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「レオナルド・ダ・ヴィンチ 美の理想」 静岡市美術館

ダヴィンチ

「レオナルド・ダ・ヴィンチ 美の理想」 静岡市美術館 11月3日~12月25日
http://www.shizubi.jp/exhibition/future_111103.php

静岡市美術館にて開催中の「レオナルド・ダ・ヴィンチ 美の理想」展に行って来ました。

静岡市美術館は前回のセガンティーニ展で来訪して以来の2度目。
静岡駅と地下で直結しているので、駅近でアクセスが良いのは魅力です。東京から名古屋へ行く際に、在来線で途中下車。このパターンも2回目です。

本展は世界各地から集めた日本初公開となるレオナルドの作品や、レオナルドと弟子による共作、弟子やレオナルド派と呼ばれる画家たちの作品、レオナルドと同時代の画家たちの作品、書籍や資料など約80点を展示し、「万能の天才」の美の系譜を紹介するものです。
レオナルド・ダ・ヴィンチと言えば、現在ロンドンのナショナル・ギャラリーにて開催されている「ダ・ヴィンチ展」が人気で、前売りは早々と完売。チケットがプラチナ価額でオークションに出されていたりと大変な騒ぎになっています。
人気の理由は展示される作品のラインナップの凄さにあり。以下の通りファンでなくてもあっても垂涎ものです。
「白貂を抱く貴婦人」(油彩、チャルトリスキ美術館)
「ミラノの宮廷婦人の肖像」(ラ・ベル・フェロニエール)(油彩、ルーヴル美術館)
「聖母子と聖アンナと聖ヨハネ」(カルトゥーン、ロンドン・ナショナルギャラリー)
「リッタの聖母」(油彩、エルミタージュ)
「聖ヒエロニムス」(カルトゥーン、バチカン美術館)
「救世主キリスト」(油彩、個人蔵)
「岩窟の聖母」(油彩、ルーヴル美術館)
「岩窟の聖母」(油彩、ロンドン・ナショナルギャラリー)

※「最後の晩餐」(テンペラ、サンタ・マリア・デッレ・グラッツィエ修道院)
「最後の晩餐」の等寸大のレプリカ(ロイヤル・アカデミー蔵)及び「最後の晩餐」のための素描習作も展示

ご覧の通り、ルーブルとナショナルギャラリー所蔵の「岩窟の聖母」2点が並べて?展示されるようです。こんな機会はこの先あるかどうか。。。ということは申し上げるまでもありません。

本展に戻ります。
なぜ、ロンドンのダ・ヴィンチ展に触れたかと言えば、上記の「岩窟の聖母」3点目が本展に出展されているからです。
今回出展されているのは、レオナルド・ダ・ヴィンチと弟子(カルロ・ペドレッティ説)によるもの。
私はまだ「岩窟の聖母」を拝見したことがないので、今回出展作品を観ても、これがダ・ヴィンチの真作とされる2点とどこがどう違うのか分かりません。

ほとんど弟子の作品と言って良いのかもしれませんが、ここではどれだけダ・ヴィンチの手が加わっているかに拘るのではなく、フラットな気持ちで作品だけを観ていくと良さそうです。
と言いつつ、本展でダ・ヴィンチ真作とされるのは全作品74点中の3点。これらは第1章「レオナルド・ダ・ヴィンチとレオナルド派」に登場します。
・「衣紋の習作」1470-75頃 同タイトルが2点。
・「老人の頭部(ポワイーの断片」

確かに描写力の確かさは習作であっても勿論伝わります。が、ここでは寧ろ弟子達の作品に目を向けるべきではないでしょうか。
彼らは師であるダ・ヴィンチの仕事を近くで垣間見ていたはず。
模写であったとしてもダ・ヴィンチ作品の神髄は感じられます。専門家でも鑑定は難しいとされる15世紀~16世紀の絵画ですから、いつ真贋が覆されるやもしれません。
まだ見ぬ「岩窟の聖母」はなぜか手が気になり、美少年として愛されたサライの「ほつれ髪の女」、ダヴィンチとジャンピエトリーノ「マグダラのマリア」が良かったです。

