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「キスリング展」 松坂屋美術館

神奈川、茨城、北九州、府中と巡回し、名古屋へようやくやって来ました。

今回は、ジュネーブのプティ・パレ美術館所蔵作品を中心として約60点を紹介。
前評判通りの良い展覧会でキスリング作品の魅力を満喫することができたと共に、新たなる一面を垣間見た気がします。

印象に残った作品は以下の通り。

1.「サン=トロペでの昼寝<キスリングとルネ>」 1916年
ルネとキス

初期の頃の作品でもっとも良かったのはこの作品。
画面から幸せな雰囲気がたちこめていました。何よりキスリング自身の表情が最高です。妻の傍らで微かな微笑みを浮かべているようです。
この作品の背景に描かれている風景を主題とした「サン・トロペの風景」もキスリングらしい明るい色調で、後の作品へのつながりを感じさせます。

2.「赤いセーターと青いスカーフを纏ったモンパルナスのキキ」 1925年
キキ

キキを描いた作品は上記の作品ともう1つ「赤いワンピースを着たモンパルナスのキキ」が左右に並べられていました。2つの作品を比較すると、やはりこの青いスカーフのキキはキスリングらしい作品で神秘的な雰囲気を醸し出しています。
キスリングの描く女性の多くはこの神秘性を感じますが、それを引き出しているのは瞳ではないでしょうか。キキの瞳はスカーフと同じ青が使用されているように思いました。

松坂屋美術館のキスリング展チラシにはこの作品が表面に取り上げられています。

3.「ブロンドの少年」 1937年
ブロンド

女性のように美しい少年の肖像画。くるくるとしたブロンドの巻き毛とやはり神秘さをたたえた瞳に、しばしの間見入ってしまいました。

4.「魚<ブイヤベース>」 1931年
ブイヤベース

キスリングと言えば、透明な肌の女性像とこのブイヤベースを浮かべます。村内美術館所蔵作品の方がインパクト感は強かったのですが、キスリングは同じ主題で何枚か描いていたのですね。ちょっと意外でした。

5.「果物のある静物」
静物画は初期から晩年の作まで何枚もありましたが、この静物画が一番素晴らしかったです。画面から果物がせり出して来るような、迫力と写実、オランダ絵画の影響を強く受けていた頃の作品です。

6.「スウェーデンの少女・イングリッド」 1932年
イングリッド

この作品に出会うのは今回で2度目で1回目は岡崎で開催された「エコール・ド・パリ」展でした。モデルが着用している洋服の黒と白の対比が作品をきりりと引き締めています。
青色の憂いある瞳と小さな唇。まさにキスリングの描く女性像と言えばこれ!でしょう。
キスリング自身はこの作品が気に入らず出展をとりやめ、もう1枚描き直した作品はモデルのイングリッドに贈ったそうですが、そちらの作品も是非見て見たいものです。

7.「女優アルレッティの裸像」 1933年
横たわる裸婦像も何点か出展されていましたが、どれも甲乙つけがたい作品ばかり。
果物や花を描いた静物画同様、裸婦が画面からせり出してくるような印象を受けます。磁器のような肌と赤みのさした頬、女性の身体のカーブ、どれもこれも美しい。
「赤い長椅子の裸婦」1937年の作品は腰のカーブが更に極端になっており、妖艶さが増していました。
キスリングの色使いは彼独特のものがあり、特に「赤」を効果的に使っているようです。


見終わった後、キスリング作品からエネルギーをもらったような気がしましたが、それもキスリングの美しい色彩によるものでしょう。

*12月24日まで開催中。

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「キスリング展」

そごう横浜美術館で26日まで開催されていた 「キスリング展 モンパルナス-その青春と哀愁」に行って来ました。 所謂「エコール・ド・パリ」に属する画家さんの中では個人的に最も好きな作家のひとりがモイズ・キスリング(1891年-1953年)です。キスリングの作品

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Tak様

こんばんは。
今回はぎりぎりまで東京にいて、23時に自宅着。
どれだけ歩いたことか!
こちらこそ、本当にありがとうございました。

「背景」の気になることって何でしょうか?
確かに背景だけに目を向けると、どの作品にも共通
した感じ・雰囲気がありますね。

こんばんは。
先日はどうもありがとうございました。

キスリングは大好きな画家さんのひとりです。
この展覧会も待ちに待った感ありウキウキしながら
横浜まで出かけた記憶あります。

今回まとめて観て「背景」に気になることありました。
また観たいな~

@minnet様
こんばんは。
なるほど、ご指摘の通りキスリングの女性像で
微笑を浮かべていた作品は見かけなかったですね。

キキの赤と青、イングリッドの黒と白、色の使い方が
上手い!だから、作品が力強く感じるのかもしれません。

@chat_noir様
こんばんは。
フットワークも軽いのですが、財布も軽くなっているのが、最大の悩みです。

それはともかく、キスリング展はよくまとまっていて
見ていて嬉しくなってくる内容でした。
こんなワクワク感が良い展覧会には必ずありますね。

PS:トラックバックが入っていないようです。
お手間でなければ、再度チャレンジしていただけると幸いです。

memeさん、こんにちは♪
いつも驚愕のフットワークの軽さに感服を致しております。

私もキスリング展、府中で観てきました。ちょうど昨日観た映画の中にもキスリングの「女優アルレッティの裸像」が出てきたところで、memeさんの記事とともにあの感動をよみがえらせているところです。

いろんな影響を受けている初期の作品をはじめ、キスリングの知らなかった面を知れたよい展覧会でした。府中の記事ですがTBさせていただきましたので、よろしくお願いいたします。

こんにちは

こんにちは。
私はそごう横浜でこのキスリング展を見ました。
赤いセーターと青いスカーフのキキは、赤と青のバランスのとれた美しさが今でも印象に残っています。
キスリングの作品にはめずらしく、キキがかすかに微笑んでいますね。
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