正木美術館開館40周年記念展「禅・茶・花」 東京美術倶楽部
三連休である。芸術の秋である。
そろそろ、旅と名のつくような遠出をしたい気持ちではあったが、この3連休は都内潜伏。
あっという間に終わってしまった。
さて、正木美術館40周年記念展は、本家本元の正木美術館へも見に行った。しかし、大阪では3期に分けての展示であったため、全作品を見ることは叶わなかった。
何だか消化不良のままに終わってしまった展覧会だが、さる方のご配慮で(いつも、チケットありがとうございます!)リベンジの時が来た。
会場となっている東京美術倶楽部は今回が初訪問。
新橋駅から、若干迷いつつも何とかたどりつく。何しろ会期最終日で、18時閉館であったため焦り気味であった。
で、じっくり鑑賞できました~今回は。満足度もかなり高かった。
今の私が興味をひかれつつある鎌倉・室町時代の水墨画や宋・元時代の中国絵画など、十二分に眼を肥やさせていただいたと思う。
東京展では、出品点数約70点。正木美術館の所蔵作品は1200点に上るというから、ごくごく一部なのだろう。
展示は、タイトル通り「禅・茶・花」を中心としてコレクションの始まりと未来へを加えた5部構成。
以下印象に残った作品多数、よって中でも星印(特に気に入った作品)のみ。
・「蓮図」 能阿弥筆 室町時代
この鑑賞の直前に東博で大琳派展を見たばかりで、そこでも蓮図を何点か見ていた。琳派につながるルーツはこの能阿弥なのではなかろうかと「蓮図」を見ながら考えた。
・「墨梅図」 王冕筆
同じ墨梅図は場内に全部で3つあった。うち一つは、絶海中津の重文。しかし、私が一番好きだったのはこの作品(no.59)。華やかさは一番だったように思う。
・「瀟湘八景図巻」 雪村筆 室町時代
墨彩による絵巻物。流れるような筆つかいと物語の展開。雨の様子が素晴らしかった。
・「熊川茶碗 銘たちばな」 朝鮮時代
当代きっての茶人正木孝之のコレクションであるから、茶碗、茶杓と茶道具は逸品ぞろい。と偉そうに書いても実は茶道具はいま一つ分からない分野ではある。
完全に好き嫌いだけで見ている昨今だが、どうも私は朝鮮時代のお茶碗が好みらしい。
・「 騎獅文殊図」 虎関師錬賛 南北朝時代
・「 騎獅文殊図」 良詮筆 乾峯士曇賛 南北朝時代
いずれも重文。この2点の横並びは素晴らしかった。賛(何が書いてあるかは読めないが・・・)と絵の調和も良い。見ていると落ち着いた気持ちになれる。
未来へのコーナーは、現代木彫アーティスト須田悦弘さんの作品3点。
今回の展示は演出過剰?と思えるほど、茶席や解説、展示方法など工夫が凝らされていた。
正木美術館の展示室にはない十分な広さでの展示で、個人的には東京展で一度に見られて本当に良かったと思う。
残念だったのは、室町時代の屏風2作品を拝めなかったこと。これだけは3回展示替えがあったようだ。最終日に見たのは江戸時代の「竹図屏風」。図録に掲載されていた上記2作品、実物をぜひ見たかった。。。
*この展覧会は既に終了しています。
そろそろ、旅と名のつくような遠出をしたい気持ちではあったが、この3連休は都内潜伏。
あっという間に終わってしまった。
さて、正木美術館40周年記念展は、本家本元の正木美術館へも見に行った。しかし、大阪では3期に分けての展示であったため、全作品を見ることは叶わなかった。
何だか消化不良のままに終わってしまった展覧会だが、さる方のご配慮で(いつも、チケットありがとうございます!)リベンジの時が来た。
会場となっている東京美術倶楽部は今回が初訪問。
新橋駅から、若干迷いつつも何とかたどりつく。何しろ会期最終日で、18時閉館であったため焦り気味であった。
で、じっくり鑑賞できました~今回は。満足度もかなり高かった。
今の私が興味をひかれつつある鎌倉・室町時代の水墨画や宋・元時代の中国絵画など、十二分に眼を肥やさせていただいたと思う。
東京展では、出品点数約70点。正木美術館の所蔵作品は1200点に上るというから、ごくごく一部なのだろう。
展示は、タイトル通り「禅・茶・花」を中心としてコレクションの始まりと未来へを加えた5部構成。
以下印象に残った作品多数、よって中でも星印(特に気に入った作品)のみ。
・「蓮図」 能阿弥筆 室町時代
この鑑賞の直前に東博で大琳派展を見たばかりで、そこでも蓮図を何点か見ていた。琳派につながるルーツはこの能阿弥なのではなかろうかと「蓮図」を見ながら考えた。
・「墨梅図」 王冕筆
同じ墨梅図は場内に全部で3つあった。うち一つは、絶海中津の重文。しかし、私が一番好きだったのはこの作品(no.59)。華やかさは一番だったように思う。
・「瀟湘八景図巻」 雪村筆 室町時代
墨彩による絵巻物。流れるような筆つかいと物語の展開。雨の様子が素晴らしかった。
・「熊川茶碗 銘たちばな」 朝鮮時代
当代きっての茶人正木孝之のコレクションであるから、茶碗、茶杓と茶道具は逸品ぞろい。と偉そうに書いても実は茶道具はいま一つ分からない分野ではある。
完全に好き嫌いだけで見ている昨今だが、どうも私は朝鮮時代のお茶碗が好みらしい。
・「 騎獅文殊図」 虎関師錬賛 南北朝時代
・「 騎獅文殊図」 良詮筆 乾峯士曇賛 南北朝時代
いずれも重文。この2点の横並びは素晴らしかった。賛(何が書いてあるかは読めないが・・・)と絵の調和も良い。見ていると落ち着いた気持ちになれる。
未来へのコーナーは、現代木彫アーティスト須田悦弘さんの作品3点。
今回の展示は演出過剰?と思えるほど、茶席や解説、展示方法など工夫が凝らされていた。
正木美術館の展示室にはない十分な広さでの展示で、個人的には東京展で一度に見られて本当に良かったと思う。
残念だったのは、室町時代の屏風2作品を拝めなかったこと。これだけは3回展示替えがあったようだ。最終日に見たのは江戸時代の「竹図屏風」。図録に掲載されていた上記2作品、実物をぜひ見たかった。。。
*この展覧会は既に終了しています。