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「甦る美術館」 群馬県立近代美術館

gunma

北関東シリーズ最終回(勝手にシリーズ化)は、群馬県。
腰をあげたのは、やはり理由がある。
いつも、拝見している「artscape」サイトの以下記事を昨夜読んで、やはり行かねばと思い立った。
http://www.dnp.co.jp/artscape/exhibition/curator/ik_0806.html

「アーバン」というJR快速に乗ったら、高崎市は思ったより近かった。近頃すっかりお気に入りのグリーン車を利用するも、今回のグリーン席はイマイチ古かったのが残念。
高崎駅からは、市内循環バス「ぐるりん」に約20分程乗車(運賃均一200円)し、群馬の森で下車してすぐである。

・・・が、ここで予期せぬアクシデント発生。
バス代を準備しようとバッグをかきまぜたが、財布が見つからない。隅から隅まで探したがない。
まさか、電車に忘れたのか?
いや、高崎までは、グリーン券含めて全てSUICAで支払ったので、財布を一度もバッグから出していないことに気付いた。
自宅に置き忘れ。
その瞬間、ちびまるこちゃんのように、顔面に斜線が入る。
う~ん、無賃乗車、しかもこの先どうすればよいのか。

ここから先はご想像におまかせします。
この場を借りて、群馬県の関係各位の皆様(複数)のご厚情に厚く御礼申し上げます。

と、かつてないピンチに見舞われたものの何とか近美で鑑賞と相成った。

今回のお目当ては、約2年の改修工事を終え、リニューアル・オープンを記念しての「甦る美術館」と題したコレクション展である。
同館収蔵品1700点から選りすぐった作品、何と300点!を一挙公開。
2階の全展示スペース、約2500㎡を使用しての文字通り大展覧会であった。

展示は以下の5部構成。

Ⅰ.西洋の近代美術
・ルドン「ペガサスにのるミューズ」

・ピカソ「ゲルニカ」のタペストリ 
このタペストリは、ピカソ自身の監修によるもので、世界に3点あるうちの1点。
本物そのもの言っても、過言ではない。3.3×6.8の画面は迫力があった。

・ケル=グザヴィエ・ルーセル 「田園詩(教え)」
初めて知る作家。パステルを使用した風景画だが、印象に残る作品。

パスキンの「丸椅子に坐る長い髪の娘」もあったが、出来はいまひとつ。

Ⅱ.戸方庵井上コレクション
山種証券の創始者による個人コレクション。
古美術中心の素晴らしい内容。まだまだ沢山の作品があるようなので、次回以後のお楽しみとしよう。
・「観月美人図」 作者不詳
kanngetu

・「梅図」 中村芳中
・「鷺図」 尾形光琳
・「鯉図」 葛飾北斎 井上コレクション中、マイベスト。北斎による肉筆画。
・「朝顔図」 酒井抱一
・「猫柳図」「楓図」 鈴木其一
・「富士眺望図」 司馬江漢
・「自画自賛」 市川団十郎(七代)  団十郎が描いた作品を初めて目にした。上手い!

Ⅲ.群馬県ゆかりの作家の彫刻と絵画
この展示がすごかった。群馬近美の思い切った展示手法に、感心すると共に、鑑賞者にとって、このような貴重な鑑賞経験ができたことを深く感謝したい。

展示室5の高さ6メートルの壁四方いっぱいに、170点以上の絵画作品をずらりと展示(冒頭画像)。
時代順に、壁に番号が振られているので、一連の流れが分かりやすい。日本洋画の変遷を感じる。

この眺めは壮観であったと共に、一度に沢山の作品を見ることによって、自分の好みの作品を探しやすかった。
作品リストがきちんと準備されており、展示室内の作品が番号順に図解されていたので、とりあえず、気に入った作品をリストで確かめ、番号に○を付け、後で作家名、タイトルを確認して行った。
すると、私は山口瞳の作品に沢山の○を付けていることが判明。

湯浅一郎、福沢一郎らの作品も、普段これだけ沢山見ることはないので新鮮だった。

Ⅳ.日本近代洋画
・山下新太郎 「紅白の萩」
・長谷川利行 「少女」
・横堀角次郎 「細き道」
・脇田 和 「午睡」
などが印象深い作品。

Ⅴ.現代の美術
・モーリス・ルイス 「ダレット・ザフ」 ロスコー調の抽象画。
・押絵千恵子 「すずなり」 「あまいにおい」
押絵さんの作品を見ることができたのは行幸。先日まで開催されていた西村画廊での新作展を見逃したので、ちょっと埋め合わせ。
・リ・ウーファン 「風より」
いつもの李の作品とはちょっと趣が異なっていた。この作品も良い。
・ホセ・マリア・シシリア 「赤い花々」
初めての作家。蝋で作られた下地によって、色に独特の深みが加わっているように思う。

割合新しい作家の作品もコレクションされていて、見ごたえがある。


上記以外に今回は、普段目にすることができない美術館の収蔵庫が公開されていた。
この収蔵庫の公開と展示室5の170点一挙公開によって、美術館活動と作品保存スペース、公開スペースなど、美術館が抱える諸問題を提起する試みとして、個人的には評価したい(私の評価など受けてもどうなるものではないが・・・ちょっと高い所からの物言いご容赦ください)。

「美術館のおしごと」と題して、「施設管理」「「作品の調査・研究」「作品の保存・修復」「作品の輸送と展示」「教育普及事業」「広報」と6つの側面から、美術館の役割を来館者に分かりやすく紹介していたのも大変良かった。

今日は、子供向けの参加型プログラムが開催されていて、みんな楽しそうに作品作りを楽しんでいた。


1階のミュージアムショップの充実度も特筆すべき点。
MOMAのデザインショップのような、ちょっと変わった海外のデザイングッズが所せましと並べられている。他ではお目にかかれない品物ばかりで、目移りしてしまうこと間違いなし。

既に、次回訪問時に買ってしまおうと心に決めた物もある。

担当の方にお聞きした所、店内の商品選定にも相当のこだわりを持たれているご様子。
なるほど、普段からアンテナを高くしておかなければ、これだけの品物を集めるのは難しい。センスのある運営者ならではのショップ。
デザイングッズだけではなく、地元作家による作品(スカーフやアクセサリー)もお土産に最適で、群馬に来た記念にひとつ求めるのも楽しい。


群馬県立近代美術館の再出発に心から感謝とエールを贈ります。
磯崎新氏の建物も良いし、また行きたい美術館リストに入りました。

*本展は本日で終了していますので、ご注意ください。

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