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「狩野芳崖 悲母観音への軌跡」 東京藝術大学大学美術館

芳崖

行こう行こうと思いつつ、なかなか行けずにいた「狩野芳崖 悲母観音への軌跡」に行って来ました。
大人500円という入場料から、さほど期待していなかった展覧会です。バウハウス、コレクション展と期待を裏切られていたので尚更でした。

しかし、侮ることなかれ。どっぷりと芳崖作品に浸る濃厚な時間を過ごすことができました。

展覧会の構成を振り返りつつ感想を。
<芳崖の画業Ⅰ 下関と江戸・東京>
過去、あまり意識しなかった芳崖ですが、初期の作品から既にその非凡ぶりを発揮していることが分かります。
「牡丹図」 下関市立美術館
「山水図」 山口県立美術館
「鏻姫像」 下関市立長府図書館

などなど枚挙にいとまを問いません。どれもこれも狩野派の粉本教育を受け、確固とした基礎のもとに制作にあたっていた姿が浮かびます。

<模本 芳崖芸術の基礎>
上記の通り、教育の基本となった模本作品の数々。探幽などを好んでいたのでしょうか。

<芳崖の画業Ⅱ フェノロサとともに>
フェノロサに見出された芳崖は、彼の影響を受けつつ新境地を開拓していきます。
・「山水」 東京藝術大学 本展ベスト3のひとつ。
過去の作風から完全にひとつ抜け出していることが分かります。幽玄な色遣いは天女の羽衣を思い出させます。明け方の山水図なのでしょうか。
岩の形も芳崖特有の形をしていて、非現実的な気がしました。

・「不動明王」 東京藝術大学
後の悲母観音への軌跡がうかがわれる名作。重要文化財。
芳崖はこの作品にも見られるように、岩をくりぬいたようなニッチな空間に仏を描くことが多い。

・「大鷲」 明治21年頃 東京藝術大学
この大きさには目をみはる。何と、こんなものを見られるとは・・・。絶句。
良し悪しは置いておいて、大迫力画面を堪能してください。

他にも「岩石」「獅子図」などなど、明治の芳崖日本画が勢ぞろい。
春に京博で河鍋暁斎展を見たけれど、今年は江戸から明治に活躍した二人の日本画家の回顧展を楽しめて大満足。
暁斎も狩野派の教育を受けているせいか二人の作品はどこか共通した所がある。特に衣の襞の描き方や飛沫の描き方が似ているように思います。

<悲母観音へ>
大作制作のために描かれた下絵が全て残されています。長い試行錯誤の末に完成した作品なのだということを改めて感じます。

そして、ついに「悲母観音」との対面。
う~ん、う~ん、う~ん、やはり素晴らしい。最後の芳崖の作品にふさわしい。当たり前ですが、印刷と本物の違いはここでも明らかに。。。日本画は特に金粉など使用されているため、尚更です。
しかも、サイズも大きかった。じっくりじっくり眺めました。
最後の仕上げを弟子の雅邦に頼んで亡くなる芳崖。

お疲れ様でしたと思わず合掌したくなります。

*9月23日(火)まで開催中です。22日(月)も開館しています。

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狩野芳崖 悲母観音への軌跡(東京藝術大学大学美術館)

ふう、もろもろ終わって、久々に美術館です。 ですが、まだ昨日の疲れが残っててはしごする元気はない。 ということで気になってた「狩野芳崖 悲母観音への軌跡」に行ってきました。 展示が地下2階のみということもあって、入場料は500円。 正直、展示室1の前半は心

コメントの投稿

非公開コメント

一村雨様

不動明王ですか。
やたら怖そうなお顔されてましたよね。記憶に残っています。
この展覧会、本当に良かったです。
値段を考えると、お得度100%でした。

No title

会場でニッチとはどういう意味かとずっと考えていました。
家に帰って調べたらなるほどと分かりました。
私は不動明王がお気に入りです。
黒々とした感じがまた神秘的でした。

あおひー様

こんばんは。
印刷と本物のもう一つの違いは大きさかも。
思った以上に悲母観音は大きな作品でした。
神々しい感じです。

No title

こんにちわ。
悲母観音のあの白いショールが印刷ではくっきりとしすぎてるなあと思いました。
やはり印刷だとなかなかオリジナルの感じが上手く出ませんね。
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