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「源氏物語の1000年-あこがれの王朝ロマン-」 横浜美術館

源氏

鎌倉からの帰路、予定になかった横浜美術館へ向かった理由はただひとつ。岩佐又兵衛。
福井県立美術館所蔵の岩佐又兵衛筆「和漢古寺説話図-「須磨」「浮舟」はわずか1週間9/6(土)までの展示となっていることを知ったため。

オープン初日であったけれど、生憎の天候のせいか、混雑はなくスムーズに鑑賞することができた。

源氏物語展は過去何回も展覧会が開かれている。過去の展覧会との差別化を図るとすれば、まずはタイトルに注目すべきだろう。源氏物語の1000年。まさしく、源氏物語の誕生から現在に至るまでの経年変化-人々の間にどんな形で伝えられ、表現され、広まってきたかを回顧する展示となっている。
したがって、時代によって源氏物語がどんな形で人々に浸透していったかを考えつつ見て行くと面白い。

印象に残った作品は以下の通り。

・「紫式部図」 伝狩野孝信 滋賀・石山寺
冒頭に展示されている「紫式部図」のインパクトは大きい。いわゆる姫姿なのだが、着物と全体の構図とが特異。絵の具の剥落が激しく、姫のおでこと着物の白い部分は特に損傷が激しいが、それを除けば、色も残っているし、見栄えがする作品。

・「紫式部日記絵巻」 五島美術館蔵
著名な国宝。初めて見る。絵巻というからには、巻物状態なのだと思っていたが、さにあらず。
断簡のようで、絵巻の一部が額装されていたので、拍子ぬけ。良いというより、意外性で印象に残る。

・「源氏物語絵色紙帖」 土佐光吉他 詞/青蓮院尊純他
絵と端正な古筆の詞書きとの取り合わせが見事。これが、日本美術の良さではないかと今更ながら感心する。
同じように、住吉派による画帖も出展されていた。地元徳川美術館でもよく両者の源氏絵作品が展示されているが、描写の細かさでは追随するものなし。

・「和漢故事説話図 須磨」
・「和漢故事説話図 浮舟」
この作品がわずか1週間しか展示されないために、出かけたようなもの。
食い入るように眺めて来た。会場では、両作品の向かい側に見栄えのする金屏風作品が展示されているため、観客の多くは、又兵衛作品を気にせず(場合によっては一顧だにされない)、金屏風に向かっているため、ゆっくりと鑑賞できる。
須磨と浮舟、いずれも見ごたえがある作品だが、須磨は光源氏の心情を周囲の景色でも表現しており、やはり又兵衛作と言われるだけのことはあると感心しきり。他では見られないような、登場人物の心情表現が又兵衛は上手い。

・「田舎源氏」 月岡芳年
浮世絵に見る源氏物語コーナーにあった作品。時の官憲に発禁処分になったという代物だが、それだけ描写がリアルだったということか。
月岡芳年の浮世絵は、キレが良いといつも思う。

・「待月」 伊藤小坡 石山寺
・「紫式部図」 上村松園 石山寺
・「焔」(大下図) 上村松園 松伯美術館
これら3点が近代以後の源氏物語を題材にした日本画コーナーでの印象に残った作品。
最後の「焔」は、六条御息所が嫉妬のあまり生き霊となった姿を描いた作品。完成作品は東京国立博物館が所蔵しているが、大下絵は、松伯美術館蔵で初見。下絵の方が、霊の恐ろしさが際立っているような気がする。


作品は期間中、展示替えがあります。HPで展示作品を確認されてから、行かれることをおすすめします。まずは、9月6日土曜日までに鑑賞可能な方はお運びください。

*11月3日まで開催中。

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@一村雨さま

こんばんは。
道行(みちゆき)、今では読みすら危うい人が多いでしょうが、
公序良俗に反するからよりも絵がうますぎることに嫉妬した
とかの方が面白いです。

No title

月岡芳年の田舎源氏がなぜ発禁になったのかなぁと思いました。
見た感じはそれほど生々しい絵でもないのですが。
やはり道行というのが、明治政府に公序良俗に反すると思われたのでしょうか。

Tak様

こんばんは。

すっかりあおられましたが、大正解でした。
又兵衛の追っかけ体制に入りました。
近々熱海に行って来ます。

No title

こんばんは。

急かせてすみません。
でも、又兵衛は見ないとね!
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