「綯交 remix 」展 豊田市美術館

名古屋に戻ったので、豊田市美術館の「綯交」展へ行って来ました。
少し前まで、企画展「ドイツポスター展」も同時開催されていましたが、今回は常設のみ。「綯交」展は
常設特別企画ということで、入場料はわずか300円!
この内容で300円はお安い。結論から入ってしまいましたが、早速展覧会を振り返り。
約50点、豊田市美所蔵作品はそのうち数点で、残りは作家ご本人の所蔵、個人コレクターからの借用である。
展示作品の中でもっとも古いのは1997年、蔡新作はできたてのほやほやで2008年作。蔡新作は図録掲載が間に合わず、図録付録として200円で別売りされている。
さて、フジイフランソワさんはれっきとした女性。彼女は絵画世界のアーティストとしてだけでなく、雅楽奏者としての顔も持つ、多才ぶり。
今回は、アーティストトークと一緒にご自身が出演されて雅楽コンサートも同時開催された。
さて、作品鑑賞のポイント。
1.タイトルに注目
作品そのものと併せて注目すべきは、タイトルである。「待つ 去る」「とらやき」(どらやきではない!)、「コブコブラ」「ひょう流ひょうひょう」「やなぎにかえる」等々。
これらのタイトルは、作品に描かれた対象そのものを表していることに後で気づくのだ。ちょっとかわされた気分。
たとえば、「待つ 去る」には「松」と「猿」が、「とらやき」では、どらやきの皮の部分が虎の毛皮になっていたり。ブラックユーモア、思わずくすりと笑ってしまうようなタイトル付けは、ひねりがきいていて、絵が分からない人も楽しめる。
2.素材に注目
キャンバスも特製だが、注目すべきは画材。作家が使用するのは、「ルイボスティー」「エンジンオイル」「コーヒー」等、通常画材として用いることのない身近なものだ。
特にお気に入りは「ルイボスティー」とのこと。これらに共通するのは、色。褐色の古ぼけた色合い。古い色褪せた写真の色と言えば分かりやすいだろうか。
現代アートなのに、枯れた感じを醸し出しているのは、これらの画材によるもの。
3.江戸絵画の流用
流用、剽窃、どちらでも構わないけれど、作家ご本人は、「江戸絵画からの引用があっても、そこから先はあくまで自分の世界」と言い切る。
作品それぞれが、どの名画からの引用かを考えるのも古美術好きには楽しい。ちょっとしたクイズが出されているかのようだ。
琳派あり、応挙あり、芦雪あり、もっとも多く引用されているのはやはり若冲だろうか。若冲の鶏が、現代アートに見事にアレンジされて目の前に現れる。
作品からは、「間合い」を感じて欲しい、これも作家ご本人がアーティストトークで語られていること。
間合い、リズム、ひねりのきいたタイトル、どことなく作品から音楽性を感じる。名曲からの引用で「夜明けのスキャット」というタイトルの作品もあった。
作品には、日本画的な魅力もあるが、こまごまとしたかわいいキャラもたくさん登場する。動物も植物も2つずつ揃って恋を育む様子を描いた「池のこい図」(若冲の蓮池図がモチーフ)などは、その最たるもの。
200年にVOCA展奨励賞を受賞。2002年の水戸芸術館現代ギャラリーでの個展から、6年後の2回目となる個展は、展示室3つを使用した力が入った内容です。この作家、東京に出せば間違いなく売れる。
*6月27日(金)まで開催中。日本画現代アート好きの方にはおすすめです。
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COMMENTS
No title
ogawama様
こんばんは。
ogawama様の記事通り、面白い内容でした。
行jけて良かった!
私自身は作品から音楽をイメージすることはありませんでしたが、
企画展担当の学芸員さんが、そのように感じていらっしゃったようです。
山下裕二先生の所蔵品もちゃっかり並んでましたね。
ogawama様の記事通り、面白い内容でした。
行jけて良かった!
私自身は作品から音楽をイメージすることはありませんでしたが、
企画展担当の学芸員さんが、そのように感じていらっしゃったようです。
山下裕二先生の所蔵品もちゃっかり並んでましたね。
とらやき
こんばんは。
これが常設展扱いとは、豊田市美恐るべしですね。
もう「とらやき」が頭から離れません。
というか、モニターの横にそのポストカードが貼ってあります。
そこまで好きかと、自分でも不思議です。
これが常設展扱いとは、豊田市美恐るべしですね。
もう「とらやき」が頭から離れません。
というか、モニターの横にそのポストカードが貼ってあります。
そこまで好きかと、自分でも不思議です。
mizdesign様
こんばんは。
なるほど、デスクに置くのは良い手ですね。
そのアイディアいただきます!
「とらやき」にはまっちゃいましたね。
なるほど、デスクに置くのは良い手ですね。
そのアイディアいただきます!
「とらやき」にはまっちゃいましたね。
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楽しい展覧会でした。
嫌味のない巧みさで、独特の世界に引き込んでくれました。
センス、ですね〜。
音楽性、言われるとなるほどと思います。