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「篠原有司男と榎忠」展  豊田市美術館

うしお

またしても、豊田市美術館がやってくれました。
チラシを見た時は、ピンと来なかった展覧会だったので行くのが遅くなり、会期終了間際の本日行って来ました。

篠原有司男(しのはら うしお・本名:牛男)は恥ずかしながら、本展開催予告を見るまでその名前さえ知りませんでした。
一方榎忠(えのき ちゅう)も、過去の豊田市美の展覧会や現在森美術館で開催中の「六本木クロッシング」展で出展があり、作品を目にしたことはあるものの特に印象が残る作家ではありませんでした。

円熟した熱い男達2人の共催展。

今日は豊田市美でもっとも天井が高い2階展示室から入りました。
一歩足を踏み入れて目にしたのは・・・壁一面全てを覆う巨大壁画。
高さ9.6メートル、面積約300㎡の3つの壁を覆いつくす色色色。
うしお


本展のために作成されたこの壁画は3m×7mの27枚のキャンバスから構成されています。

そのカラフルさと無秩序さは「美」を通り越しエネルギーの塊としか言いようのない世界。壁画を眺めていると平面絵画ではなく立体作品、昔あった「飛び出す絵本」のように画面に描かれている人?の顔やメデューサがせり出して来るよう。
この壁画作品名は「ギリシャ神話ファンタジー」2007年。正面の壁面は「崩れ始めたパルテノン神殿を持ち上げるヘラクレス」、向かって右は「メデューサの出現に発掘現場は大騒ぎ!」左壁面は「獅子門爆発」というサブタイトルが付けられています。

岡本太郎の「明日の神話」を凌ぐ程の巨大さとエネルギー。
篠原は岡本太郎の影響を受けたとのことでしたが、なるほど色と力強いタッチが爆発していました。

うしお

さて、壁画で覆われた展示室にはこれまた巨大なチョッパー型(注)オートバイ「地上最大のバイク」2007年が展示されています。
注:フェンダーなどの外装を取り外し、ハンドルを長く延ばし、シートを後方に設置するなどして改造したオートバイ。
段ボールを主体として作成されている篠原のオートバイシリーズ中、過去最大のものです。
鋼鉄製の4本足を支えとして、なぜかハンドル手前に蛸壺を貼り付けた、この巨大ハリボテは、上から眺めるとまた面白い。
運転席部分は三角柱がいくつも配置され、昆虫を思わせます。


本展オープニング初日に篠原本人による<ボクシング・ペインティング>パフォーマンスが行われ大盛況だったとのこと。DVDにてその模様を拝見しましたが、短パン姿の白髪老人がグローブを両手に力強く横長のキャンバスにパンチを繰り出す様子は、はたから見て生死に関わるのではないかとハラハラしました。
実際、5~6発打ち込んでは酸素ボンベを口にあて休憩し、また打ち続けるというかなりハードなパフォーマンス。
篠原本人の年齢は75歳!!!
75歳にしてこのパワフルさは一体・・・。
人は年齢だけでは判断してはならないということでしょうか。全く驚きです。


もう1人の主役=榎忠(63歳)の作品は、本展のための新作「PATRONE」2007年他3作の鋼鉄製オブジェがメイン。
「PATRONE」は写真のロールフィルムが入った円筒形遮光容器のこと。
総重量14トンの大量パトローネを用いたインスタレーションは暗闇の中にあります。左右から等間隔の時間でスポットが照らされた時、その姿が徐々に闇の中から浮かび上がってきます。その様子は、洞窟の中で見つけた金塊にも見えるし、深海の中に沈んだゴミのようにも鑑賞者に様々なイメージを呼び起こす存在です。
アナログからデジタルへ、その時代の流れがスポットライトの照明の点灯に象徴されているのでしょうか。

・「unearthing」2007年/「RPM-1200」2005年
豊田6

近未来都市をイメージさせる金属部品の集合体、と言ってしまうのはあまりにも味気ない。
金属部品を素材とした巨大積み木なのですが、それを美しく見せるのはやはり作家の力量と美意識。
「uneathing」は錆を付けたままの金属部品を使用し、「RPM-1200」では旋盤で磨き上げた部品を使用しているため、両者の対比も見所です。

・「FALCON-C2H2」2007年
榎の最新彫刻作品。中心に大砲の砲身らしきパーツを装備し、オープニングでは気体アセチレンを利用した「祝砲パフォーマンス」が開催されたそうです。
さながら巨大化したプラモデルと申し上げたらよいのでしょうか。男性が好みそうな武器形作品。


この他過去の両者の作品や篠原の水彩、版画、リトグラフ、殊に水彩やリトグラフは篠原の筆の確かさや作風の変遷が分かり、好印象でした。

本展示にあたっての篠原による制作風景は下記豊田市美術館ホームページよりご覧になれます。会場ではDVDが流れていますが、1時間の長丁場とのこと。
http://www.museum.toyota.aichi.jp/japanese/index.html

12月24日最終日にも「祝砲パフォーマンス」が行われます。興味のある方は是非。

*写真がまずくて申し訳ございません。

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 休館中の東京ステーションギャラリーの企画展。会場は2ヶ所に別れているが、入場は無料。小規模ながら、現代絵画のいくつかの断面をとらえている。 1.旧新橋停車場 鉄道歴史展示室 入るといきなり篠原有司男の2点。強烈な色彩が目に飛び込んでくる。《バクハツな...

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とら様

こんばんは。
TBうまく入っておりました。ご安心ください。
篠原有司男の色彩パワーにノックアウトされました。

篠原有司男の2点

現代絵画の展望展の入口に強烈な色彩で鎮座してましたよ。TBがうまく行かないので↓
http://cardiac.exblog.jp/7827876/
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