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「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」 国立西洋美術館

hannma

話題のデンマークを代表する画家ハンマースホイの展覧会に行って来ました。
この展覧会がなければ、私はこの先ずっとハンマースホイの名を知ることはなかったかもしれません。
月並みですが、評判通りのとても良い内容でした。

展覧会は6部構成になっています。
Ⅰ.ある芸術家の誕生
Ⅱ.建築と風景
Ⅲ.肖像
Ⅳ.人のいる風景
Ⅴ.誰もいない室内
Ⅵ.同時代のデンマーク美術-ピーダイルステズとカールホルスーウ

冒頭、Ⅰ章の解説にもありましたが、振り返ればこのⅠ章が本展ダイジェストのような気がします。
後に続く風景、肖像、室内既に初期の頃から、これらのモチーフを手がけていることが分かります。

次のⅡ.建築と風景では、無機的な建物だけを描いた作品が続きます。しかし、単調ではありますが、むしろ好ましい単調さであることが特筆すべきことではないかと思います。
そして、建物の作品が続いた後、私が一番好きだった風景画が現れます。
ハンマースホイの作品に描かれる空の色は、北欧特有の灰色の重たい感じがします。しかし、唯一明るい色調の風景画がありました。

「ライアの風景」1905年

この作品は、チラシにも掲載されミュージアムショップでポストカードとしても販売されていました。見たところ、一番売れ行きが良かったです。
次に続く「ティアスデーエスコウエン(火曜の森)」 1893年も色調は暗めですが、良かった。
さらに、「ゲントフテ湖、天気雨」 1903年は、光輝く湖面がすばらしく、天気雨や北欧特有の雰囲気を存分に醸し出しています。

これらの風景画は、静かに穏やかに見る者の心を鎮めて行きます。
鎮静剤的絵画作品というたとえがぴったりかもしれません。

次からはいよいよ、人物が登場しますが、ハンマースホイは女性の後ろ姿が大好きだったのか、正面を向いている作品は少なく、ほとんど後姿ばかり。
この後姿ばかりを描いた理由は何だったのでしょうか?

・女性は後ろ姿が一番魅力的だと感じていたのか。
・妻とでさえ、なかなか向き合いにくかった。閉鎖的?
・うなじが好きだった。
・相手が意識していない状態で、見るのが好きだった。

などなど、想像は尽きません。

そして、妻を青白く描いたのはなぜか、それも不思議です。
あまりにも病的な女性として描かれていました。確かに展示会場にあった妻・イーダの写真も決して健康そうではなかったですが。

そして、誰もいない室内を描き続けます。
誰もいない室内を美の対象として見ていたのでしょうか。同じ室内を幾度も幾度も描いています。
いつか、自分がその部屋に入り込んでいるような気がして来ました。

この室内にあるロイヤル・コペンハーゲンのパンチボウルも人物以上にクローズアップされています。

どの作品にも共通して言えるのは、光や影の扱いが抜群に上手いこと。
時に、写実から外れても、自分が美しいと思った画像をキャンバスに写しこんだのでしょうか。

とにかく、謎は深まるばかり。

会期終了まぎわに、また見にいってしまいそうです。
不思議な魅力にあふれていました。

*12月7日まで開催中です。

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No title

@あおひー様
こんばんは。
本当に、何なんでしょうね。あの魅力は。
決して、明るい色遣いではなく、人物たるや病的だったりするのに。
北欧そのものな感じでした。

@一村雨様
非現実的でしたか。
空間の取り方、椅子の足が4本でなく3本だったり、確かに
そう言われてみれば、そうかも。
でも、違和感ないのが不思議です。

No title

屋外にしろ室内にしろ、なぜか非現実的な感覚に
とらわれた不思議な展覧会でした。
妙にツボにはまりました。

No title

こんばんわ。
先週、ようやく行ってこれました。

見る前はもう少し憂鬱な気分になるんではないかと思ってたのですが、なんでしょうねあの心地よさは。他の作品ではなかなか感じることの出来ない雰囲気だと思いました。

Tak様

こんばんは。
何でしょうかね、あの鎮静効果は。
さすが、Tak様のオススメだけありました。

私のような多動症の人間には必須アイテムのような気がします。
「菌の不思議」のキャラとは好対照かも。

No title

こんばんは。

これは「ハマり」ますでしょ!
既に二度行きました。
(ロンドンでも一度)

少なくともあと二回は。
大琳派とセット、もしくは菌の不思議展!
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