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「岡村桂三郎」展 神奈川県立近代美術館 鎌倉

okamura

鎌倉まで行って来ました。
お目当ては鎌倉国宝館の特別展だったが、「第4回東山魁夷記念 日経日本画大賞」を受賞したばかりの「岡本桂三郎」展も気になる。
雑誌「アート・トップ」でも岡村桂三郎の今回の展覧会については紹介されていたが、写真で見る限りさほど興味をそそられることはなかった。
次に見たのは、先週だったかの新聞紙上。
「第4回 日経日本画大賞」を特集記事で採り上げていて、その中に岡村桂三郎の作品があり、この時初めて見に行こうと思った。

そして、実際作品と対面してみると、実に良かった。やはり、紙面では伝わらないものってあるんだなと当り前のことを今更痛感。

会場入ってすぐに、私たちは岡村の世界に取り込まれる。
両側に木製屏風仕立ての巨大パネル、天井までびっちり高さがある本当に大きな作品。目に飛び込んだのは、その作品の一部である鱗。鱗、しわ、しわ、しわ、鱗。象の背中のようだ。

これは、何なのだろう。異空間に紛れ込んだかのような不思議な感覚。
そう言えば、入った瞬間に木の香りがしたのだが、それは作品が醸し出す匂いだったのか。
もしかすると、木の屏風達は本当に生き物として展示室内に生息しているのではないか。岡村が作り出した生き物にすっかり取り囲まれて、おずおずと前に進む。
進めども進めども、鱗は続く。

作品に近づいてよ~く見ると、木の上にはしかと岩絵の具が塗られていて、更に上から手彫りをすることで、鱗模様が作り出されている。
絵画なのか工芸なのか。
二つの手法をうまくミックスして作り出された新しい日本画。

展示室内の最奥にたどりつくと、目がいくつもこちらを凝視している。この作品が日経日本画大賞の受賞作「獅子08-1」。これは、かなり怖い。
お化け屋敷のようなスリル感まで味わってしまった。

続く第2展示室では、もう少しこぶりの作品が並んでいる。
ここまで来て、描かれていたものが「象」であることが分かった。作品リストを見ると、第1展示室にあった作品は「泉」やら「鳥」やら「眼龍」はてはインドの伝説上の鳥「迦楼羅」だった。

一貫して黒い板の上に、鈍い銀と金が混ざり合ったような金属色の作品が並んでいたが、最後の1階半屋外展示室では、「碧象図05-1」「月の兎」など、同じ黒ベースでも対象を描く色が碧色、白だと趣も異なり、恐怖感は和らぐ。

しかし、圧倒的な岡村の世界観を堪能するなら、冒頭の第1展示室に入る必要がある。
作品に巻き込まれる感覚を味わって欲しい。

*11月24日まで開催中。

以下展覧会の概要。~神奈川県立近代美術館HPからの抜粋。
岡村桂三郎は現代日本画界を引っ張る若手世代の旗手として、その活動が近年つとに注目されております。日本画といっても、岡村桂三郎の作品は、板のパネルを一度焼いて、その上に、岩彩で描き、板の表面を削ったりして、イメージを作り上げていくという、従来の表現では思いもつかない、斬新なものになっております。途中省略。
屏風仕立ての大きな板のパネルには、うねるように、また、うごめくように表現されたこれら動物たちが、そのイメージの孕む生命感により見る者を圧倒します。現代の絵師岡村桂三郎の近作から最新作まで20点による展観により、新しい絵画の世界をご堪能下さい。

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「岡村桂三郎展」 神奈川県立近代美術館 鎌倉

神奈川県立近代美術館 鎌倉(神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-53) 「岡村桂三郎展」 9/13-11/24 鎌倉八幡宮境内に古代の奇獣たちが召還されました。鳥や象などのモチーフを元に、独自のパネル素材を使って迫力あるインスタレーションを繰り広げます。現代日本画界の旗手(ち

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No title

@はろるど様
大迫力でしたね。
展示室をうまく活かした作品づくりが、功を奏していました。
神奈川近美は、今回はともかく、行くたびにもの寂しい状態で
葉山館ができたということもあるでしょうが残念でなりません。
名建築で有名なので、何とかリノベーションできないものでしょうか。

日経大賞は、斬新な日本画がいくつかあって面白いですよ。
ご感想楽しみにしております。

@mizdesign様
日経大賞選考でも、これが日本画なのかともめたそうなので、
ご感想ごもっともかと存じます。

個人的には、新しい日本画としてジャンルに区分けすることに
異存はございません。
現代の日本画を今後も探究して欲しいと思います。

日経大賞の岡村作品は、神奈川近美の展示を見てしまうと
相当に物足りませんが、他の作品と一緒になることで個性は
浮き彫りにされているかもしれません。

怪物の胎内

こんにちは。
怪物の胎内に迷い込んだような空間には意表をつかれました。
これを日本画と捉えることにも驚き。
とても刺激的な展示でした。

No title

こんばんは。
目を近づけると浮き上がる鱗文様が圧巻でしたね。
実は神奈川県美鎌倉館へは初めて行きましたが、
手狭ながらも、今回の濃密な作品とは相性が良いなと思いました。

建物はもう立て直すか閉鎖しかないのでしょうか。
池を望む二階の喫茶室なぞ鎌倉一の特等席のような気もしますが…。空いていました。

日経の方にも出ているのですね。早速今週末にでも拝見してきたいと思います。
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