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「十二の旅:感性と経験のイギリス美術展」 栃木県立美術館

栃木県宇都宮市へ日帰りで遠征して来ました。北関東には、これまで縁がなく今回初訪問。新幹線は使わず、上野から東北本線を利用し、電車でぐっすり寝込んでいたら終点の宇都宮でした。

さて、栃木県立美術館へ。JR宇都宮駅から関東バスで約15分。大通りから、美術館の姿はまったく見えず、少し奥まった所にあります。4月に改装を終えたばかりとのことですが、常設コレクションも充実しており、歴史を感じさせます。

今回は「十二の旅:感性と経験のイギリス美術展」を楽しんで来ました。旅するように12のイギリスのアーティストの作品を巡ります。
受付で無料音声ガイドを借りて出発。この音声ガイドは宇都宮中央女子高校放送部のみなさんがナレーションをつとめていますが、大変聞きやすかったし、長さも適度。こんな無料ガイドがあれば、再度利用したくなります。

12名のアーティストのうち、特に印象に残った作家を以下ご紹介します。

1.ボイル・ファミリー
ファミリーと言うのが苗字かと思ったら、さにあらず。その名の通り、一家4人で制作にあたっている。
この展覧会で初めてその存在を知った。
作品は、彼らが旅した先の大地そのものをオブジェとして再現。あまりの見事さに、思わず土地ごと持って来て、壁にはったのでは?と思うほどリアル。通常上から下に見下ろしているものが、眼前にどんと置かれると奇妙な感覚に襲われる。こちらが、傾いているような錯覚を味わう。
「赤い崖の研究」 富山県立美術館蔵が特に良かった。

2.アンディー・ゴールズワージー
今回、はるばる栃木まで出かけたのも、彼の作品見たさ故。
ゴールズワージーは名古屋市美が何点か所蔵していて、常設展で見かけた時から大変気になっていた。はたして、新たな作品を見ることができるのかという心配は杞憂であった。
「快晴の朝、凍った雪を板状に切り、注意深く運ぶ、棒で雪を貫通するまで削る、暖かくなり解ける 和泉村 1987年12月19日」。長いタイトルで、しかもタイトルが作品の制作過程を表しているのも特徴。
ゴールズワジーは自然にある雪、枯葉、石などを作品化する。瞬間芸的なアートであるため、通常写真を使用して展示される。彼の見事な表現化によって、私たちは枯葉や雪、石が本来持っている美しさを改めて感じることができる。
今回は、過去日本に滞在した際の作品が展示されていたが、最新作をぜひ見てみたいと思う。

3.モナ・ハトゥーム
昨年金沢21世紀美術館で開催された「オルブライトノックス美術館コレクション展」で「+と-」を見て、印象に残っていたが、今回は映像作品のみ。約15分の彼女の母親の映像と母から娘(彼女)への手紙をモナ自身が朗読する自伝的内容。
http://memeyogini.blog51.fc2.com/blog-entry-185.html
15分という長丁場を飽きさせず、見させる手腕はさすが。

4.チャールズ・ワーグマン
高橋由一が油彩画技法を学ぶため、入門したのがワーグマンであった。言わば日英絵画交流の原始となる存在。
作品を見ていると、確かに高橋由一の作品はワーグマンのそれと似ている。どこか懐かしい日本の風景や人物画。

5.ジョゼヒ・マロード・ウィリアム・ターナー
日本では印象派、エコパリの画家の作品はよく展示されるが、ターナーらイギリス絵画はほとんど見かけることがない。貴重な水彩画と油彩、エッチング・メゾチント作品が展示されていた。
エッチングでさえ、過去見た記憶がない。いかに、日本で見る西洋美術に偏りがあるかが分かる。
ターナーのエッチングはイギリスの風景を刻んでいる。まるで写真のよう。

6.ジョン・コンスタブル
ターナーと同じくイギリスを代表する画家。
油彩「デダムの谷」にひかれる。女子高生のナレーションンに従って、絵を眺めていたら、自分だけでは気付かなかった所まで、声が教えてくれた。
ナレーション終了後もしばらく動かず、絵を眺める。絵画ではこれがマイベスト。
デダムの谷


時代も作風も異なる英国アーティストをうまく見せてくれていた。

*6月22日まで開催中。その後下記の通り巡回します。
2008年9月12日~10月26日 静岡県立美術館
2008年11月2日~12月23日 富山県立近代美術館
2009年1月10日~2009年3月1日 世田谷美術館

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ぴち衛門様

こちらこそ、はじめまして。
12の旅の鑑賞にぜひ行かれてください。
ゴールズワジー以外の作家にも良い作品が出ています。

今後ともよろしくお願いいたします。

十二の旅・レビューによせて

はじめまして、ぴち衛門ともうします。

世田谷美術館にて開催されている「一二の旅」をみにいこうと思い、レビューを検索しているうち、このブログがみつかりました。

私、ゴールズワジーのファンで、とても気になっています。
このブログを拝見して、やはり観にいこうと思いました。

私も、ブログにレビューを書けたらよいな、と思っております!

No title

@紫さま
昨日、紫様のブログにお伺いして身辺のご変化について知ることとなりました。
コメントは控えさせていただきました。
日光東照宮にも行ったことのない私は、正真正銘栃木初心者です。
紫様も、気分転換に見知らぬ土地を旅されてはいかがでしょう。
新しいご出発を心より応援しております。

@はろるど様
こんばんは。
栃木県美の常設に触れるのを失念しました。
長くなりすぎるため、書けなかったのも事実です。
西洋美術では、他ではなかなかお目にかかれないイギリス絵画
(本展出品作以外)やコロー・モネの良い絵がありました。
日本美術は地元作家中心、リーチや濱田らの陶芸も目をひきます。

宇都宮美術館と併せて楽しまれるなら、栃木まで行く価値はあるかと。

No title

こんばんは。チラシを拝見して行きたいなと思っていた展示だったのですが、来年に世田谷へ巡回するとは知りませんでした。栃木県美も一度とは思いましたが、どうやらそちらで済ませることになりそうです。(常設は如何でしたか?)

それにしてもmemeさんのフットワークは本当に鮮やかです。
北関東も水戸、宇都宮とお越しのようなので、次は群馬県美(?)ですね!

No title

こんばんは。
関東に行かれても変わらず精力的に動かれているご様子、素敵です。

ターナーといえば絵の具を思わずイメージしてしまいますけど、エッチングは見たことないです。
メゾチントもやってたんですね。
ところで私はたぶん、いまだかつて栃木県には足を踏み入れたことがない、とこの記事を読みながら思っていたのですがよく考えたら日光東照宮に行ってました (^_^;)
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