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2011年第4クォーター 書いてない展覧会 No.2 

漸く、本日仕事納め。
ブログの方も、今年の展覧会記事納めしないと・・・ということで「書いてない展覧会No.2」(ギャラリー除く)、まだまだ記事に書いていないのはありますが、思い出せるだけ書いておきます。
鑑賞納めは、明日、渋谷パルコのパルコミュージアムでラストの予定です。日本橋高島屋の「隠元禅師と黄檗文化の魅力」(1月16日迄)も早く行きたい所ではあります。

・「瀧口修造とマルセル・デュシャン」 千葉市美術館 1月29日迄
待ちに待った展覧会。
瀧口修造は、初めて富山県立近代美術館で彼の部屋を模したコーナーがあり、その展示品の数々に心惹かれて以来関心を持ち続けている。大規模な個展は2001年富山近美・松濤美術館で開催された「瀧口修造 造形的実験」展の後、2005年に富山近美・世田谷美術館の「瀧口修造 夢の漂流物」展以来となる。そして、今回は瀧口修造とデュシャンの関係に焦点を当て、両者の作品を回顧するという大規模なもの。酒井抱一展も展示総数338点でしたが、こちらも330点と負けていません。千葉市美術館の企画展はホント体力勝負です。
企画展だけでなく、今回は常設で実験工房特集が組まれていて、こちらの作品も充実しており、2つ合わせると相当な数、というかヘロヘロになりました。12月11日の巖谷國士氏による講演「瀧口修造とマルセル・デシュシャン」を拝聴しましたが、巖谷氏も初めて観たとおっしゃっていたデュシャンが瀧口に宛てた書簡はファン必見もの。
第3部では、岡崎和郎、荒川修作らの作品も紹介している。
個人的には、奈良原一高が瀧口の依頼でデュシャンの「大ガラス」を撮影した一連の写真の美しさに呆然とした。瀧口修造は書く人であって描く人では当初なかったけれど、後にドローイングや有名なデカルコマニーでアーティストとしての活動を始める。瀧口の場合、その思念そのものが芸術だと思った。
12月25日まで、千葉市美術館のあるビル8階で、瀧口修造のデカルコマニー展が開催されていた。瀧口修造研究の第一人者・土淵信彦氏所蔵のデカルコマニー約30点(?)を一同に展示。千葉市美の展覧会でデカルコマニーは6点程と少なかったので、この期間限定展示を見ることができたのは非常にラッキーだった。

年明けに担当学芸員の方の講演が開催されるので、それを聴講しがてら再訪したい。なお、図録(2300円)は書籍のようなハンディサイズ(縦19×横14.9×厚2.9cm 重さ614g)で真っ白な装幀が目をひく。掲載論文5本、書簡資料集など関連資料も充実している。詳細はこちら

・虚舟(うつろぶね) 「私たちは、何処から来て何処へ行くのか」 川崎市岡本太郎美術館 2012年1月9日まで
「大野一雄、岡本太郎、澁澤龍彦、土方 巽、三島由紀夫を、画家・篠 崇と写真家・細江英公の手により表象した作品と、9人の現代作家の科学を視野に入れた制作を展示するとともに、その背景としての「宇宙」「脳」「細胞」という3つの分野の最先端の研究成果を、国立天文台、東京大学数物連携宇宙研究機構、理化学研究所などの研究者のご協力を得て、大画面の映像で見せる。」というもの。芸術と科学の婚姻とまでチラシには謳われていましたが、あまりピンと来ませんでした。
大画面の映像ってどれだったのだろう。
元々、展覧会開催のきっかけは、画家・篠 崇のアプローチだったようで、篠 崇と写真家・細江英公の作品がメイン。
全体的にどこか無理があるような印象を受けました。こういう見せ方しかなかったのでしょうか。
作品出品作家:粟野ユミト、岩崎秀雄、植田信隆、杉本博司、多田正美、銅金裕司、戸田裕介、能勢伊勢雄、藤本由紀夫

・「日本絵画のひみつ」 神戸市立博物館 1月22日迄
「日本絵画のひみつ」という展覧会タイトルがこざかしい程アンマッチな内容。展示品の中心は、「日本において製作された異国趣味美術品」で、それをもって「日本絵画」と言い切る所に欺瞞を感じた。
展示作品は南蛮美術、秋田蘭画、洋風画家・石川大浪(いしかわ・たいろう)の画業、唐絵目利(からえめきき)の仕事として、石崎融思と渡辺鶴洲など、かなりニッチな内容で出展作品は満足できたのに、どうしてもタイトルと内容の不一致が気になって集中できなかったのが残念。最初から、「異国趣味美術品のひみつ」だったら素直になれたのに。
日本絵画のポイントは取ってつけたようで、却って混乱しただけだった。

・「長谷川等伯と狩野派」 出光美術館
展覧会概要では、等伯作品を中心に狩野派との関係を踏まえて見せる内容。屏風の良いものがたくさん出ていた。能阿弥≪『四季花鳥図屏風≫、元信印の≪花鳥図屏風≫などの室町絵画も室町好きには嬉しいところ。しかし、本展で一番記憶に残っているのは後半の等伯作品と狩野派作品の「長谷川派と狩野派 ―親近する表現」。長谷川派と狩野常信の≪波濤図屏風≫を並べて、近しい表現と違う点をそれぞれ比較でき、これは面白かった。
ラストに「やまと絵への傾倒」として≪柳橋水車図屏風≫が登場。この屏風を観ていると、琳派への影響を感じずにはいられません。
狩野派も長谷川派も中国の宋(南宋)・元画、朝鮮絵画を参考に自派の画風を築きあげてきたので、似ているのは当然かもしれない。長谷川派は雪舟との関係も考えないと。
ということで、来年岡山県立美術館で「長谷川等伯と雪舟流」という展覧会が開催されます(1月20日-2月19日)。こちらも気になる所です。