続く第2章「レオナルド時代の女性像」
ここでは、聖母としてしか描かれることのなかった女性が徐々に俗化が始まり、1520年頃には「ターバンの女」、そして1540年頃には「鏡を持つ高級娼婦の肖像」が教訓をこめて描かれるようになります。

「鏡を持つ高級娼婦の肖像」ベルナルディーノ・リチニオは画中画が描かれており、解釈も楽しめる興味深い作品でした。
女性像だけではないと思いますが、資料としてダヴィンチも学んでいたという『人間観相学』という書籍も並んでいます。

第3章「モナ・リザ」イメージの広がり
この章が一番面白かった。何しろ、本家本もとの「モナ・リザ」不在の中で、様々な模写作品が展示室にぐるりと並ぶ。
見渡す限り、「モナ・リザ」です。
面白いのは模写にいろんな段階があるということ。
国王の依頼で模写をした「アイルワースのモナリザ」、そしてアンブロワーズ・デュボア(帰属)の「モナ・リザ」。
「あなたはどのモナ・リザがお好きですか?」と問い掛けられているような気がする。
あの笑っているのか笑っていないのか分からない、モナ・リザが一様に何とも分類しがたい表情を浮かべている様は怖かったです。
と同時に、長きにわたり後の画家にこれ程までに模写したくなる要素がある「モナ・リザ」は、果たして美の象徴なのかと考えさせられました。

また、モナ・リザが着用しているドレスに施されている刺繍の紋様はダ・ヴィンチが考案した「柳の枝の飾り紋様」とのことで、かのデューラーが木版で模様を残しているものがありました。

第4章「裸のモナ・リザ」、「レダと白鳥」
ここで、いよいよ本展チラシに採用されたサライ「裸のモナ・リザ」が登場。
顔だけ観ていると、男性なのか女性なのか判断しにくいものがあります。かろうじて、胸の二つの膨らみが男性身体にしては大きいため女性かなと。しかし、それにしては肘から肩までの二の腕が太くてがっしりしているのが気になります。
これは、ダ・ヴィンチの理想の肉体美を追いかけ制作したものなのでは?
遠景はブルーで統一し、全面の上半身裸体画は肌に触りたくなるような皮膚の表現でした。
これに限らず本連では他に同タイトルの油彩1点、エッチング2点が出展され、やはりダ・ヴィンチ本人が「裸のモナ・リザ」を描いていた可能性が高いそうです。実作はいまだ見つからず、幻の作品のままかもしれません。

図像展開例としては「モナ・リザ」だけでなく「レダと白鳥」もまた同様です。
個人的にはベルガモ・アカデミア・カッラーラ美術館の16世紀中葉フィレンツェの画家「レダと白鳥」でした。
そして忘れてならないのは「レダと白鳥」のエロスです。
何ともエロチックなつまり白鳥とレダが交尾しているような作品あり、それと関連してか「浴室のふたりの女性」フォンテンヌブロー派の作品が。
乳首をつまむあの有名なフォンテーヌブロー派「ガブリエル・デストレとその妹」ルーブル美術家蔵によく似ています。
左右に少し斜めに向かい合った2人の女性の半身裸像。
これも全章の「裸のモナ・リザ」からの展開とされています。
「裸のモナ・リザ」がここまで発展していくとは、ダ・ヴィンチも想像できたでしょうか。

最終章では「神話化されるレオナルド」と題して、ダ・ヴィンチの肖像画はじめ、サライの肖像画などが紹介されています。
チェーザレ・マッカリ「≪モナ・リザ≫を描くレオナルド・ダヴィンチ」が良かったです。
エッチングなどを通してダ・ヴィンチの生涯を追います。

本展の構成は次の通り。l
1.レオナルド・ダ・ヴィンチとレオナルド派
2.レオナルド時代の女性像
3.「モナ・リザ」イメージの広がり
4.「裸のモナ・リザ」、「レダと白鳥」
5.神話化されるレオナルド

なお、本展はこの後福岡市立美術館:2012年2月7日~3月4日、Bunkamuraザ・ミュージアム:3月31日~6月10日と巡回します。各会場により展示作品が数点異なり、東京展は前後期で1点入替がある予定です。

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