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「国宝 薬師寺展」&特集陳列&平常展 東京国立博物館

金曜の夜間開館を利用して、薬師寺展へ行って来ました。
東博のHPを見る限り、金曜夜なら並ばずに入れるのではと仕事をとっとと切り上げ、上野へ向かいます。
思惑通り、すんなり入館。それでも平成館2階の展示室はかなりの混雑。係の方にお伺いしたところ、これは空いている方で、閉館時間が近づけば、もっと空いてくるので、ゆっくり見られますよ。」とのこと。

何と言っても、この展覧会は「日光菩薩立像」「月光菩薩立像」、「聖観音菩薩立像」に尽きます。
総展示作品数は、東博の特別展としては47点と少ない。もちろん、多ければ良いというものではありませんが、正直物足りなさ感は否めません。金曜夜という短時間で十分鑑賞可能です。

今回初めてお堂の中から抜け出した両菩薩像。やはり大きいのだなとつくづく感じました。何しろ像高3メートル、実際薬師寺では台座と壇の高さがプラスされるので約4メートルになるのです。
今回は普段では決して見ることができない高さ(菩薩像と同じ目線)と距離(足元近く)と角度(背後、斜め360度)からじっくり拝見しました。
この両菩薩像、一見同じように見えますが微妙に違っています。個人的には月光菩薩立象が好きです。腰のひねりが日光よりやや強く、そのせいか背筋がなまめかしい程美しい。背中のくぼみまで見事に表現されていました。像肌はつやつや。
展示室を出る際に、本来の光背を付けた写真がありましたが、やはり光背があった方がしっくりします。

もう1体国宝「聖観音菩薩立像」も忘れてはなりません。こちらは、月光・日光菩薩立像と比べると小さい(188センチ)のですが、凛として美しい。

他には、薬師寺東院から出土した「三彩多嘴壺」が印象的。深々とした緑と文様がお見事でした。

最後の部屋には国宝「吉祥天像」1点が展示されていましたが、あの大きな部屋に小さな小さな吉祥天像ひとつというのは・・・。

さて今回は東博の過剰なまでの演出が気になりました。演出の割におは中身が薄かったような・・・。
さすがに本物の薬師寺を持ち運ぶことはできないので、いかに鑑賞者に疑似体験させられるか様々な工夫が施されていました。天井近くから大型スクリーンで薬師寺風景の映像を流してみたり、東塔の巨大模型があったり。関係者の方々のご苦労がしのばれます。

京博は「暁斎展」「狩野永徳展」など質量共に充実しな内容を誇り、奈良博は地味でもきらりと光る奈良博らしい企画展が続いていますが、東博の企画展は最近満足感が薄いです。


この後、平常展へ行く途中で見た特集陳列「海外の日本美術品の修復」、こちらの展示の方が薬師寺展より面白かったのは私だけ?
・「日吉山王祭礼図」 ヒューストン美術館蔵
・「釈迦十六善神像」 オーストラリア国立美術館像
等の絵画に加え、驚いたのは
・「楼閣山水螺鈿箪笥」 キョッソーネ東洋美術館蔵
・「花卉螺鈿ライティングビューロー」 蔵国府国立博物館蔵
の工芸作品。

この2点の工芸作品の比類ない美しさは必見です。特にライティングビューローの華麗さにはただただ言葉を失って、見惚れました。左右上下、正面背面すべて異なった図柄の細工が入っています。

また、修復の過程もパネルで分かりやすく解説されていて、興味深いものがありました。

平常展。
お目当ては、渡辺崋山の国宝「鷹見泉石像」でしたが、。ここになかなかたどりつかない。
誘惑が多すぎます。一番危険なのは、近代美術展示室。
今回も目玉作品多数。中でも玉堂の[渓山四時」、平櫛田中の木彫「木によりて」が印象的。

国宝室の「竹生島経」も、経典が芸術品たる所以を見せつけられたような。「平家納経」とはまた違う渋い美しさがありました。

結局、崋山の「鷹見泉石像」を見たのは閉館間際。歌麿の浮世絵も滑り込みセーフで見て、大満足。企画展での物足りなさを払拭して余りある、お釣りが出そうな内容でした。
さすが、東博。

もうひとつの特集陳列「博物図譜」は時間切れで見られず。再訪するかどうか迷います。

*薬師寺展は6月8日まで開催、海外の日本美術品の修復は5月25日(日)までです。

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kazuponさま

はじめまして。
コメントありがとうございます。
聖観音は、敢えて別の部屋に展示されたように思います。
大きさも異なるからでしょうか?
別々にすることで、日光・月光、聖観音それぞれの良さを伝えたかったのでは
ないでしょうか。
90分待ちtか今は、すごいことになってますね。

はじめまして

「薬師寺展」おもしろかったですが、映画のセットみたいなのは経費の無駄だと思いました。日光、月光の見せ方は東博しかできないでしょうね。ただ、聖観音を隅に置いてしまったので、魅力は伝えられなかったように思います。あの部屋が作品の数が多くて人がたまってしまいましたね。

No title

@はろるど様
こんばんは。
あんなに顔色が悪い舞妓さんの絵は初めてです。写実を日本画で追求した
実験的作品だそうですが、舞妓の顔と対照的に、畳や着物は実に細かく
描かれてましたね。
でも、やっぱりあれは怖すぎです。

@一村雨さま
こんばんは。
おっしゃる通り、聖観音立像の立姿も良いですよね。
薬師寺のたくさんある仏像の中から、これらに焦点を当てると
普段見逃してしまいがちな所まで、鑑賞できました。

@あべまつ様
こんばんは。
結局、博物図譜は諦めました。東博はもっと頻繁に通わねばと思っています。
東洋館も好きなのに、全然行ってません。

あの華麗なライティングビューローで恋文ですか。。。
何とロマンチックな。乙女な想像が膨らみますね。

No title

こんばんは。
水曜日、ジリジリ暑い中、70分の列に並んで、入りました。
私は母や叔母達の随行で、薬師寺展は見ないで常設を楽しみました。
「海外の日本美術の修復」見応えありましたね。
ライティングビューローは、実に色鮮やかで美しい机でした。
熱烈な恋文が生まれ、時代が動いたとしたら、素敵です。
他の品々も日本に晴れて里帰りして、
美しく整えてもらって、本当に良かったです。

常設の、伊勢物語絵巻、これに唸りました。
崋山の「鷹見泉石像」は、意外とお出ましになるので、
これからもご覧になるチャンスがあると思います。
ビッグイベントの影に良いものが見つかると、
めちゃくちゃ嬉しくなります。
高麗茶碗シリーズもやきものの渋いコーナーで、光ってました。
博物図譜、これも図鑑ファンならば、嬉しいものです。
様々な動物が妙にリアルに描かれていました。
パスポートがあれば、ふらっと行けます。
ビッグ対決が始まる前の静かな時にまた常設に行くつもりです。

No title

会期末が迫って、薬師寺展、大混雑のようですね。
私も3回目に行くかどうか迷っています。日光月光像、
写真でやっと違いが分かったので、肉眼で見分けて
みようと思っているのですが。
日光月光のなまめかしさも好きですが、聖観音像の
まっすぐ立つ実直さも好きになりました。

No title

こんばんは。点数的には仰るようにちょっと足りなかったかもしれませんね。最後のお部屋の一点展示はある意味でとても贅沢な使い方をしたなと思いました。

>企画展での物足りなさを払拭して余りある、お釣りが出そうな内容

東博の魅力は結局ここに尽きるのでしょうね。
近代美術の御舟は如何でしたか?私はあの作品に目が釘付けでした。
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