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「大雅・蕪村・玉堂と仙」 出光美術館

出光笑い

「大雅・蕪村・玉堂と仙」 出光美術館 9月10日~10月23日
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html

「笑」のこころをテーマに池大雅・与謝蕪村・浦上玉堂・仙の4名の個性ある作品を紹介。
導入は、第Ⅰ章 笑いの古典-瓢箪ころころ、鯰くねくね と題して、冒頭に≪瓢鯰図≫池大雅、賛:大典顕常で、観客の心を和ませる。

自分の身体より大きい瓢箪を怯えた目をして抱きかかえる禅僧。瓢箪の下には鯰がひしゃげて顔だけ出しているではないですか。
実はこの作品、如拙筆「瓢鮎図」(国宝、妙心寺退蔵院蔵)をもとに、大雅が描いたもの。禅問答を大雅らしい大らかでユーモラスな表現で視覚化しています。

今回とりあげられている4名の画家のうちでは、池大雅が一番好き。大雅は本気出した南画も良いのですが、彼の絵の魅力はこうしたユーモラスな作品に真骨頂があると思います。あのゆるさとほんわかした優しい画風、そしてそんな画面を引き締めるのは、大雅の書です。
絵も素晴らしいですが、大雅は書も良い。

続く第Ⅱ章 無邪気な咲い(むじゃきなわらい)-大雅のおおらかさ で大雅作品が9点出展されています。
中でも「山邨千馬図」、「南極寿星図」、「瀟湘八景図」八幅対のうち四幅が良かった。
山邨千馬図は、文字通り千頭の馬を描かんと、親指サイズの馬が画面にひしめく。こういう仕事をしようと思う所が大雅なんだよなとつくづく。
そして、それらとはまた一線を画した六曲一双の屏風「秋杜之図屏風」(絖本墨画淡彩)は、赤と金が生えて、絖本ゆえ退色が目立たず実に美しい画面だった。
もうひとつ六曲一双の屏風「十二ヵ月離合山水図屏風」(重文)も出展されていたが、私としては「秋杜之図屏風」の方が好ましかった。
大雅の作品に共通する、唐子の愛らしさもまた魅力。子たちの無邪気な笑いにこちらも思わず笑みがこぼれる。

第Ⅲ章 呵呵大笑-幸せを招く笑い型
第Ⅲ章は仙を中心に、相阿弥や筆者不詳の室町絵画を交えて紹介する。
やっぱり仙の「百寿老画賛」は、何度見ても老いることを恐れなくて良いと教えられる。

第Ⅳ章 達観した笑い-玉堂の極み
浦上玉堂が登場。そういえば、昨年秋からほぼ1年ぶりではないだろうか、浦上玉堂作品は。
脱藩して漂流の画家となるが、属性から自由になった玉堂の筆は闊達に動く。
「雙峯挿雲図」は遠くにいる人物と近くにいる人物の大きさが同じという。遠近を無視した画法であるにも関わらず、人と自然をテーマにした画面作りは秀逸。この作品には、にやりと笑いが生まれる味がある。
「籠煙惹滋図」も同じく重文だが、こちらは小品で、小さな画面に山水人物が凝縮されていた。

第Ⅴ章 知的な嗤い-蕪村の余韻
与謝蕪村、もっとも苦手な画家のひとり。彼の俳諧的作品がなかなか理解できない。
ちょっと取り澄ましたような印象を受けるのは私だけだろうか。
「山水図屏風」六曲一双 は幽幻で、先に紹介した池大雅と同じく、本作品も絖本。
弟子達が師匠に良い作品を描いてもらおうとお金を集めて値の張る絖本購入の手助けをするという。
いわゆる屏風講時代の初期作品とのこと。
知的な嗤いというのが、いまひとつ感じられない。それでも「寒林狐鹿図」の鹿の表情が何とも良い味を出していた。

第Ⅵ章 笑わせてちくり -仙さんの茶目っ気
ラストは仙作品で笑いおさめとなります。仙作品は笑いの中にも禅の教えがあり、笑いつつ人生を考えるという境地に至るのでした。
ここで興味深かったのは「亀石」という仙が集めた石のひとつ。
芸術家は、時に石に魅了されるようで、仙もその一人だったとは知りませんでした。
それほど、石には人を惹きつける神聖さが宿っているのでしょう。

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