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「丸紅コレクション展」 損保ジャパン東郷青児美術館

simonetta

新宿で開催中の「丸紅コレクション展」に行って来た。
総合商社丸紅は、江戸時代末期に創業した呉服商がルーツだと言う。呉服商がルーツの商社やデパートって多い。
丸紅コレクションは1970年代に日本市場に向けて、丸紅が商社として美術品の輸入販売に参入した時の収集品である。しかし、美術品の輸入販売業は成功せず、もしや売れ残ってしまっや作品なのか、丸紅コレクションとして自社の資産とした。

呉服の商品開発のために集められたという着物の数々が冒頭に展示されていたが、あまり関心をそそるものがなかったので、割愛する。

2.衣装図案(デザイン)下絵コレクション
ここでは、名だたる日本画家はじめ、意匠画家などの衣装図案が展示されている。
中でも、注目したのは彫刻家朝倉文夫「春雨」である。
朝倉文夫という人は、彫刻だけでなく建築、更に衣装デザインまでも手掛けていたのか。春雨も幾何学的なとらえ方をしている、一風変わった春雨。
これが衣装化された現物を見たかった。

他には、山口華揚など彼らしい可憐な「野葡萄」の意匠が良かった。

3.日本洋画コレクション
ここからが、お楽しみの絵画コレクションの始まり。あまり期待していなかったのだが、これがなかなか良い作品ぞろいで楽しかった。作者はバラバラだけれど、見ごたえがある。以下印象に残った作品。
・「沼のほとり」 1919年 岡田三郎助
・「彦根内湖」 1926年 和田英作
両者は、ラファエル・コランに師事。特に岡田の作品はその影響が強く現れている。
和田の「彦根内湖」は彼らしい風景画。静岡県美で見た和田栄作の風景画、そちらは富士山が描かれていたが、に似た雰囲気である。

・「泰山木」 1953年 椿貞雄
この作品はとても好み。画面の上半分が大きく真っ白な泰山木の花で埋められている。構図が良い。

・「横向裸婦」 1951年 小磯良平
小磯の作品はもう1点「バレリーナ」が出ていたが、この「横向裸婦」は小磯本人も気に入っていたという通り、葡萄模様をバックに豊満な横向きの裸婦が美しく上品に描かれている。

・「ラス・パルマス」 1973年 香月泰男
亡くなる1年前の作品。スペイン旅行の際に着想を得て描かれた闘牛場での一場面。何と言っても特色は構図と色彩。
剣を刺された牛は、画面上よりに、小さく描かれている。上部に描かれた客席と牛で何とか闘牛場と判断がつくが、絵の大半は闘牛場の砂場である。
そして、その砂場は香月お得意のざらっとした質感のマチエール。
牛と客席はそんな砂場と対照的に、クレヨンでも塗ったかのような赤・黄とカラフルな配色。
香月泰男がこんなに明るい色を使うとは知らなかった。どうもシベリアシリーズのイメージが強くていけない。

4.西洋絵画コレクション
・「立てる裸婦」 制作年不詳 ジャン・ジャック・エンネル
エンネルはやはり好きな作家だ。どこかで回顧展やってくれないものだろうか。
この小品も、美しい。小さな宝石みたい。

・「冬景色」 制作年不詳 モーリス・ド・ブラマンク
この作品、同じ損保ジャパン美術館で開催された「ブラマンク展」に出ていただろうか?
今回は衝撃的だった。暗く重く荒々しい冬空と奥に吸い込まれそうな雪道。
ブラマンクいいなと改めて思った作品。

・「ミモザの花」 1952年 モイーズ・キスリング
この作品、、前にどこかで見た。黄色のミモザの花が記憶に残っている。嬉しい再会。

5.「この1年=1969年 「ヨーロッパ巨匠名画展」

トマス・ゲインズバラの「木のある風景-乳搾りの娘に求愛する農夫」1755-59年も良いけれど、やはりクールベがマイベスト。
・「積雪の森」 ギュスタブ・クールベ 1862年
クールベは晩年、この絵のような故郷の風景画を多く描いたという。若かりし頃の斬新でアグレッシブな作品は影をひそめ、漸く彼も精神的な安定を求めるようになったのだろうか。
この「積雪の森」も、何と言うこともない風景画だけれど、とても美しい。

・「ヴィル・ダブレーのあずまや」 1847年 ジャン=バティスト=カミーユ・コロー
150sm×110cmの大きな作品。母親の誕生祝いにコローが描いた。
コロー自身も画面の下隅に描かれているほか、彼の家族が全て画面にいる。

・「美しきシモネッタ」 1480-85年頃 サンドロ・ボッティチェリ (上図)
先日松坂屋美術館で見た「聖母子と天使」よりも小さな女性の横向き半身像。
比較で言えば、「聖母子と天使」の方が見ごたえがあった。衣装の細かさやリボンなどに注目し、じっくり見る。

*12月28日まで開催中。結構混んでます。

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「丸紅コレクション展」

損保ジャパン東郷青児美術で開催中の 丸紅創業150周年記念「丸紅コレクション展」~衣裳から絵画へ美の競演~に行って来ました。 2007年5月に京都・相国寺へ「若冲展」を観に行った際、京都文化博物館で開催していた丸紅コレクション「絵画と衣裳 美の名品展」に...

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なでしこ様

そんなそんな、お詫びいただくようなことじゃないので
お気になさらず。
作品を見てどんな想像、感想を持っても全然OKですよ。
なでしこさんの空想がパタパタと羽ばたいたってことで。
それって楽しそう~☆

No title

ごめんなさい。
あんな黒い空はなかったですよね。
雪と樹と、道にできた轍、走り抜ける様子から、
馬車で街へと去っていく先生を連想しました。
アメリ並みに妄想癖があるので・・・。

なでしこ様

こんばんは。
ブラマンクの描く冬の空はいつも厳しく強い印象があります。
ブラマンクその人自身を表しているような気がしますが、実際
どうなんでしょうね。

「初恋の来た道」ってあんな冬空シーンありましたっけ?

No title

ブラマンクの「冬景色」の前で、しばらく佇んでいました。
景色のなかを走り抜ける一瞬を表現できるなんて。
それから、チャン・イーモウの映画「初恋の来た道」が想い出されました。

Tak様

こちらに書き忘れましたが、Takさんの記事を拝見し
そう言えば、ルノワールの珍しい作品があったんだよなと
思い出しました。
1点1点が、印象深いコレクションでした。

No title

こんにちは。

香月泰男のあの一枚、良かったですよね~
キスリングの「ミモザ」はホテルオークラでしょうか。
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