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愛知県美術館 所蔵作品展

ロートレック展を見た後、いつもの通り常設へ向かいました。
愛知県美の常設は展示構成が毎回変わっているので、飽きることがありません。「日経5つ星の美術館」で公立美術館第2位に選ばれただけのことはあります。

今回、印象的だったのは展示室5の近・現代の日本画です。こんなに沢山の日本画コレクションがあったとは・・・・・。何度も県美に足を運んでいるのに、知りませんでした。普段は国内外の近・現代洋画の展示が多いのです。

いつもは20世紀洋画に使用されている壁一面に日本画がしっかりおさまっていました。しかも絵を正面にしてソファがずらりと一列。
ゆったりとソファに腰掛けて正面に日本画を眺めるというシチュエーションは、大変リラックスできます。

日本画の中でも目玉は、安田靫彦の全長15mの絵巻《月の兎》でしょう。
一場面だけでなく、全図15m(詞書)は難と1993年の「安田靫彦展」以来だそうです。

物語は・・・・昔、あるところに、猿と狐と兎が棲んでいた。三匹はとても仲が良くて、昼間は野原で遊び、夜になると林にある小屋に帰って楽しく暮らしていた。この事を月の王様が聞いて、確かめようと、ボロボロの服を着て乞食のような姿で三匹の棲む林にやってきて云った。『お前達は種類が違うのに喧嘩もしないで仲良く暮らしていると聞いたが、それが本当なら、この爺さんにも、なにか食べさせて呉れないか』
 おやすい事だと、猿は山へ登って木の実を拾ってきた。狐は川から魚を捕まえて来た。でも兎は辺りをピョンピョン跳ね回るだけで、なにも採ることが出来なかった。しばらく考えて兎が云った。『お猿さん、貴方は薪を拾って来て下さい。狐さんは、それに火を付けて頂戴』
 薪が火で燃え始めると、兎は、その燃える炎のなかに飛び込んで、自分の身体を焼いてお爺さんに御馳走した。
 泣きながらお爺さんは云った。『お前達は、みんな、心の優しい者達だが、とりわけ、兎は、悲しい位に愛おしい。』
 そう云ってお爺さんは火の中から兎を助け出し月の都へ連れて行った。。。

優しさとは何か問いかけられたような気がします。1934年の作品ですが、後年までずっと残しておきたい絵巻です。


安田靫彦と言えば、昨年11月に東博常設で見た「御産の祷」が大変印象的です。
浮世絵を楽しみに入った展示室の入口すぐにこの作品がかかっていて、あまりの大きさと迫力そして絵の中にある白屏風に足をとめ、しばし見入りました。
ちょうど「BIOMBO」展で白屏風そのものを見たところだったので、実際に使われている場面の作品は興味深いものがあったのです。

話を県美に戻します。
安田靫彦以外にも小松均の大作「富士山」、山元春挙、川合玉堂など名作ぞろいです。

展示室8では毎回「木村定三コレクション」の中からテーマに沿った展示が行われています。
今回は「現代の人間像:異相の中のユーモア」。
いつもの木村定三のコレクション(古美術系、日本画、熊谷守一)とは、かなり違った作品が並んでいました。
浜田知明などは納得感?があったのですが、ルフィーノ・タマヨの4点にはびっくり。
木村定三の審美眼、幅広さは素晴らしいと思いました。分野を問わず心惹かれる作品を集めた様子が伺われます。ロートレック展の後は、「木村定三コレクション」の特別展が開催されます。これまで少しずつ紹介されていた作品をまとめて見られるチャンス!見逃せません。

*今回ご紹介した作品は1月14日までの展示です。

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キリル様

こんにちは。
月の兎は、物悲しくも愛らしい絵巻です。
安田靫彦にはこうした古典を題材にした作品が多いですね。
愛知県美の常設で次回いつ展示されるかは皆目不明ですが
ご縁があるとよいですね。
東京⇔名古屋はのぞみならすぐですよ。

月の兎!

こんばんは。
安田靫彦がプチ・マイブームなので、《月の兎》みてみたい!と思いましたが、なかなか都内から出て行かないものには高すぎるハードルです。いいものをご覧になったようですね。
いつかみられると信じて、次の機会を待ちます。
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