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「ムンク展」 国立西洋美術館

ムンク

「生命のダンス」1925-1929年 オスロ市立ムンク美術館蔵

ムンクと言えば誰しも思い浮かべるのは、あの「叫び」でしょう。
叫び以外にムンクの作品が浮かばないことにはたと気付き、喜び勇んで国立西洋美術館へ向かいました(11//3)。

本展は装飾画家としてのムンクをたどる構成となっています。
会場は彼のアトリエに配置されていたのと同じ順で作品をできる限り並べたり、DVDを使用して実際に絵が飾られているアトリエやチョコレート工場を見せています。
悲しいかな、このDVDが私には一番分かりやすかった。

装飾絵画としてムンク作品を鑑賞するには、1点1点を丹念に見ていくこととは別に、展示空間で全ての作品を一連のものとして捕らえることが重要ではないかなと思います。
・・・と偉そうなことを言いつつ、やっぱり1つ1つ見てしまうのですが。。。

第1章 <生命のフリーズ>:装飾への道

・「吸血鬼」(1893年-94年) 
のっけからやられる作品。吸血鬼というより男に覆いかぶさる女は男女の愛を描いたように感じられます。

・「星月夜」
ゴッホとは違うムンクの星月夜は、他の作品とはどこか違った印象を受けます。

・「病める子供」(1925年、1894年)
暗い作品ですが、大変印象的でした。臨終を迎える姉の姿を描いており、少女の表情が強くこちらに訴えかけてくるのです。
ムンクは同じモチーフを繰り返し、時代を経て描いており、その作風の変化も面白いところ。
同様に、冒頭の吸血鬼も20年後に描いた作品が展示されています。

・「マドンナ」(リトグラフ)
こちらもムンク作品では有名。さしもの私も見たことある!と心の中で叫んでました。
ムンク自身の恋愛から生まれた名作。


第2章 人魚:アクセル・ハイベルク邸の装飾

彼が最初に手がけた装飾画がこのハイベルク邸のもの。主題は人魚。


第3章 <リンデ・フリーズ>:マックス・リンデ邸の装飾
眼科医リンデから子供部屋に飾る絵画の依頼を受けたムンクが描いたのは、抱擁、接吻する愛を交わす男女でした。
これら一連の作品は子供部屋に似つかわしくないと受け取り拒否をされてしまいます。

注文主からの要望を振り切ってまでも自分の描きたい主題を描くムンクの強さなのでしょうか。彼の主題に対するこだわりを感じました。

第4章 <ライン・ハルト・フリーズ>ベルリン小劇場の装飾
ここでは残念ながら作品そのものでなく習作のみ展示されています。
本物は、取り外し不可・・・でしょう、やはり。

第5章 オーラ:オスロ大学講堂の壁画

・太陽(習作) 1912年
これも第4章同様、講堂を飾っている壁画の習作ですが、習作といえども侮れない出来栄え。
本展のマイベストです。
ムンクの生涯前半期、彼の作品は暗い色調で覆われています。
しかし、この太陽を機に彼の作品は明るい色彩に彩を変えており、その象徴的作品。

画面から一杯に光を浴びて、見ているだけでとても気持ち良く元気になれます。
実際の障壁画はこの習作の17倍?の大きさだとか。
是非、オスロ大学の講堂へ行ってみたいものです。

第6章 <フレイア・フリーズ>:フレイア・チョコレート工場の装飾

この工場社員食堂に飾られている一連の壁画シリーズは、ムンクの装飾絵画の魅力を一層かきたてられる作品群。
こんな壁画で飾られた食堂があるなら、会社へ行くのも楽しいだろうな、きっと。
羨ましい限り。

第7章 <労働者フリーズ>:オスロ市庁舎のための壁画プロジェクト

本章では、このフリーズの中核となる初期の作品や、市庁舎壁画の構想を描いた素描などが展示されています。
素描であるが故、ムンクの色彩が感じられなかったのが残念。


総じて、後半期のムンクの絵画はその色彩が印象的。
赤、青、緑、黄、紫、はっきりとした原色を多く用いています。

この展覧会を見た後はどうも消化不良な感があり、なかなか記事を書けないでいましたが、先日NHKで放映された「日曜美術館」のムンク特集で、やっと消化できたようです。
大変分かりやすい内容で、ムンクの生涯を追いつつ展示作品を概観していってくれたので、ありがたかったです。NHKに感謝。

ところで、作品に名づけられた「フリーズ」の意味は何?
英語でフリーズは凍る、止まるの意味ですが、ここでは結びつきません。
ノルウェー語?
どなたかお分かりの方、是非教えてください。

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「ムンク展」

国立西洋美術館で開催中の 「ムンク展 The Decorative Projects」に行って来ました。 珍しく作品を鑑賞する前にビデオコーナーに立寄りました。というのも、「ムンク」という言葉からあまりにも月並みで陳套なイメージしか抱くことが出来なくなっているからです。...

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tsukinoha様

コメント有難うございます。
臨場感ある記事なんてとんでもない。
もう一杯一杯で書いてます。

本物の力はすごい!
私も本物を前に常にそう感じます。

こんにちは。
先週の新日曜美術館を観ましたが、多くの方が描いているムンクのイメージ「叫び」のせいで、新鮮な驚きでした。
やはりmemeさんのような臨場感のある記事を拝見すると、ほんものを観たくなりますよね^^。

とら様

@とら様
いつも、お世話になりっぱなしで恐縮です。
フリーズはfreezeでなくfriezeだったんですね!
おかげで、また1つ勉強になりました。

日本は木の文化ですから、こうした装飾作品とは
なかなかお目にかかれないですね。
今更ながら文化の違いを感じました。

とら様これからも未熟な私にご指導?お願いいたします。

ムンクのフリーズ

こんばんは
従来のムンク展とはまったく異なる視点から構成された展覧会で、目からうろこのところがありました。新日曜美術館は、その点をうまくまとめていたと思います。

フリーズ(Frieze)は辞書では、
[1](建築)フリーズ.古代建築で柱の上のなげしに相当する部分.
[2]壁などの上部の帯状装飾.
となっています。

ムンクの「生命のフリーズ」などは[2]の意味で、クリムトの「ベートーベン・フリーズ」も有名です。

[1]の画像は↓でみられます。http://en.wikipedia.org/wiki/Frieze

oki様

こんばんは。
フィラデルフィアは、京都市美で見たので、
上野で最近見たのは、ムンクと西洋美の常設、
東博の常設だけです。

大徳川展は、混雑ぶりと名古屋に徳川美術館が
あるので、今回はパスします。

最近見た中では、東博の常設が一番良かったですが
まだ記事書けていません。

そうそう、この展覧会消化不良で僕も記事にできないでいます。
上野はシャガールと岡倉天心とあと今日フィラデルフィア観ましたがフィラデルフィアが一番よかったかな。
「大徳川」は最終の夜間開館にすべりこむつもり。
memeさんのほかの上野の記事ってどこにありましたっけ?
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