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「すみっこにみつける-いつも近くにある世界 中居真理展」 Gallery PARC

中居真理展

「すみっこにみつける-いつも近くにある世界 中居真理展」 Gallery PARC 9月23日~10月11日
http://www.grandmarble.com/parc/exhibition/
中居真理(作家公式サイト)→ www.nakaimari.com/

京都で読んだ新聞記事で知った個展。写真を使った点が興味をひいて行ってみることに。
以下、Gallery PARCのサイトからの引用です。
中居真理(なかい・まり 1981~)はこれまで、それぞれ独立した写真を組み合わせることで、まったく別のイメージを創り出す〈パターンシリーズ〉を手掛け、近年では身近な風景の一部を切り取り、タイル化し、それらを反復して設置することでそこにあらたな「もよう」の世界を展開させる作品を発表しています。

会場には、たまたま作家の中居さんご本人もいらっしゃってお話を伺うことができました。

まず最初に拝見したのは、インクジェットプリントでタイルの表面をプリントし裏面に磁石を取り付けた16枚のタイルで構成された正方形だった。
16面で構成される正方形自体も一つのパターンを創り出しているが、そのパターンは16ピースになったタイルを取り外して好きに並べることで違ったイメージが生まれる。
自由に並び替えする行為は勿論楽しいが、作品に直接触れる経験は得難い。
ひんやりとしたタイルの感触と鑑賞者自身もイメージ作りに携わる喜びがある。

遊んでいるうちに、万華鏡をのぞいた時の感じに似ているなと思った。万華鏡をくるくる回すと、別の模様が生まれる、次々と変化していく過程は共通する所があった。

ところで、このタイルに施されたプリントの正体は何なのか?伺ってみました。

中居:実は、建物の一部、すみっこです。

そういえば、展覧会のタイトルは「すみっこにみつける」だった。
例えば、上記展覧会のDMも京都市内のビルの床のすみっこ、言われてみればそうだ!
そう教えていただいて、次々と見ていくと、建物の床材や壁材に見覚えが。。。
ひとつ、キャラメル色の美味しそうなイメージがあって、これは?と伺うと、トイレの個室の床面だと驚くような答えが戻って来ました。え、トイレ?

では、このキャラメル色は?と更に重ねて伺うと、照明の色でキャラメル色になったと。画像には加工は基本的にせず、そのままの状態で使うようにしているとのことだった。

以下中居さんから伺ったお話。

中居:最初はフィルムで写真を撮っていて、元々、洗濯物が干してあるのを下から撮影してみたりしていました。
そのうち、今のパターンシリーズに辿りついて、タイルにプリントするならフィルムである必要性がなくなり、デジタルカメラに切り替えることに。
それでも、デジタルだとデータだけの不確かな感じ、危うさが気になって、印画紙でなくても良い、何かに画像を定着させたいと思ったのです。

元々関心があったのは、ものの構成要素。
今回も、ひとつのパターンイメージを作りだす要素を取りだしてみようと考えたことがきっかけで、タイルにプリントすることを思いつきました。
タイル裏面に磁石を付けて取り外しができるようにしたのは、今回の個展が初めて。

この取り外し可能なタイルはインクジェットだけれど、向い側にある壁面のタイルは、特殊技術によってデジタル画像をタイルに直接焼き付けたもので、色落ちや模様が剥げることはありません。
インクジェットは触っているうちに、だんだん剥げてしまう可能性があるけれど、直接焼き付けたタイルではそういったことはない。
だから、実際に建材として使用することも勿論可能です。

その一環で、取り壊し予定の建物の写真を撮影し、それをタイルに焼き付けするプロジェクトも準備中です。


壁に展示されているタイル(下画像)には、京都の町の名前がそれぞれ付されていることにも注目したい。

中居真理2
*画像は作家さんの許可を得て撮影しました。

この作品名が、撮影場所だそうで、本展は「KYOTO EXPERIMENT-京都国際舞台芸術祭2011」関連イベントになっており、撮影場所はKYOTO EXPERIMENTの使用会場になっている。

お話の中に出て来るプロジェクトや作品名で浮かんだのは、大阪市歴博で先頃見た「民都大阪の建築力」展の取り壊し建物の材料の一部を使って作られたウクレレ。
ウクレレは直接素材を取り入れて古い建物の思い出や記憶を留めようとする試み。

中居さんの作品では、写真を使用している点に注目したい。
最近、写真の記録性という点について様々な見解が出されている。現在、呼んでいる芸術批評誌『REAR』26号のテーマは「写真のドキュメンタリズム」だった。

建物の一部を撮影し、タイルに焼き付け、その後新たに建てられた建物にそのタイルを使用したら、全く別のイメージになって再構成されることになる。
ひとつのイメージを取りこみ、データ自体の加工はせず、画像を別の物質に定着させ再使用、再構成させる試みは非常に面白いと思った。

ただし、建物は通常全体で記憶に残ることが多い。床面やすみっこのようなごく一部をピックアップしても、それで全体の記憶を残すことは難しい。
物質は、確かにそれを構成する無数の要素から成り立つが、要素ひとつだけを取り出して、全体をイメージするのは困難だと思われるが、記憶を呼び起こすきっかけにはなりえるかもしれない。。
それでも次々に失われていく建物、少しでもその痕跡を物質として残したいと考えた時、中居さんのプロジェクトは有効かつ面白い方法の一つだと思った。何より、焼き付けたタイルが新たに生み出すイメージは既成のタイルに比べデザイン性に富み色彩的にも魅力的だった。

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