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視線を通じて世界と繋がる。― 視線入力技術 LabACT vol.1「The EyeWriter」他 YCAM

YCAMLab  

前回の続きです。

さて、YCAMは映画だけではありません。
メディアアートでも最先端を走っています。YCAMの最大の特徴は、既存の優れた作品の紹介にとどまらず、アーティストが、YCAMの専門スタッフとコラボレーションを行い、表現の可能性を探求した新たな作品を共に制作していることです。
制作セクションは「YCAM InterLab」と呼ばれ、例えば現在東京初台のNTT インターコミュニケーション・センターにて、三上晴子「欲望のコード」もYCAMとのコラボ作品です。

たまたま2時からギャラリーツアーがあったので、参加することにしました。
ここでは、教育スタッフが常駐されていますが、今回はたまたま企画展示のアシスタントキュレーターの方にご案内いただきYCAMの展示作品紹介を伺いつつ作品鑑賞です。
受け身ではなく、参加者も発言する双方向型のツアーで、これも参加して良かった。
メディアアートは、作品を鑑賞するというより体験する感覚に近いですが、どんな意図でその作品が制作されたかを知るか知らないかで作品の楽しみ方も変わって来ます。

最初にご案内いただいたのは1階の展示室ではなく階段下の踊り場のようなフロアで開催されていた以下の展示。
3つのブースが並んでいます。
・視線を通じて世界と繋がる。― 視線入力技術 LabACT vol.1「The EyeWriter」 12月25日迄
http://www.ycam.jp/art/2011/03/labact-vol1-the-eyewriter.html

各ブースでは、視線による描画装置を開発するプロジェクト「The EyeWriter(ジ・アイライター)」の装置(3つとも全て異なる)を紹介。
オリジナルの「The EyeWriter(ジ・アイライター)」は、ALS(筋萎縮性側索硬化症)で体が麻痺したアメリカのグラフィティアーティストが「再び絵を描けるように」という願いをきっかけに、2010年に始まったプロジェクトで、開発後、フリーソフトとしたため、初期技術を自由に応用発展させ、本展ではエキソニモ「EyeWalker(アイウォーカー) 」 、セミトラ「eyeFont(アイフォント) 」 (いずれもYCAM委嘱作品)ら2つのアーティストユニット新作を「The EyeWriter」と共に体験できる。
大人より、子供たちに人気のようで、私が行った時は子供たちが熱心に画面に向かっていた。

実際に体験しないとこの感覚を言葉にするのは難しいが、簡単に言えば、視線で画面上をクリックできるシステム。
眼で触れる感覚を味わうことになる。以外に慣れると視線の操作が楽になる。1日目と2日目、2回やってみたが2日目の方が簡単に、早く視線を扱うことができた。
視線で触れる感覚は、むずかゆいような脳内刺激をもたらす。はっきりとした触角は瞬きした時、上まぶたと下まぶたが接した瞬間に体感するのみ。
普段はできない体験だったが、未来にはマウスなしで視線でパソコンをコントロールする日が来るかもしれない。
作品としては、エキソニモの視線で空間散歩できる「EyeWalker」が面白かった。

黒川良一

・黒川良一 「rheo: 5 horizons」 11月13日迄
http://www.ycam.jp/art/2011/03/scopic-measure-13.html

2階のスタジオで上映されていたのが上記作品。
こちらは音に触れる体験が可能な作品。黒川良一はベルリンを拠点に活躍する映像/音響アーティスト。
本展では、5チャンネルのサラウンドシステムと5台の大型モニターによって、時空間における「彫刻」を創り上げるインスタレーションを紹介。
5チャンネルのサラウンドシステムが強烈で、よく「音波」というが、大音響の波動が目には見えないけれど、身体を貫くような感覚がある。突然の音にびっくりして、跳ね飛ばされるような刺激的な作品。
視線は眼前の5スクリーンに流れる風景の映像と抽象的なカラフルな線の集積と流れ。
音をあらわす線描だとのこと。目で身体で音に触れる作品だった。
でも、残念ながら「時間の彫刻」という感想は浮かびませんでした。「彫刻」の概念って何ぞやとここしばらく考えていることをちょっと思い出した。

・sound tectonics installation #3 / #4 出展アーティスト:evala、黒川良一 12月18日迄
http://www.ycam.jp/art/2011/03/sound-tectonics-installation-3.html

磯崎新設計のYCAMは、山口市立中央図書館と隣接し、外観のみならず中に入っても気持ちの良い空間があった。
中庭が2つあり、今回は中庭スペースの床、床下がヴォイドになっているため、スピーカーを埋め込み、5.1chをそれぞれ2つの中庭に用意、evalaと黒川良一の電子音響作品を流している。
何しろ今回は雨が続いて、中庭には天井がないため、雨がそのまま落ちて来る。
中庭にはテーブルや椅子も用意されているので、晴れていればお茶を飲んだり、ゆっくりのんびりできたのですが残念。
床下に設置されたスピーカーから発された音は空に向かって飛び出し、再び頭上に降り注いでくるような、周囲をガラス壁面に囲まれているせいか、反響が強く、どこに音源があるのか俄かにはわかりませんでした。
素晴らしい音響設備であったことは間違いありません。音のシャワーを頭上から浴びているような感覚です。


さて、これらの作品すべてが入場無料。
メディアアートはまだなじみが薄いので、無料にして一人でも多くの方に体験し知って欲しいというYCAMの願いが込められています。

東京だったら、冒頭に視線入力体験は列を作るのではないでしょうか。見ているだけではなく、実際に体験してみて分かること、今回の展示はまさにその好例でした。

次回は是非パフォーマンスやライブコンサートをきっかけに再訪したいと思います。

なお、YCAMのサイトでは分からなかったのですが、センター内にはカフェもあり喫茶、軽食は可能です。

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