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「モーリス・ド・ブラマンク展」 損保ジャパン東郷青児美術館

ブラマンク

こちらも初訪問、損保ジャパン東郷青児美術館で開催中のブラマンク展へ行って来ました。

最初期の作品から晩年まで約80点で、作風の変化を展観できる構成です。
所蔵先もフランスの個人蔵や海外美術館所蔵品がほとんどで、見ごたえがあります。

ブラマンクと言えば、自作を見せた佐伯祐三に対し「このアカデミック!」と一喝されたというエピソードがあまりにも有名です。

最初期の作品「室内」が大変印象に残りました。ブラマンクらしさはまだありませんが、また帰って来たくなる・・・そんな気持ちにさせられます。最初期では、やはろゴッホの影響を強く感じます。

その後セザンヌからの影響を受けた作品、ゴーギャン風な作品、さらにはキュビスムっぽい作品とここでもブラマンクの個性が発揮されていません。セザンヌやゴーギャン風の作品群では、ピンクの使い方が上手いなと思いました。少量ですが、さりげなく効果的にピンクが塗られています。

しかしブラマンク作品の中核をなす色は、コバルトブルーです。館内の解説にはコバルトブルーとヴァーミリオン(朱色)についての指摘されていましたが、ヴァーミリオンは最後まで私の意識に入ってきませんでした。

ブラマンクの描く空は、必ずどこか暗さが潜んでいます。その暗さが、鑑賞する側に不安を与えます。展覧会のチラシに描かれている「雷雨の日の収穫」、ゴッホの積わら作品、ひまわりと似た感じのタッチですが、空の色合いはゴッホと違う。ブラマンクの空。

晩年に近づくにつれ、暗い雪景色の作品が多くなってきます。どんよりとはっきりしない雪空。暗いのに、なぜか惹きつけるものがあるのは、佐伯祐三の作品との共通項でしょうか。
一連の展示作品を見ていると、作風の変化がよく分かります。

雪景色以上に多く展示されていたのが、花束。どれもブラマンクらしい濃さで表現されています。

彼の顔写真からは人となりが想像でき、その重厚な色彩やタッチはさもありなんと感じました。


個人的には、グワッシュとインク・墨を使用して描いた「風景」「村の入口」が好きでした。重々しい作品の中で、ほっと安らぎを感じたのを覚えています。


最後に常設コーナーで、高値で落札されたというゴッホの「ひまわり」を見ました。オランダでも沢山の「ひまわり」作品を見ましたが、この美術館の「ひまわり」は想像以上に立派でした。思っていたより大きいのですね。それにしても、厳重にガラスケースに入れられて、オランダにあった「ひまわり」達とは随分待遇が違い、寂しそうでした。

美術館は損保ジャパン本社ビル42階にあります。ブラマンク展開催中の金曜日は夜8時まで(30分前までに入館)開館しているので、夜景も併せて楽しめそうです。

*ブラマンク展は、6月29日まで開催中。

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ブラマンク展損保ジャパン東郷青児美術館

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一村雨さま

こんばんは。
私は、今回どちらかと言えば前半の作品の方に興味を
惹かれました。
ゴッホ・ゴーギャンがらみの作品も前半でしたよね。

ブラマンクは、まとめて見ると確かに疲れますね。
同感です。

No title

なかなかまとまって見る機会のなかったヴラマンク展で楽しかったです。
でも、ヴラマンクの激しさが、ずっと伝わってきて、少々疲れてしまいました。
私もあのチラシの字、ちょっとポップな書体で、絵の印象と合わないなぁと
思ったのでした。
あのゴッホの作品とゴーギャンの作品のキャンパスが同じ布を切ったものだ
ということが分かって、ふたりが共同制作をしていた頃の貴重な作品が
並んでいるのだと感激しました。

遊行七恵さま

こんばんは。
「佐伯くん、カワイソ」って同感です。

ゴッホの落札は大ニュースでしたが、他の2点も
そんなに騒ぎになりましたっけ?
だから、余計お宝になっちゃったんでしょうね。

No title

こんばんは
今回、ヴラマンクの歴史を追うようなカタチでの展示に、色んなことを教わったように思います。
私のイメージのヴラマンクの絵といえば「雪は汚れていた」「激情を隠した花たち」そんな言葉がこぼれるんですが、「ホホー、彼も影響されてるやん(サエキくん、カワイソ)」という感想がついつい。

あの三点はまぁ日本の現代史に残る事件の主役ですからね(笑)。
そもそも「損保」の所蔵品ですから、そんなもんかもしれません。

はろるど様

こんばんは。
ブラマンクの作風とこの展覧会のポスターやチラシの
デザイン・カラーがミスマッチのように思いました。
はろるど様はどう思われますか?

三点含め、美術館全体としてせっかくの広い空間を
うまく使えていないように感じます。

No title

こんばんは。あの不穏な空はヴラマンクの持ち味ですよね。実際は荒れていなくても、まさしく心象風景ということでどんどんタッチが進んでいったのではないでしょうか。あの空の下では、家も木も皆かき回されてしまいそうです。

最後の三点はキリルさんの仰るのに同感です。
仰々し過ぎて絵を楽しむという雰囲気ではありませんね。ここ以外の場所で一度拝見してみたいです。

No title

@あおひー様
こんばんは。
ヨーロッパの空というのは、いつもあんな不穏な色を
しているのでしょうか?
ブラマンクにとっての空がそう見えたのか、彼にとって
当り前の景色だったのか気になるところです。

@キリル様
こんばんは。
おっしゃる通り、あんなに厳重で重々しすぎると、楽しめませんよね。
オランダではクレーラー・ミュラー美術館も、ゴッホ美術館も
あんな展示方法は取っていません。
こちらが特別待遇過ぎるのでしょうね。

No title

こんばんは。
ヴラマンクの色はずっと白と黄色と青のイメージでした。色そのものより、もしかすると階調のほうに注目してみたほうがよかったかな、とふと思いました。
ところで「ひまわり」など3点ですが、銀行の金庫室にいるみたいで、あまり絵を楽しむ気分になれません(金庫室に入ったことはありませんけど)。「ひまわり」を贋作と主張している方がいますね。どういう根拠なのかは知りませんが、いくつか並んでいるのをみてみたいものです。

No title

わたしも先週の日曜日に行ってきました。
確かに不安になりますよね、あの曇天は。
でも、グワッシュだと明るく軽くなるんですよね~。

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