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「国宝 雪松図と近世絵画」展 三井記念美術館

雪松図

雪松図1

お正月は、円山応挙の「国宝 雪松図」で始まります。
という謳い文句が描かれたチラシを見て、早くもお正月前に行って来ました。
急いで行ったのには理由が。
先に大阪の逸翁美術館で国宝「雪松図」と同一タイトル・構図の作品を見ていたので、記憶が薄れないうちに2つの作品を比較したかったからです。

さらに、この展覧会ではもうひとつ目玉が!
松阪三井家より今年度寄託を受けた近世絵画を初公開。中でも酒井抱一「観音像」は琳派抱一の仏画の出現と聞けば、行くしかないでしょう。

展示室1 茶道具
・青磁累座三足香炉 穂家:銀製二見ヶ浦夫婦岩
毎年恒例のお正月の出品作なのかもしれませんが、私にとっては初見の作品。しょっぱなにこの香炉を見た時、かたまってしまいました。銀製の二見ヶ浦夫婦岩の細工の美しいこと。
ため息物です。しめ縄は純金製で、金銀の取り合わせがお正月にふさわしい豪華な作品。

展示室2・3は略

展示室4 絵画
・国宝 「雪松図屏風」 円山応挙
この展示室入口から正面に「雪松図屏風」を目にした時、私には遠く広がる雪景色が見えました。この作品はこうして、遠景で眺めるのが一番ではないでしょうか。近くで見るより、作品の広がり、雄大さを感じます。左双と右双のつながる上部余白が雪景色の広がりを感じさせているように思いました。この屏風が江戸時代にどんな風に用いられていたのか想像するのも楽しい作品です。やはり早く来て良かった。

冒頭に書いた逸翁美術館の雪松図屏風では、雪景色効果をあまり感じなかったのですが、展示方法に問題があったのかもしれません。また、二つを並べた訳ではないので判然としませんが、金箔の彩りも国宝の方が保存状態も良さそうで光輝いていたように思います。
全く同じ構図、構成なのにかたや重文指定さえ受けていないのは、このあたりに理由があるのかもしれません。

・「駿河町越後屋正月風景図」 鳥居清長
清長

遠近法を使って描かれたこの作品は向かって右に呉服店(現在の三井本館)、左に綿店(現在の日本橋三越本店)にし、江戸時代の正月風景を見事に表現しています。
細かなディテール、例えば遠くに凧揚げしている様子や富士山、羽子板をする人々がきちんと描かれており、見ていて飽きが来ません。清長は美人画だけでなく、こんな肉筆風景画も残していたのですね。筆の立つ人であったことがよく分かりました。

・「雲龍図」 円山応挙
龍

本展では沢山の応挙作品が出展されていますが、この雲龍図も小品ながら見応えがあります。他にも4室では「稲麻綿図」をはじめ3作が並べられ、写生の見本のような応挙らしさを随所に感じました。

展示室5 絵画
・「蜃気楼図」 円山応挙
紺地の絹に金泥を使って描いた割と地味な作品ですが、面白いのはその題材。江戸時代では蜃気楼を大ハマグリの吐く気により海面に出現した楼台だと考えられていたそうで、作品にその様子が描かれています。
蜃気楼を吐くようなハマグリってとてつもなく大きいのでは?光の屈折による現象という科学的解釈より、大ハマグリの吐く気による現象である方がストーリー性があって楽しいです。

展示室7 特集陳列 松坂三井家新規寄託品展
・「観音像」 河鍋暁斎
暁斎

抱一作品とコーナー争いをしていたこの観音像は私が今まで見た暁斎作品の中で一番見応えがありました。暁斎はこんな絵を描ける画家であったのか・・・と感嘆。
渦巻く波と観音様の着衣の襞がまるで生き物のようです。更に水中にはうっすらと竜の姿が。
こんな個性的な観音像は初めて見ました。
来年4月に京博で「河鍋暁斎」展が開催されますが、楽しみになってきました。

・「観音像」 酒井抱一
抱一

抱一の仏画も過去目にしたことはありません。琳派画家として著名な抱一の手にかかると観音像はより優美でたおやかです。特筆すべきは、色調かもしれません。観音の着衣と水面の色が同じような淡色で、背景の竹笹の緑とマッチして、派手さはないけれどすっきりとした印象を感じました。
この「観音像」と同一の図像で抱一の友である谷文晁の「慈母観音図」(室内に写真が掲載されています)と比較すると、抱一らしさをより感じられると思います。美術史的には両者の交友の証となる作品とのことですが、学術的な意味合いより両者の作品の比較の方が私には興味深かったです。

*1月31日(木)まで開催中。12月28日~1月3日は休館です。

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「国宝 雪松図」と近世絵画(三井記念美術館)

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「『国宝 雪松図』と近世絵画」展

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コメントの投稿

非公開コメント

あおひー様

こんばんは。
こちらこそ、TBが遅くなり申し訳ございません。
暁斎は今年大注目です。
春の京博特別展が今から楽しみ!

TBありがとうございました

TBありがとうございました。
雪松図と他の応挙の作品で十分楽しめたのですが、暁斎と抱一の観音像は思いの外よかったのでびっくりでした。

Tak様

同感です。

三井家の隠し玉展とかあったら面白そうですね。

No title

さながらミニ応挙展のようでしたね。

三井家の底力まだまだ・・・

ogawama様

いつも、ご訪問いただき有難うございます。
コメントいただくのは更に嬉しくて、励みになります。
三井記念美術館は空間が良いですね。
居心地良くてお気に入りの1つです。

早いですねー

今年もあとわずか、行ける展覧会の数は限られています。
memeさんの記事に惹かれて、明日は三井記念美術館に行こう!と思いました。
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