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「母と子の像」展 大川美術館

昨日からの続きです。

大川美術館はこちらのブログ「美術館は楽しい」を拝見した時から、行ってみようと思っていました。
桐生までは、かなり遠く高崎からさらに乗り継ぐ必要があり、渋川よりも距離感があったので、なかなか踏み切れずにいたのです。

さて、こちらの美術館は勾配のきつい水道山中腹の傾斜地に立っています。設計はあの松本竣介の子息、松本莞氏がされたとのこと。
一見すると平屋建てに見えますが、実は5階建で、かなりの展示スペースを持っています。
比較してはなんですが、作品数も質も、この後行った館林美術館の比較にならないでしょう。

ここでは、ことに近代の洋画がコレクションの中心になっています。
とりわけ、着目すべきは松本竣介と野田哲夫、難波田ファミリーのコレクションでしょう。
何と言っても松本竣介のコレクションは感動ものです。これほどの作品数を一気に見たのは初めて。
大作は「街」だけですが、処女作と絶筆の2作や、ドローイング、関連書簡、もちろん油彩も併せて1室まるごと松本竣介は、ファンとしてはたまらない空間でした。

私のお気に入りは「運河(汐留近く)」1943年、「婦人像C」1941年、「少年(子供の顔)」1943年頃。

野田英夫については、過去見たことがあるのかどうか定かではないが、今回はっきりとその個性を目に焼き付けた。線のきれいな絵を描く人。

そして、今日の最大の収穫はこの人、難波田史男。30歳で夭折。次男史男、長男紀夫を早くに亡くした父、龍起の心境はいかばかりか。史男の線も、野田英夫同様、美しく繊細。その繊細さが早逝を物語っているやもしれない。

大川美術館の展示室には、しっかりとしたソファが置かれて自宅にいるような感覚で鑑賞できる。
どこか松濤美術館に似ているが、あちらの3倍くらいの展示スペースではなかろうか。

最終コーナーには、クールベやベン・シャーン、ピカソにマックス・エルンストなど錚々たるメンバーの作品が並んでいた。
レジナルド・マーシュは初めて知る画家だが、野田英夫に影響を与えたとある。両者の作品を見ていると何かつながる所を感じる。

また、階段にも彫刻作品がいくつも。特に好きだったのは版画で有名な浜田知明「階段をのぼる人」。
彼は彫刻も手掛けたのですね。版画だけでなく、彫刻も浜田らしさが出ている。

こちらのコレクションは、かの安宅コレクションの中で藤島武二の素描100点を買い受けたり、パイオニア創業者の松本夫婦からの寄贈コレクションにより、その数を増やしたと言う。
いくら、昔は絵が安かったとはいえ、これだけの作品数を集めるには、普通のサラリーマンとは言えないのではなかろうか。

現役館長の大川氏のコメントもパンフレットや館内の随所にあふれており、個性の一つとなっている。
図書室では、過去の日曜美術館全放送ビデオを鑑賞できるようになっている。
先日見た丸木スマに関しての内容もありそうなので、いつか探してみたいもの。

肝心の特別展「母と子の像」は最後の展示室を使用して紹介されていました。
あまりにも、そこにたどりつくまでの作品群の印象が強すぎて、この展示内容についての印象は残念ながら薄い。ただ、どれも母になる喜びのようなものが感じられなかった。すなわち、ちょっと暗め、重ための作品が多かった。ジョン・スローンのエッチングが良かった。

企画展「母と子の像」は9月28日まで開催中。
常設だけで十二分に楽しめます!

*ご紹介いただいたhellominettさんに感謝いたします。

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No title

@はろるど様
高崎と桐生なら、はしごは可能です。
群馬近美の現在開催中の展示はなかなか良いです。
ただし、JRも桐生までの電車は少ないのでご注意くださいね。
いわきに行かれるなら、いっそ秋に名古屋や京都に遠征されては?
仏様もここぞとお待ちしています。

@Minnet 様
こんばんは。
西洋画部門では、国立東京近代美術館と双壁を成そうかと言った感じです。
現在、自分の中で群馬キャンペーン開催中です。
最後の目標は水上にある「天一美術館。計画してます。

No title

こんばんは。
ついに桐生まで行かれたのですね。
大川美術館を十分に楽しまれたようで、良かったです。
松本竣介のコレクションは本当に感動しますよね。
私は行くと3時間くらいはあっという間に過ぎてしまいます。
1回、2回、3回と訪問するうちに、大川美術館のもつ深い味わいを感じられるようになりました。
それにしても、memeさんの行動力にはかないません。
群馬県の美術館巡りに関しては、私の方が地理的に断然近いのに、memeさんに先を越されてしまいました。(笑)

No title

こんばんは。両毛旅行記とあわせて拝見しました。なかなか大変な行程だったご様子ですね。東武の館林以北はもう完全なローカル線なので、とても使いにくかったのではないかと思います。私も一度、伊勢崎まで東武を使っていったことがありましたが、乗り継ぎ+待ち時間でこりました。多分もう使いません…。

大川美術館は、私もhellominettさんのブログを拝見してから気になっています。松本のコレクションが本当に素晴らしいみたいですね。こちら単独でしたらJRでも行けそう。18きっぷのあまりを、ここ(+高崎の群馬県美)かいわきに使うか迷っているところですが、何はともあれ是非一度は行ってみたいと思います。
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