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「ハマヤキ故郷へ帰る 横浜・東京-明治の輸出陶磁器」 神奈川県立歴史博物館

はまやき


「ハマヤキ」って何???妙に違和感があるチラシで、横浜まで出かけるのもなぁ・・・と迷っていたが、「フクヘン ブルータス副編集長」のブログで「超絶技巧」の高評価、かの山下裕二先生お薦めの展覧会とのことで、やはり行っておかねばと急遽予定に組み込んだ。

いやはや、ほんと凄いです。
こんな世界があったのかと目からうろこが落ちっぱなし。
ひとつ間違えば、いや実際これはいくらなんでもやりすぎでは?と思わせるような豪華絢爛、細密な絵付けの陶磁器(約150点)ばかり。
これらを目にした西洋の人々にとっての日本が、ちょっとずれた感覚になるのも頷けるような気がした。

ハマヤキとは、明治期に国際港として貿易の窓口となっていた横浜に輸出向け陶磁器商が軒を並べ、焼き物の材料である粘土は、瀬戸などから取り寄せ、窯と絵付けを横浜近辺で行い作成されたもの。

透けるような薄さのカップ&ソーサーの数々が何より印象的だった。
これって実際に使うことがあったのだろうか?手に持っただけで、壊れてしまいそうな繊細さ。
ましてや、洗うなんてことを考えると、恐ろしくて使えない。

絵柄としては花鳥画が好まれていたようだが、中には「忠臣蔵図ティーセット」など浮世絵の役者絵を思いおこさせる物もある。
この「忠臣蔵図ティーセットは」1点1点のカップに描かれた絵が異なっていて、全て揃うとストーリーが分かるようになっているので、驚く。
怖かったのは「金彩羅漢図ディミタスカップ&ソーサー」小さなディミタスカップに、羅漢がひしめいている。一体誰が、羅漢をティーカップの絵柄にしようと思ったのか!
実際、かなり不気味で、自分がこれを手に持ってコーヒーを飲む姿を想像してみたが、落ち着いて味わえないと思った。外国からのオーダー品かもしれない。

絵付けにばかり目を取られるが、「青磁上絵金彩花鳥図花瓶」(井村彦次郎商店)などは、青磁としての美しさも際立っていて、青が絵を更に引き立てていた。これらは、陶磁器窯の技術水準の高さを示す。


後半は、初代宮川香山の驚嘆すべき作品が並ぶ。
宮川香山(みやがわこうざん)は、「高浮彫」「真葛焼き」創始者。その技術は海外で絶賛を浴びたという。
今回の展示作品の中では、「高浮彫風神雷神花瓶」がことに印象に残る。
「風神」「雷神」1つずつの花瓶1対になっている。どこをどうやったら、この作品が出来上がるのか、制作過程が外観からは全く想像つかない。
これを言葉で表現してみようと試みたが断念。百聞は一見に如かず。
どうか、直にご覧あれ。

後年、高浮彫はあまりにも制作に手がかかり、生産性が悪いという理由で、宮川は釉薬の研究に励み、デコラティブな作品から一転、シンプルかつ釉色で勝負の作風を生み出す。
個人的にはこちらの方が好み。
makuzu

(彩磁紫陽花透彫花瓶)

「黄釉白梅花瓶」「紫釉白藤花瓶」などは中国風だけれど、やはり日本らしい風情漂う逸品だった。

図録1150円は、そのお値打ち価格のせいか既に完売御礼。今後増刷予定もなしと出ていた。
チラシさえも、出払って在庫なしだということで、相当人気の様子。

明日が最終日。
ぜひ、明治と横浜の香漂うこの展覧会にお出かけください。

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ハマヤキ 故郷へ帰る

今朝『日曜美術館』で『横浜・東京 銘時の輸出陶磁器展 ハマヤキ故郷へ帰る』が紹介されていた。GWのツアーでわたしも見た。見て、そこ...

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非公開コメント

makuzu様

こちらこそ、ご丁寧にありがとうございます。
明治期の絵画、装丁などは最近よく見かけるようになりましたが、
陶芸分野は未知の領域でした。
これを機に注目を浴びるかもしれませんね。

No title

あたたかいコメントありがとうございました。
明治という時代は近い時代なのですが、作品が海外に多く、また評価されて
こなかったためか、あまり見る機会がないですよね。
明治の陶芸のすばらしさが共感できましたことうれしく思います。
またブログみにこさせていただきます。
ありがとうございました。

makuzu様

はじめまして。
コメント大歓迎、ありがとうございます!
香山の作品は、強烈でした。
過去にも蟹が付いた作品を見たことはありましたが、
今回は更にバージョンアップした作品の数々。デコラティブの極地。
明治の陶芸の評価がこれを機に高まると良いのですが。
横浜だけの展覧会では、もったいないです。

No title

突然の書き込み申し訳ございません。
宮川香山で検索していて、たどりつきました。
私も香山の魅力に魅せられてしまった一人です。
おはずかしながら、香山ブログみたいなものをはじめてしまったくらいです。
http://kozan.blog.so-net.ne.jp/
明治の陶芸も本当にもっと評価されてしかるべきものですよね。。。

遊行七恵さま

同感です。
本当に、面白かったし仰天しました。
外国で受けただろうな~とつくづく思います。
後ほど、七恵様の記事で復習させていただきます。

No title

こんにちは
この展覧会は面白かったです。
特に猫がもぅ最高でした。
ニャゴニャゴ鳴く声まで聞こえてきそうです。
それにしても、外国ではこのハマ焼に
「おお~極東の神秘~」
とかなんとか言うてたんでしょうか。
想像すると面白いです。
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