所です。この企画が始まる頃、検討委員会滋賀県議会では琵琶湖文化館の継承施設として今回の瀬田会場である滋賀県立近代美術館とする結論を決定出しました。
注:滋賀県議会が決定と当初記載したのは誤りです。謹んでお詫びして訂正致します(9/26)
(参考)http://mainichi.jp/area/shiga/news/20110903ddlk25040418000c.html
恐らく調査や議論があったのだとは思いますが、琵琶湖文化館が休館になったのは、私が東京に移る前ですから、あまりに時間がかかり過ぎなのではないでしょうか。

さて、本題に。

滋賀近美では「祈りの国、近江の仏像」では、仏像メインの企画展が行われています。
滋賀県の仏像と言えば、かの白洲正子の向源寺・十一面観音像があまりにも有名ですが、湖北、湖南と奈良、京都に次いで仏像を多く有する県となっているのです。

出展数は展示替え合わせて計57点なので、約50点の仏像名品を観ることができる。
50点の仏像を見ようと思ったら、どれだけの時間がかかることか。確かに寺社仏閣で観る仏像は素晴らしいのは間違いありませんが、なかなか仏像巡りもできないのが実情。こうして美術館、博物館で気に入った仏像があれば、今度は実際にお寺を訪ねてみる、というきっかけ作りにもなります。

会場は、深い緑で統一され(偶然かもしれないが、監視の方の椅子の座面、背面も同じ深緑)、落ち着いた雰囲気で鑑賞することができました。

特に気に入ったのは、入ってすぐの平安時代の仏像群。

「木造薬師如来坐像」(平安・大岡寺・重文)は丸みを帯たどっしりとした体躯をして、迎えてくれます。
10月23日まで期間限定で展示されている木造十一面観音立像(平安・正福寺)は、10世紀の作として、正福寺最古の仏像とされていますが、目立った損傷もなく、正面から見てわずかに右へ腰をひねっている安定した立ち姿勢、手指、そして何より木目を活かした木そのものの美しさもまたこの像の魅力と言えるでしょう。

「帝釈天立像」(平安・善水寺・重文、10月10日迄展示)も同じく10世紀の作例。
数日前に東博の「空海と密教美術展」で東寺の「帝釈天立像」(9世紀)を観てきましたが、同じ帝釈天でもこれ程違うかという程、面貌、体躯と比較してみると仏師の違いか時代の違いが現れています。

こちらの「帝釈天立像」はふっくらとした丸顔で小さく、寧ろやや横に長いのが特徴。親しみやすい面貌です。また、衣の表現、特に袖のたなびく様子は素晴らしい技術。

そして、お楽しみはこれから。
快慶のコーナーで、石山寺の「木造大日如来坐像」を拝見し、その腰の細さ、高い髻と、真如苑蔵の大日如来像に似ています。

ここは、軽く流して次のコーナーで足が止まります。
地蔵菩薩像がずらりと並んでいるではないですか。
最初の平安時代の仏像群の中にも一体素晴らしい木造地蔵菩薩坐像(平安・金勝寺)がありましたが、それに続けとばかり9体の地蔵菩薩が(うち重要文化財4点、県指定文化財3点)!

中で、甲賀市の櫟野寺(らくやじ)蔵「木造地蔵菩薩坐像」は堂々とした存在感を放っていました。光背も制作当時のものと見られる非常に貴重なもの。仏像自体は平安後期の様式をとどめ、漆箔に覆われているため、他の古色像とは異なる。また、像内には、現世安泰と後生菩提を祈っての造られたものと墨書されているとのこと。

他に地蔵菩薩半跏像などあり。

異形の像としては、「塑像魍魎鬼人像」(室町・西明寺)は目を引く。
赤いパンツに赤い目をして、髪は逆立つ。筋骨隆々で逞しいが全体的に小ぶりな像。何を目的として造像されたのか確定要素はないが、寺院守護ではないかと推測されている。


これ程巨大な像をどうやって・・・と思った木造金剛力士像(室町・園城寺)2体もおでまし。

平安時代から桃山前期までを通して滋賀県の仏像の素晴らしさの一端をこの目で確かめることができました。古の人々の祈りの姿と現代に生きる私たちの祈りは重なっているように思います。

また、この会場で見逃せないのは常設展示です。
今期は特に充実しており、戦後アメリカ美術展示室では、ロスコやジョセフ・コーネルらの作品が出ています。近代日本画は、ご当地の小倉遊亀コーナーはもとより、「再興院展の輝き」と題した近代日本画コーナーでは、木村武山「瀑布図」、安田靭彦「飛鳥の春の額田王」「鞍馬寺参籠の牛若」、速水御舟「菊花図」「遊魚」他見ごたえがありました。

常設展示も企画展チケットで入場可能です。

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NON様

> 近代美術館での継承はまだ議会で決定されたことではないようですよ!

→ 有難うございます。ご指摘の通りですね。
  勘違いをしたようです。
  検討委員会とニュースソース通りに訂正致しました。

No title

近代美術館での継承はまだ議会で決定されたことではないようですよ!
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