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はじめての美術館3 書道博物館

文字色台東区立書道博物館で開催中の秋季特別展「中村不折コレクション 宋・元時代の書画」に行って来た。

鶯谷駅北口を出て、道案内の看板に従って徒歩5分程度。なんだかあやしげなラブホテル街の一角に突如現れる。斜め向かいは子規庵(かの正岡子規居住の庵)であるが、このあたりはやたらと細い道が入り組んでいて、ちょっと分かりづらい。

今現在、興味の対象が「宋・元時代の中国絵画」であるため、企画展にちなんだギャラリートークに参加した。こちらは、事前申し込み制となっており、定員20名なのだが、結局ずるずる申し込んでいないお客さんも聞いていたように思う。
往復はがきで申し込みする程のことでもないように思うので、先着順にするとか、もっと簡単に参加できるようにして欲しい。

・・・と苦言を呈してしまったが、ギャラリートークはとっても面白かったし参考になった。
講師は30代と思しき男性学芸員の中村氏。
書道博物館は中村不折(なかむらふせつ)により昭和11年(戦前に開館!)と歴史は古く、不折のコレクションが中心になっている。
開設者と同じ苗字ということで、「何代目でいらっしゃいますか?」としばしば聞かれるそうだが、血縁関係はないそうだ。

さて、中村氏の滑らかなトークに従って、今回の企画展の作品解説を拝聴した。
書道博物館ということで、圧倒的に書の名品が多いので、何から何まで知らないことだらけ。
しかし、こんな度素人にも分かりやすく見どころを教えて下さるので実にありがたい。
以下私的な本展の見所。

・「顔真卿自書告身帖跋」
顔真卿「自書告身帖」に添えられた、北宋の四大家の一人・蔡襄と、同じく米の子・米友仁による跋(奥書)。
見事な楷書。楷書はごまかしがきかないとのことだが、なるほどさもありなんという印象。
跋にどんな人の署名があるかによって、作品の値打ちも変わってくるそう。

・「謝賜御書詩表巻」
蔡襄が仁宗皇帝への忠誠を誓う上奏文と七言古詩を書いた作品。自身の字"君謨"と書かれた仁宗直筆の軸を賜り、感激と共に微力ながらも力を尽くすという決意がつづられている。後半には米や鮮于枢、解縉ら諸名家の跋がある。
書というのは、実際有名な書家が書いた部分はごく最初の一部で、後はひたすら跋が続くということが、漸く分かった。
すると今年見た「蘭亭序」も書聖:王義之が書いたのはごく一部だったのか・・・とやっと分かった。
蘭亭序を見た時、筆跡が違うしおかしいなぁと思っていたのだった。

そもそも、書の見方が全く分かっていないことが明らかになり、更に少しだけ見方が分かって嬉しくなった。
意味は分からなくても、最初は字体から感じる雰囲気を味わえば良いのだ。
そう思ってみると、質実剛健あり、優美なものありと受ける印象は様々である。


・「宮女之図軸」
元時代初期に活躍した画家・銭選の筆と伝えられる作品。宮廷内で笛の音を聴いている様子が描かれている。
宮女と言えば、徳川美術館で見た室町御物の「宮女図」を思い出す。
さらに、こちらの「宮女」も笛を吹いている所も同じ!
残念ながら劣化が激しく、宮女の姿は識別しづらいが、よく見れば間違いなく笛を吹いている様子を描いている。
ここでは、宮女含め4名の人物がいる。


・「墨竹譜巻」
shodou

詩、書、画に優れた呉鎮の作品。彼が得意とした竹の画に、ゆったりとした味わいのある見事な書が添えられている。
呉鎮という人は、大量生産派ではなく、自分で選んで作品を受けていたそうだ。
今回の作品は自作の詩、自書、さらに竹の図と書と図が一体となった作品。
しかも、書も絵も上手い。


書道博物館では、書を少しでも分かりやすくするため、作品解説に加え、用語の解説や作家の年表なども準備している。
これから、少しでも書を見てみようかなと思われる方の入門には最適。
そして、ギャラリートークはイチオシである。
ぜひ、来年以後の展示でもギャラリートークに参加して、面白く書を見るコツなど学んでみたい。

企画展は新館建物にて開催されているが、旧館では常設展示として、不折の仏像から石の墓碑銘など様々な品物が所狭しと並んでいる。

*秋季特別展は12月23日まで開催中。


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宋・元時代の書画 / 書道博物館

中村不折コレクション 宋・元時代の書画 (会期:10/11 ~12/23) 北宋(960~1127)、南宋(1127~1271)、元(1271~1368)の時代の中国の書画を特集した展示。 書道博物館なので、「書画」と言っても、「画」のほうは少なく、次の通り。 米フツ(1051~110...

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oki様

新館、旧館併せて30分もあれば十分だと思います。
ただ、行かれるのであれば、やはりギャラリートークは
オススメです。

お話が上手なので、楽しく見方を教えていただけます。

まだまだ行ってない施設がたくさんあるので、一つ一つ制覇します。

No title

僕は書道博物館行ったことないんですよ。
観るのにどのくらい時間かかりますか?
出光でも新年、書の展覧会やりますね。
船の科学館とか、江戸東京たてものとか、パスで無料になる面白い施設色々ありますね。
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