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「ターナー賞の歩み展」関連 「英国現代美術を知る」第3回講演

森美術館で開催中の「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」レクチャーシリーズ第3回:「ポストYBA:今日の英国美術」に参加しました。

夜7時から2時間を超える長丁場。
冷房の寒さ&空腹と闘いつつ、何とか最後まで聞いてきました。

レクチャーシリーズ「英国現代美術を知る」 第3回<ポストYBA:今日の英国美術>

テート・モダンの開館と成功やポストYBAとでも呼ぶべき新しい動向など、2000年以降の英国現代美術界について語り合います。
日時: 2008年6月24日(火)19:00 - 21:00
出演: ロジャー・マクドナルド(インディペンデント・キュレーター)
モデレーター:近藤健一(森美術館アシスタント・キュレーター)
会場: 森美術館53階展示室内

まずYBAとは何か?
Young British Artistの略ですが、デミアン・ハースト、トレイシー・エミン、レイチェルホワイトリードら
90年代に入り、英国現代美術の担い手となった一連の作家を指しているようです。

90年以後1年単位で、英国現代アートを社会的背景と共に出演者のお二人が私見も交えて解説していくという大変濃い内容でした。
全く知らなかった英国現代美術について、今回語られた内容をもって、90年代以後の状況がおぼろげながらも掴めたのは、何よりの収穫でした。

個々の作家による活動ではなく、彼らの活動を支えた様々な背景を英国という枠の中で、見た時、日本にはないものが、理解できたのは収穫でした。

1.若手アーティストの活動の場であるオルタネイティブスペース(プライマリーでもセカンダリーいずれのギャラリでもない)の存在。

2.作品発表の場を国が資金面で援助。

3.発表の場を提供したら、その後は市場に任す。

ことに、日本では政府、自治体による資金面での援助はほぼ望めない状況で、企業が財団を形成しメセナの一環として活動支援している程度の現状を考えると、大きな相違があります。
国による支援と言えば、文化庁の留学生として海外派遣制度があることくらいしか思い当たりません。東京都では、近年東京ワンダーサイトと銘打って、渋谷・本郷・青山で若手アーティストの作品発表の場及び制作アトリエの提供などの支援がされ、徐々に定着しつつある所です。
これらの活動が東京だけでなく、各地に広がって認知されれば、日本のアート状況も更に成長していくのではないかと考えます。

また、英国現代美術発展の一大転機となったのが、テートモダンの開館であり、先にあった旧発電所をリノベーションし、巨大な美術空間を形成したことは大変意義深かったようです。
同時期にイギリス政府のてこ入れで、巨額を投じ建設されたミレニアム・ドームは、批判にさらされ、閉館に追い込まれたのと対照的で、両者の差は結果として「リノベーション」がキーワードになったと思われます。

この後、リノベーションとして、アート発表の場となった施設についていくつか説明がありました。

日本でも同様の流れが見られ、例えば直島、富山の発電所美術館等々、今や現代アートを語る上でなくてはならない存在として、軌道に乗りつつあるのは、今更申し上げるまでもないでしょう。

美術館という存在を考えると、テートモダンは通り道のような、大衆にとって開かれた存在であったことが成功の鍵であるとすれば、ここで再び日本に目を戻すと、金沢21世紀美術館が思い出されます。

美術館含むアートと都市活性化、再生化が上手く絡み合わされば、日本でも、更にアートが身近になると感じました。
とすれば、今年開館した十和田現代美術館、青森県立美術館の動向が気になる所です。


最後に、今年のターナー賞候補4名の紹介とテート・モダンがついに「ストリート・アート」をとりあげたという話題で幕となりましたが、久々にアカデミックなお話を聞くことができ、貴重な時間となりました。

今年の4人のターナー賞候補者の中で、お話を聞く限りでは、ルナ・イスラム(つい先ごろまでシューゴアーツで個展開催)とゴシュカ(彼女の作品は未見)の今後が大いに気になります。

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ogawama様

こんばんは。
ストールは持参していたのに、それでも足りずに凍えてました。
来週のアート講座も参加予定です。
次回は冷房対策を万全にして、向かいます。

忘れてた

このレクチャー、チェックしていたのにすっかり忘れてました...。
まあ、仕事のあとだからどうせ半分しか聴けないのですが。
memeさんのレポートに感謝です!
夏場はバッグにショールをお忘れなく~。
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