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「円空 こころを刻む-埼玉の諸像を中心に-」 埼玉県立歴史と民俗の博物館 はじめての美術館91

円空

「円空 こころを刻む-埼玉の諸像を中心に-」 埼玉県立歴史と民俗の博物館 10月8日~11月27日
http://www.saitama-rekimin.spec.ed.jp/index.php?page_id=232

埼玉県は、岐阜県、愛知県の次に円空仏が多く残されている県だと本展開催を機に知りました。

円空仏をこれだけ沢山拝見したのは初めてかもしれません。円空単独の企画展も私にとって初体験です。
そして、会場となる埼玉県立歴史と民俗の博物館も初訪問。関東近隣の県立博物館はほぼ全て行ったと思っていましたが、こちらだけはどういう訳かチェックが漏れておりました。
建物は、熊本県立美術館の佇まいに似ており、打ち込みレンガの外壁もそっくり。中に入って、やはり熊本県美に似ていると確信し設計者を尋ねたら前川國男氏でした。やっぱり。
内部空間の広さには驚きましたが、広さを十分活かせていないのも熊本県美と似ているように思います。1970年竣工、1971年開館の美術館ですが、堅牢で風格がある建築は落ち着きます。

本展は昭和63年に開催した「さいたまの円空」展以来、23年ぶりの同館での円空展となります。
ふだん公開されていない埼玉県の円空仏とまみえる貴重な機会です。
展示構成は次の通り。
冒頭、円空仏の展示の前に、通常(というのもおかしいですが)円空仏以外の仏像が並び、円空が登場する古い文献『近世畸人伝』などが紹介されています。実際、円空の人となり、人物像はいまだによく分かっていないというから不思議で、日本全国を巡り、当時としては珍しく北海道に渡っている記録があるというからスゴイ人物です。

以後下記構成で、円空仏が像種別を基本に並んでいます。
・円空怒る
・円空の雲文
・円空、笑う

大小様々な円空仏が並んでいますが、ひとつとして同じ像はありません。
円空は最初、神像を制作していましたが、その後仏像制作へと移行します。
同じ像はないものの特徴をいくつか挙げることができます。

木材を2つ割して、木表もしくは木割面に彫刻を施す。
手のひらに縦の線があり。
糸のような細い目と三角の鼻、厚めの唇、そして驚いたことに仏像の微笑みの下には上下に牙のような歯を1本だけ見せている像も何点かありました。

また、≪聖観音菩薩立像≫春日部市観音院(チラシ表面に掲載)などは、身体の正面に雲文を施すものもあり。仏像の頭頂部には松ぼっくりのような羅髪がぽっこり乗っているものも。

木割や使用されている木材を見ていると、丸太だけでなく建築物の一部の材を使用しているのも何点かあり、材となる木自体に何らかの聖性を感じていたのだろうことが推測されました。
この木の神性に魅せられたのか、円空は彫ることに愉悦を感じていたのか、木を見ると自然に彫り始めていたのか、彫っている時の円空の状態は恍惚感のようなものがあったのか、などと様々に疑問がわいてきます。

間もなく東京藝大美術館で始まる「彫刻の時間 継承と展開」展に出展される橋本平八は円空仏に魅せられた一人です。橋本平八の作る仏像も円空仏にどこか似たものがあり、影響の強さを感じることができました。

材となる木の性質や形、そりなど材そのものを活かした仏像を円空は作り続けていたようです。埼玉に円空仏が多く残るのは、日光街道筋だったことが大きかったのではないかとされています。

≪善財童子像≫の三角頭とやや傾いた姿、表情にすっかり虜になってしまいました。どの像にも言えますが、粗い鑿跡も私の好みです。

図録はオールカラーで145ページ1000円。

*本展の巡回はありません。

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