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津上みゆき展 一宮市三岸節子記念美術館

そういえば、来月には上野の森美術館でVOCA展が開催される。
VOCA展は近年とみに推薦制度、受賞者選定をめぐり批判的な意見を目にすることが多い。そんなVOCA展で2003年にVOCA賞を受賞した津上みゆきの個展が一宮市三岸節子記念美術館で開催されている。

2階の小さめな実習展示室では2005年に第1回ARKO(大原美術館によるアーティスト・イン・レジデンス・プログラム)にて、倉敷市に滞在制作された「Viewー-"Cycle" 26 Feb.,-10Apr., 05」の,,,4点を中心に同時制作のスケッチを展示。メイン展示室では2011年〜2013年に制作された新作、中でも「Viewー-trees on the uphill,Nov.,12-Jan.,-13」(2013年・218.2×333.3)の大作は本展のために制作されたのだろうか、ひときわ目をひいていた。

色彩バランスに優れた抽象画なのだが、一緒に並んでいるスケッチを見てからタブローに向かうと、風景の境界があいまいになり色になって溶け合い、キャンバスに拡大されていることが分かる。風景にもしも色が付いていたとすれば、こんな風に見えるのか。作品を見ていると風景の記憶がいつしか自分のそれへと追体験されるような感覚があった。
2005年の作品群はタッチも大きく色面の重なりで構成されているが、2011年の作品、特に2012年の作品からは面だけでなく線が出現しているとともに、絵肌も複雑になっていた。前述の大作は激しい色と線で私の頭に浮かんだのはカンディンスキーで、線の出現によりリズム(と言って良いのだろうか)が生まれている。ぐっと画面が面白くなっていた。

震災直後に桜の木を描いた作品は作家の心象を反映してか、生の存在を感じさせつつ淡く儚く今にも顔料が霧散消失するように見えたが、一転するのが2011年12月(作家にとって特別な日)から始まる月1枚、計13枚の連作は興味深い。風景を主体に描いてきた作家の真骨頂を13ヶ月の連作に感じた。より鮮明に各月の違いを色や形、線で表現できる。酒井抱一『十二ヶ月花鳥図』は花鳥図で四季折々の日本を表現したが、本作はこれを具体的なモチーフなしで色面、にじみ、余白とわずかな線で見せる。キャンバスサイズも116.7四方の正方形で統一。13枚にしているのは、季節一巡した後、また季節は再び巡るー生々流転を意図したのだろうか。

もう少しスケッチ類を拝見したかったけれど、見ていて気持ちの良い展覧会だった。

会期:2013年2月2日(土)〜2月24日(日)
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