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「ヴィクトリア アンド アルバ―ト美術館所蔵 初公開 浮世絵名品展」 松坂屋美術館

実にタイムリーな時期に名古屋へやってきてくれたV&A美術館所蔵浮世絵展です。東京では今年の5~6月に開催されているので、既にご覧になった方も多いことと思います。

松濤のミネアポリスでは見られなかった作家の浮世絵や団扇絵など163点も出ており、これまた大変実り多い内容でした。松坂屋美術館で途中休憩を取るため一度外に出て再入場したのも、図録を買ったのも初めてのこと。過去松坂屋美術館で見た展覧会の中で一番良かったと思います。

1.華麗なる錦絵の展開
2.稀少な団扇絵の世界
3.最盛期の狂歌絵本
4.肉筆画と版下・画稿
の四部構成となっています。

まずは錦絵の開祖、鈴木春信の作品。こちらでは3点のみでしたが、くしくも会場の名前と同じ「松坂屋之風」は色彩がよく残っていました。

ずらずらと浮世絵作品が並ぶ中、「むむむ」と思わせる作家に出会いました。魚屋北渓です。
sakana


北斎門下で、元魚屋さんという出自の彼の作品はダイナミックで、特に図録表紙にもなっている「鬼若丸の鯉退治」(上図)や「春の山又 其二」は二枚の続き絵で構図が素晴らしい。
北渓も今後の注目作家になりました。

珍しかったのは、広重の貝細工3点。
貝を使って作られたものということだが、いくら目をこらしても貝が使われていることなど感じられません。
どういう風に作られたのでしょう?
是非とも知りたいものです。
広重の作品らしからぬのは、画面にいろんなものがわんさか詰め込まれにぎやかでした。

2章の団扇絵、これも本展最大の見所と言えます。
まず度肝を抜かれたのはお馴染み酒井抱一の「蚊」。
蚊をここまで美しくできるのは抱一だけではないでしょうか。
1匹1匹目を凝らして見ると、蚊そのもの、超リアル。
少し作品から離れてみると、蚊の配置が絶妙で蚊はお星様か小さな模様になってしまいます。

酒井鶯蒲の「紫陽花」も色の状態が良く、使われている色の選択が素敵な作品。

其一

同じく琳派の鈴木其一の「団扇売り」(上)は一見すると団扇が団扇に見えません。私は提灯売りだと思っていました。お隣にいた方が「団扇って、こんな風に売っていたのね」と話されるのを耳にして、ようやく1枚1枚の団扇が縦につながっているのだと分かりました。
この作品も色の使い方が素晴らしい。

崋山

渡辺崋山の「ほおずき」も貴重な作品。ここで崋山の絵が見られるとは驚きでした。崋山のやさしさ、真面目さが伝わってきます。


団扇は日用品であり、消耗品ですが、どんな人達がこれら名作家の団扇を買っていたのでしょうか?
またV&Aはどうやってこれらの作品群を集めたのかも知りたい所です。

3.狂歌絵本では歌麿の「画本虫撰」が目を引きました。
歌麿は美人画以外も好きです。絵師としての非凡さはここで既に発揮されています。

4.肉筆画と版下・画稿
ここで、私はもっとも見たかったおもちゃ絵と出会うことができました。
高橋克彦さんの著書でおもちゃ絵の面白さを知り、是非実物を見たいと思っていた矢先のこと。
今回出ていたのは歌川貞秀の「新板早替両面化物」シリーズ全5点。
おもちゃ


切り抜いて両面を貼り合わせて楽しむ趣向です。
描かれている化物は怖さよりも、面白さ、お茶目さが際立っていて、現代のキャラクターグッズの走りではないかと思いました。
今でも十分通用するキャラ立ち。
おもちゃ絵も団扇同様、日常で江戸の人々が生活の楽しみに愛用していた物で、よく200年の時を経て現代まで残ったと感動です。


ますます浮世絵の虜になってしまいました。
これを機に松坂屋美術館のMAMパスカード(松坂屋美術館と全店の大丸ミュージアムを年間通じて何度も利用可能。会費5千円)の購入を真剣に考えています。
会期末までにもう一度作品に会いたいな。

*11月18日(日)まで開催中。

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@とら様
こんばんは。
やはり、あれは蚊でしたか。
ところで、ギメ美術館の展覧会は大変良かったようですね。
これが開催された時は浮世絵に全く関心がなかったので見逃したのが大変悔やまれます。

@ogawama様
たまたま見つけられたのですね!
それはラッキーでした。
浮世絵がogawama様を呼び寄せたのかも。
太田記念での展覧会はとっても混んでいたみたい
ですよ。

私も

私も先週行きましたー。
楽しかったです。
たまたま通りかかって見つけたのですが、すごい得した気分でした。
太田記念美術館の時は見逃していたのです。

V&A

こんばんは。渡邊崋山の「ほおずき」に蚊が描かれているを気付かれましたか?原宿の記事です。↓
http://cardiacsurgery.hp.infoseek.co.jp/JA072.htm#070601a
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