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水野勝規 ライトスケープ 愛知県美術館

水野勝規

「水野勝規 ライトスケープ」  愛知県美術館 11月11日(金)―2012年1月22日(日)
愛知県美術館公式ブログ:http://blog.aac.pref.aichi.jp/art/2011/11/000559.html

ポロック展と合わせて是非観ていただきたいテーマ展「水野勝規 ライトスケープ」が愛知県美術館で1月22日まで開催中です。
1982年三重県生まれ、名古屋造形大卒業→京都市芸術大学大学院修了で現在京都在住の若手映像作家さん。
プロフィール詳細はこちら

2009年のあいトリ公募企画の「中川運河」で初めてその存在を意識したが、それ以前の2007年に横浜美術館の「水の情景ーモネ、大観から現代までー展」が最初の出会いだと今更気付いた。そういえば、水の情景を撮影した映像作品が出展されていた記憶がかすかに蘇る。
2009年はあいトリだけでなく京都造形センターでのグループ展「panorama」でも淡々とモノトーンの風景を映し出し、その見せ方にも工夫が凝らされており、以後かなり追いかけている作家さんである。

ということで、愛知県美術館での小企画とはいえ個展と大抜擢。
今回も、チャレンジングな展示で、楽しませてくれている。
まず、愛知県美術館がある芸術文化センター10階へ到着したのは開館10分前だった。10階には中庭にテラスがあり、高所ながら植栽を楽しむことができる。大きく開いたガラス窓から景色を見やると、そこに2つの横長スクリーンがあることに気付く。窓の向こうに見える景色には色が付いているが、スクリーンに映し出されている映像は黒と白のモノトーン。

LANDSCAPE

二重に異なる景色をとらえた私の目はしばし混乱に陥った。
外の風景も一時として同じではいない。風が吹けば枯れ葉が舞う、木の枝はしなる。そして、モノトーンの映像もまた、一見静止画のようだが、例えば、水面の場面ではゆらぎが起こっているし、分刻みで場面転換する。時間によって、天候によってもまた見え方が変わってくる。でも絵画も光の当て方によって見え方が違ってくるし、その外的影響がより強くなっているのが今回の展示と言えるだろう。2回目に訪れた時、窓の外には雪が降っていた。このとき、手前の映像と外の景色はつかの間色彩で同調していて、風景のコラージュであった。

美術館の展示室6に入ると、真っ先に目にとまったのは、左壁に投影された円環である。
「月」の映像!
白くフェードアウト(ホワイトアウト)していく過程で、うっすらと見えてくる風景は、地球から眺める月の様子そのものだった。
ウサギは見えなかったけれど。
同様に正面の大きなスクリーンも、相当白で飛ばしている。遠くから正面スクリーンを観ると、わずか数秒の間は、ほぼ真っ白に近い状態が生じていることもある。映像作品の展示では暗室、つまり暗幕を使って光を遮るのが通常だが、チャレンジ項目その2として、暗幕を使わず、出入口はオープンにして、絵画や彫刻などの展示室と同じ状況で映像を見せているのだった。
徐々に克明に映し出される風景は、夢から覚めつつある時に見る光景に似ている。
現実にふと立ち戻っていく瞬間を、覚醒しつつ体験している、そんな気がした。

展示室内には、丸い座布団が置かれていて、鑑賞者は座布団に座って映像を体験するのだけれど、床に寝転がっているお客さんもいらっしゃって、実はとても羨ましかった。座って観るより、寝転んで、いつの間にか寝入ってしまうようなそんな心地よさが魅力のひとつ。それを存分に味わうには、寝転んでリラックスして観るともなしに風景を眺めたい。

数年前に東京都写真美術館他で「液晶絵画」展が開催された。
水野の作品は、まさしく「液晶絵画」の連続。映像の美しさは絵画的で、ここに至って、映像と絵画の違いを改めて考えることになる。、淡々と連続する映像の微妙な変化を楽しむのもポイント。ちなみに音声は使用されていないこともより絵画性を高めることの一助となっている。

幼少の頃から、景色を見たり、撮影したりするのが好きだったようで、それが今日まで継続しているというのは興味深い。
サイトで見つけたインタビューやブログ記事では、撮影7割、編集3割で制作。「動画撮影は魚釣りで、写真撮影は狩猟」というのが作家本人の言である。
ブログに掲載されている写真を見ても、非凡な才能を見せている、一瞬切り取られた風景の美しいこと。

撮影に出かけて、気長に獲物が現れるのを待っている作家の姿が作品から浮かんできた。

*展示室に今回のテーマ展特製パンフレットがあります。数に限りがあるようです。欲しい方は係の方にパンフレット希望と申し出てくださいね。

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