スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

生誕130年「松岡映丘」展 練馬区立美術館

松岡映丘

生誕130年「松岡映丘-日本の雅-やまと絵復興のトップランナー」 練馬区立美術館 10月9日~11月23日 
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/matsuokaeikyu2011.html

待望の松岡映丘の回顧展、大規模な単独回顧展は1981年開催の100周年記念展(於:山種美術館)以来、30年ぶりとなる。

30年ぶりの回顧展だけあって、関連資料含め内容の濃いものでした。
失敗したのは、宮内庁三の丸尚蔵館所蔵の「大三島」が展示替えでちょうど展示されていない期間に行ってしまったこと。
次回「大三島」は11月1日からの展示となりますが、

本展において、松岡映丘の風景画大作「大三島」は非常に重要で、これを見逃したのはかなりの痛手ですが、以下2つのポイントにしぼって簡単に感想を。

映丘はやまと絵復興に尽くしたこと、更には教育者として後進の日本画家を多数指導していたことは従来より知っていたし、彼の絵は過去に見て来て、線の美しさ、色彩表現、中でも風景部分が好きだった。
本展での発見のひとつは、映丘が武具、甲冑マニア(甲冑フェチと言っても良いかも)であったという事実。
何しろ、日常より武具を付けて、弓を引いている写真が展示されていて、これは明治時代?なのかと我が目を疑った。

彼の勉強熱心さは、血筋(父親は漢学者であり兄弟も学者肌)の影響も強いと思われるが、やはり本人の努力を称賛すべきだろう。弟子に対して「中学を出るまでには『玉葉』のほか(古典文学は)すべて読んだよ」と言ったという。~本展図録・直良吉洋筆「松岡映丘とその弟子たち」より引用。
その成果は彼の歴史画に現れ、歴史画の中でも武者絵のリアリティ溢れる姿は、映丘自身が甲冑好きであり、時に弓矢に興ずる経験に由来するのだろう。

最晩年の大作「矢表」1937年(姫路市立美術館蔵)は、彼の研究と経験が総括され反映したものだと言えよう。
特に甲冑部分は、模様が忠実に再現され、平面であるのに飾りや紐が立体的に感じられ、厚みがあるように見えた。

もうひとつは、やまと絵の中から風景だけを取り出してやまと風景画を生み出した点。
ここにおいて、前述の「大三島」は、彼の風景画の中でも傑作であり、画期的だった。実作品を見られなかったので、図版で確認するしかないが、縦131.8×178.5cmの大作で遠近を色彩のぼかし、特に遠景の空と海の境界、山と海の境界はあいまいで、画面に広がりと穏やかさがある。モチーフとして描かれている場所は、武具が奉納される神社があり、「神の山」として知られるところ。見えない部分で、武具が関係しているのが映丘らしい。

何度見ても涼やかな初代水谷八重子を描いた「千種の丘」、幽玄さと狂気を感じる「伊香保の沼」(注:10月30日まで)も勿論素晴らしい作品だが、今回は、これら2点だけでなく、松岡映丘が描く甲冑と風景に注目して鑑賞すると更に楽しめると思う。

*本展は巡回最後の開催となります。

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

練馬区立美術館で「生誕130年 松岡映丘」展を観た!

「生誕130年 松岡映丘」展チラシA4版縦2枚 「生誕130年 松岡映丘」展、案内板 「松岡映丘とその一門」、もちろん僕の不得意の分野、しかし、素晴らしい、見事なものです。松岡映丘もさることながら、「その一門」がそうそうたる人たちです。文化勲章受章者がゴロ

コメントの投稿

非公開コメント

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
ブログ内検索
twitter
最近のエントリ
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。