スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「実況中継EDO」 板橋区立美術館

江戸

「実況中継EDO」 板橋区立美術館 9月3日(土)~10月10日(月・祝)
http://www.itabashiartmuseum.jp/art/schedule/now.html

本展は「スケッチと真景図」「事件」「博物趣味」の3章により、40件余りの作品から江戸期の写生に対する感覚を概観するものです。

板橋区立美術館らしい展覧会でした。
他では、こんな思い切った企画展なかなか開催されません。しかも、借用作品含め展示作品はどれもこれも個性の強いものばかり。博物図譜は他館でもよく展示されるけれど、あんなに大きなうみがめの標本(中島仰山)を科博から借用するあたりが、板橋らしさ。このうみがめは、本展のチケットにも採用されており、妙に人懐こいというか忘れられない図版で、チケットは捨てるのがおしいので栞として使おうと思っています。

さて、各章単位に印象に残った作品を振り返ります。所蔵館の記載ないものは板橋区立美術館蔵

<スケッチと真景図>
・「西遊画紀行帖」 谷文晁 
真景図と言えばこの方、谷文晁。今回も和歌山県立博物館の「赤坂庭園五十八勝図」と合わせて2点出展。
文晁が、自身の娘の治療のお礼にと、治療した医師に差し出したというこの画帖。真景図とは言えないが、旅の画帖の楽しさがあり、絵の上手さが際立つ。

・「日光地取絵巻」 河鍋暁斎 1885年 河鍋暁斎記念美術館
ここでいう地取とは、管轄地域の様子を調べてまわるというような意味だと思う。
文晁と同じく暁斎も旅のスケッチが抜群に上手い。本画もうなるが、スピーディーにさらさらと描くこうしたスケッチを見るのは絵師の技量がよく分かって楽しい。解説には滝の描写が・・・とあったが見つからず。場面替え前にあったのだろうか。

・「児島湾真景図」 池大雅 細見美術館
・「比叡山真景図」 池大雅 1762年 板橋区
私の好きな大雅が2点、いずれもこれぞ真景図という見事な真景図。岡山県側の児島から瀬戸内海を臨んだ風景。
児島と瀬戸と言えば、直島へ行く際に何度か通ったことがある。江戸時代はこんな風に見えたのだろうかと思いを馳せる。「比叡山真景図」は絵もさることながら、讃の書の達筆さに惚れ惚れする。大雅は絵も良いが書も素晴らしい。ここに彼の魅力のひとつがある。

・「江戸風景図額」 沖一蛾 個人蔵
とにかく大きい。江戸の大パノラマ図。写真技術がまだない時代ゆえ、人は絵を描くしかなかった。

・「浅草寺境内図屏風」 蹄斎北馬 八曲一双 越葵文庫
北馬は浮世絵好きなら知っての通り、葛飾北斎の門弟。浮世絵だけでなくこんなに巨大な肉筆屏風を描いていたとは知らなかった。しかも、密集した人々の描写の細かさ、真っ赤な浅草寺の楼閣、見どころ満載の傑作。今でいえば、新聞記事に乗るような報道写真といったところか。浅草寺の賑わいが画面から伝わってくる。

・「安房国鋸山之図」 蓑虫山人  個人蔵
・「岩代国磐梯山之図」 蓑虫山人  個人蔵
蓑虫山人、初めて知った絵師。美濃の国の出身というので美濃→蓑としゃれたのだろう。
独特の南画風画面。恐らく筆の運びは早いだろう。3色を使用して、描きこまないむしろあっさりしつつ筆さばきは大胆で、豪快。

この章では、伊能忠能の「日本沿海與地図」三幅・東京国立博物館蔵の出品も目玉。展示されているのは江戸時代に作成された写しだが、現物は焼失してなくたったという。


<事件>
ここでは4点、長谷川雪堤の「火事図巻」は事件さえも図巻に仕立て上げるのが不思議だった。リアルな描写。

<博物趣味>
・「群獣図屏風」 円山応挙 宮内庁三の丸尚蔵館
19種53体の動物が描かれる六曲一双の巨大な屏風。巨大さと裏腹に獰猛なトラから犬までと幅広い動物が一堂に会している。
ヤギの真後ろ、お尻から描いたものがあって珍しい角度からの描写だなと見つめてしまった。
そして、応挙の犬はやっぱりコロンコロンしていて実に愛らしい。正体不明のモモンガみたいな毛がふさふさした動物もいたり、愛らしくて楽しい屏風。これは誰から依頼された仕事なのだろう。金砂子が背景にふんだんに使われゴージャス感あり。

・「鷺図」 小田野直武  歸空庵コレクション
小田野の西洋画技法を取り入れた鷺図は明らかにこれまでの日本画技法とは異なる。他の博物図譜と並んでいると、寧ろ博物図譜と言っていいような技法。

この他、関根雲亭、服部雪斎の「植物図」の精緻さと色の鮮やかさ、「目八譜」は同じく服部雪斎の絵であるが、貝の内側に雲母が使用されておりキラキラと美しい。
高橋由一の「博物館魚譜」は以前一度どこかで観たような、由一は魚譜などを描いて食いぶちを稼いでいたのだろう。

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

板橋区立美術館で「実況中継EDO」展を観た!

「実況中継EDO」ポスター 「実況中継EDO」入場券       遠い「板橋区立美術館」の幟 「板橋区立美術館」玄関 「実況中継EDO」チラシ 板橋区立美術館で「実況中継EDO」展を観てきました。 板橋区立美術館は、ちょっと変わった企画を取り上...

コメントの投稿

非公開コメント

カレンダー
10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
ブログ内検索
twitter
最近のエントリ
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。