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はじめての美術館6 八王子市夢美術館 「いとも美しき西洋版画の世界」

八王子まで遠征し、「いとも美しき西洋版画の世界」を八王子市夢美術館で見て来ました。
八王子には村内美術館や東京富士美術館に行くために何度か訪れましたが、いつもこの八王子市夢美術館は素通りしていました。でも、車窓から見えるこの美術館気になっていたことは確か。

そして、今回の展覧会。サブタイトルは15世紀の「デューラーから20世紀のピカソまで」と何やら期待高まる香がしますが、往々にして期待は外れる場合もあり。
ところが、この展覧会期待を大いに上回るボリュームで八王子まで行った甲斐がありました。

1時間では足りず、後半は少し駆け足になってしまったのが悔やまれます。じっくり見るなら1時間半は必要。
展示替えは一切なしで、総展示作品数は161点!
これだけの版画をじっくり見ようと思ったら1時間半でも足りないかも。
しかも、タイトルに違わず巨匠たちがひしめいています。出品作家一覧は以下。一体何人いるやら。

ションガウアー、メッケネム、マスターAG、デューラー、マスターMZ、クラーナハ、ホプファー、アルトドルファー、バルドゥング、S・ベーハム、B・ベーハム、アルデグレーファー、ルーカス・ファン・レイデン、ボス、ブリューゲル、ホルツィウス、サーンレダム、ミュラー、マタム、ヴェルデ、ルーベンス、レンブラント、ロベッタ、ライモンディ、ティツィアーノ、ギージ、カロ、デッラ・ベッラ、ピラネージ、ホガース、ゴヤ、ブレイク、ドラクロワ、ドーミエ、メリヨン、ブラックモン、ミレー、コロー、ブレスダン、ファンタン = ラトゥール、ロダン、ルドン、ゴーギャン、ロートレック、ホイッスラー、クリンガー、アンソール、ヴァロットン、ビアズリー、ムンク、コルヴィッツ、クレー、カンディンスキー、シャガール、シーレ、ブラック、ルオー、マイヨール、マティス、ピカソ、エッシャー、ニコルソン、ムア、エルンスト、マグリット、ミロ、ジャコメッティ、マリーニ、エミリオ・グレコ

今回初めて知った作家もいましたが、いずれも新たな版画世界を垣間見せてくれました。

印象に残った作品はあまりにも多すぎてとてもあげられないので、ざっと気になる作家別にご紹介します。

まずはデューラーは外せない。
元はと言えば、彼の作品見たさに出かけたようなもの。
わずが4点だったが「聖母子と王冠を捧げる2人の天使」などを見られて良かった。

・マルティン・ションガウアー
小さな「白鳥の盾を持つ貴婦人」は小さな宝石のような作品。
hakucyou


・ルーカス・クラーナハ(父)
クラーナハ名前は聞いたことあるけど、作品を見たのは初めてではないか。宗教に題材を取る版画ばかりだったが、力量が伺われる。

・ハインリッヒ・アルデグレーファー
「ロトの物語」シリーズが面白かった。

・ピーテル・ブリューゲル(父)
ブリューゲルの人気がしのばれる。「七つの大罪」シリーズ全7点が全部見られたのは感動もの。
版画はブリューゲルの原画をもとに、版元が作成しているが、それでも良いものは良い。
このシリーズ凄いです。ブリューゲルの絵はやはり、他の画家達とは一線を画していることが、この展示でよく分かった。それまで見て来た作品のどれよりも、人間や動物の描写が生き生きとし、ある意味もっとも不気味で怖かった。
大罪シリーズだから怖いのは当たり前だが、教訓と言う点では、効果は大きいのではないか。少なくとも私は怖さのあまり「怠惰」「憤怒」「貪欲」「大食」「嫉妬」「傲慢」「淫欲」いずれも自制しようと心に誓った。

・ヘンドリック・ホルツィウス
hitujikai
こちらも知らない作家。「羊飼いの礼拝」(上図)は特にすばらしい。線の美しさ、細かさは驚嘆もの。明暗表現も版画とは思えない。これは未完成のままだが、完成したらどんなになっていたのか。

・ヤン・サーンレダム
・ヤコブ・マダム
・ヤン・ファン・デ・ヴェルデ(子)
らこのあたりのオランダ、フランドル系?作家の作品は全てお気に入り。

・レンブラント・ファン・レイン
やはり、この人は天才でしょう。この方の作品も他とは一線を画しております。何と言うか線の描き方が独特。自由自在、線の操り方を心得ているとしか思えない。
去年のボストンレンブラント版画展は良かったよな~と懐かしい。
renburant
「宝章のついたヴェルヴェット帽をかぶり口ひげをたくわえた男の肖像」1637年


・ウィリアム・ホガース
風刺の利いた作品。ピリリとからい。

・ジャック・カロ
カロの作品はたくさん出ていた。中では「聖アントニウスの誘惑」が一番。

・フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス
ゴヤの版画まで見られるとは・・・嬉しすぎる。ゴヤは版画も扱っていたのか。
当たり前と言えば当たり前だけれど、キャプション見なくてもゴヤと分かる人物作品。どれもこれも手や足が太短く、顔が特徴的。

・ジャン=バティスト=カミーユ・コロー
「イタリアの思い出」など、コローらしい色彩はなくとも、白黒の版画でもコローの世界観は十分感じられた。

・ウジェーヌ・ドラクロワ
「空を飛ぶメフィストフェレス」これ1点のみだけだったのが惜しい。もう少しドラクロワのリトグラフは見てみたい。

・ロドルフ・ブレスダン
驚異としか言いようのない細密版画。聞けば、ルドンの師であり、弱視であったとか。
わずか160点しか作品は残っていない(あれだけ細かければ、160でも凄いと思う)。その作品は妖しい魔法がもしあったなら、彼はその使い手になれただろう。
「死の喜劇」「善きサマリア人」2点とも、様々な生き物が登場し、隅々まで見逃せない。

・オーギュスト・ロダン
彼の版画も初めて見たが、ヘンリー・ムア、ジャコメッティ、マリノ・マリーニの3名の彫刻家による版画作品もあったが、いずれ劣らぬ出来栄えの良さ。
彫刻家であれ、何であれ基本はデッサンで、版画や彫刻はその延長線上にあるものなのだろう。

・ジェームス・アンソール
カラフルな油彩画からモノトーンの版画は想像つかなかったが、これがはっとするほど良かった。

・ケーテ・コルヴィッツ
もとより好きな作家。やはり彼の版画作品には力を感じる。

盛り沢山過ぎて、とても語り尽くせない。西洋版画の変遷を一望できる充実した内容だった。これが1人のコレクターによるコレクションだと言うから驚きだ。
なお、会場では日本の版画との比較ができる作品入り年表が置かれているが、とても分かりやすいのでオススメ。


1月27日まで開催中。もう1回見たいなぁ。。。

*この展覧会は埼玉県立近代美術館から巡回で、次の八戸市美術館が最終巡回です。

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いとも美しき西洋版画の世界 @埼玉県立近代美術館

 版画好きのわたしとしては見逃せない展覧会なのだが、今日になってしまった。全部で161点の大展覧会。副題は「紙片の小宇宙を彷徨う」となっている。西洋版画を追い続ける1人の個人コレクターが50年の歳月をかけて築き上げたコレクション。小島烏水の版画コレクションに...

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