・「世紀末、美のかたち」 府中市美術館

作品のかたちに注目しながら、ルドン、ゴーギャン、ドニ、ミュシャらの絵画とガレ、ドーム兄弟、ラリックなどの工芸作品、合計80点で世紀末美術を展観。「光と闇」「異形の美」「文字を刻む」「自然とかたち」の4つの視点で絵画と工芸を組み合わせ、共通する造形の特徴を紹介していた。通常は絵画単独、工芸単独、もっと言えば、作家単位での展観が多い所を両者をミックスして見せたところにこの展覧会の特徴があったように思う。作品自体に新鮮味はなかったけれど、見せ方、構成が上手い。

・「野見山暁治展」 ブリヂストン美術館
先日ブログ「弐代目・青い日記帳」のTakさんのお声かけで、第4Q展覧会ベスト3をTwitte上で募集、寄せられた呟きの中で、この「野見山暁治展」を挙げられていた方もかなりいらっしゃった。
(参考)「弐代目・青い日記帳」:2011 「第4クォーター展覧会ベスト3」 

初期の具象絵画、フランス留学後、そして帰国後と作風は変わり、抽象絵画へと進んでいく。その過程において、抽象と言っても、どこかにモチーフの形が残る作品が私は好みだった。現在の新作群では、筆は益々のびやかに自由になり、より抽象化が進みストロークも大胆になっていたように感じた。えてして、大家の作品は年を経ると、緻密とは逆方向になっていく。
初期のボタ山を描いた作品も忘れ難い。

・「酒井抱一と江戸琳派の全貌」 千葉市美術館

抱一生誕250年記念展。こちらも前述の「第4Q展覧会ベスト3」では多く挙げられていた展覧会。
展示替えで2回訪問したが、結局記事は書かなかった。酒井抱一展としては過去最大級というだけあって、作品数は凄かった。これだけのボリュームがありながら、どうも小粒だなと感じたのは私だけでしょう、きっと。「夏秋草図屏風」(東博蔵)、「秋草鶉図屏風」や鈴木其一の「夏秋渓流図屏風」(根津美術館蔵)などもあったけれど、全体として書籍や掛軸、画帖などが多かった。緻密な調査で抱一前、抱一後もしっかり見せるのはさすが千葉市美術館。
特に、抱一の高弟を鈴木其一だけでなく、池田狐邨なども紹介している丁寧さ。それでも、あんまり感動しなかったのは、単に私が琳派をそれ程好きではないってことなのかも。いや、抱一より鈴木其一が好きなだからかな。

・「版画でつくる―驚異の部屋へようこそ!」 町田市立国際版画美術館 10月8日~11月23日

初日に出かけて、とても面白い内容だったが記事を書かなかったのは作品リストがなかったから。作品名をメモしてまで記事にする気力がなかった。「驚異の部屋へようこそ」シリーズは2009年にも開催されていて、今回はその第2弾。なぜか、開催概要に2009年での企画展についての記載がなく、しかも展覧会タイトルも2009年と全く同じ。検索したら、このブログがヒットしてびっくりした。タイトルは同じでも、展示作品は一部重複していたが、大半は違っていた。
更に、今回は展示室途中の休憩コーナーで荒俣宏氏のビデオ上映が行われており、それを観てから、展覧会を回ると理解しやすかった。
本展最大の目玉は、キルヒャーの作品。金沢工業大学ライブラリーセンターの所蔵品で今回はちょっと出展数が少なかったので、もう少しまとめて観たい。動物図譜や植物図譜など珍品版画や書籍が全200点と大変満足でした。図録が2600円で泣く泣く諦め。しかし2009年の同展は図録が作成されておらず、やはりこの際購入すべきか。

・「モーリス・ドニ いのちの輝き、子どものいる風景」 損保ジャパン東郷青児美術館

いや、これはもうドニの家族愛溢れる絵画の連続でした。ドニは結構好きなのですが、こんなに家族ばかり、子供ばかり集めて展示されると、抱いていたイメージが変わって行く。。。どうも、この展覧会もピンと来ませんでした。
彼の家族を中心としたプライベートな人生を追いかけた感があり。ただ、本当はそれだけじゃなかった筈で、そちらの方が気になります。

・「日本画壇の風雲児 中村正義 新たなる全貌」 名古屋市美術館
チラシ掲載図版を見て、てっきり油彩画家と思っていたら大間違い。日本画家の方でした。
日本画壇というのは、日本画の画壇のことだったのですね。この展覧会、作品解説一切なし。ひたすら作品が連なるという非常に思い切った展示方法で約230点の作品を一挙に見せる。こちらは資料や書籍ではなく、ほぼすべてタブローなのでその充実ぶりたるや伝わるでしょうか。ご本人の写真が会場にあって、ちょっと堤真一に似たイケメンの方。
しかし、その作風の変遷たるやまさに嵐のごとく次々とめまぐるしく変化していく。深く静かな雪景色があるかと思えば、やや毒々しい片岡球子の作品を思わせるビビッドな色遣いの舞子シリーズなどなど。グラフィックアートや装幀にも向いているような、現に書籍装幀もされていた。日本画だけでなく、油彩もちょっと手がけていたようで、それも納得。確かに型にはまらない作品群だった。

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2011「第4クォーター展覧会ベスト3」

今年も気が付けば残り数日。仕事納めを終えホッと一息ついていらっしゃる方も多いかと。それにしてもこれだけの「事件」があった年も歴史的に見てもまぁそうそうないのでは。 さてさて、恒例の2011「第4クォーター展覧会ベスト3」を募集しました。いつも通り、2011年10...

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