スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「瑞祥の造形」 琵琶湖文化館

前回の続き。
琵琶湖文化館2階展示室では館蔵品から「瑞祥画」というおめでたい画題の日本画が30点展示されています。
こちらも1階同様、丁寧なお手製作品リストと展示図が置かれています。
作品解説は作品横でなく、作品リストに記載されているのが1階との相違点。こちらでは作家紹介もリストに一緒に掲載されているので、日本画初心者にも大変親切な心遣いが感じられました。

肝心の展示作品ですが、本当に素晴らしいものばかりでした。

中でも印象に残ったのは
・「寿図群仙図」 作者不詳
中国明時代の作品と考えられているようですが、時代のことより注目すべきは描かれている内容。大画面いっぱいに書かれた「寿」という漢字一文字の中に多くの仙人が描かれており圧巻。お正月にふさわしいおめでたい作品。

・「和合神図」 長沢芦雪
これもかなり大き目の1幅。とにかく満面に笑みをたたえた2人の和合神は見ているだけでこちらにも福が舞い降りてくるようで、ユーモラスな作風は見ていて非常に楽しい気持ちになります。この作品は2階でマイベストです。

・「寿老花鳥図」 鈴木其一 3幅
鹿を伴った寿老人を真ん中に、菊花と鶉が左、紅梅と菊とオシドリを右に配した3幅対。
これまた、名品でその色彩と描きっぷりは琳派の本領を見事に発揮しています。

・「富士之図」 狩野安信 6曲1隻
淡墨を用い、富士を力強く描いているのですが、壮大な中にも静謐さが感じられるのが魅力。

個々の作品というのでなく、この近江ゆかりの作家として「紀 楳亭」のものが数点展示されていました。この作家の名前はこちらで初めて知ったのですが、蕪村に学び、大津在住で近江蕪村と呼ばれていたそうです。


1階・2階あわせると約100点の作品が展示されていましたが、どれもこれも本物。
しかも、国宝、重文は計15点。
やはり滋賀県の仏教美術を中心としたコレクションは素晴らしいの一言に尽きます。
そして、文化館では毎月作品鑑賞講座が行われており、広く美術教育分野にも貢献されていることがよく分かりました。
学芸員の方々の日夜の研究成果も入口に紀要が置いてあり、なぜここまで素晴らしい文化館が再開の目処も立たぬまま休館に追い込まれるのか不思議でなりません。

観客が来ないとしたら、その原因はやはりハード面にあるのかもしれません。
空調、エレベーター等の施設設備がおぼつかないのに、悲しみを覚えました。もっと設備環境の良い所でこれらの収蔵品を公開していただけたらと切に願うばかりです。
現状のままでも何度も訪れる価値のある文化施設であることは、この目でしかと確かめました。

休館が予定されている3月末までに再訪します。次回展示、殊に3月4日からの「仏教美術の精華」は必見です。

コメントの投稿

非公開コメント

@aoyama様

文化館は、水族館・近代美術館との分離により、取り残されてしまったのですね。
滋賀県が誇る仏教美術・古美術の名品について自治体はどうして手をこまねいて
いるのかが分かりません。

充分に観光客を呼べるだけの名品とそれを大切にされている学芸員の方々が
いらっしゃるというのに残念でなりません。

琵琶湖文化館

memeさん、堪能されたようですね。
3月の仏教美術の際には行きたいと思うのですが、休暇とるのが難しいようで・・・。

>空調、エレベーター等の施設設備がおぼつかないのに、悲しみを覚えました。
随分前から相当数の要望が上がっているのに、県は無視していたようです。
飼い殺し⇒休館(事実上の閉館)が既定路線だったかもしれませんね。
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
ブログ内検索
twitter
最近のエントリ
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。