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「年画で迎えるお正月 ベトナム民間版画展」 武蔵野市立吉祥寺美術館

こちらの展覧会チラシに惹かれて、武蔵野市立吉祥寺美術館に行って来ました。
betonam

ベトナムの旧正月に、厄除け、家内安全、招福の目的で家庭で飾られる民間伝承の木版画「年画」は中国から伝わり、17~18世紀に隆盛期を迎えたと言われています。
今回は、この年画のうち「ドンホー版画」と「ハンチョン版画」に分けて、作品を展示しています。
両者の特徴は以下の通りです。

<ドンホー版画 Dong Ho>
仏教伝播の地として栄えたハノイ近郊のドンホー村では、収穫後の農閑期になると、多くの農民が正月(テト)用の飾り絵として版画制作を行ってきた。それが農村派の年画「ドンホー版画」で、歴史故事、民話、風刺、時事など親しみやすい題材が多い。手漉きの紙に、地塗りを施した後、天然顔料で3~4の色版を重ね、最後に墨版刷りをする多色木版。線が太く平面的だが、素朴な風合いが楽しめる。

<ハンチョン版画 Hang Trong>
かつてハノイ市内のハンチョン通りで制作された都市派の年画を「ハンチョン版画」といい、題材も制作方法も中国の影響が色濃く、祭祀図や装飾的な花鳥図が多い。主に富裕層からの注文により制作され、多くの場合、墨版1版の上に手彩色が施される。ドンホー版画に比べ、線は繊細で、彩色が鮮やかで、より立体的、絵画的な趣向である。

まずは、ドンホー版画。
松濤美術館の素朴美の系譜に並べるべき!と思うような素朴味溢れる作品の数々。
一番の特色は色使いだと思います。天然顔料を使用しているという版画で使用されているオレンジ色、黄色はアジアのお土産屋さんでよく見かける色。東南アジア色は、色だけ見ても感じます。
さらに、描かれている人物の顔は、単純、はっきり言ってしまうと稚拙な表現だけれど、それがまた味わいのように思います。

一方ハンチョン版画の方は都市派だけに、ドンホー版画に比べると、技術水準もやや上がっているように思います。例えば、「鯉魚望月」(↓)などは、なかなかのもの。日本でもこんな鯉が滝のぼりしている日本画を見かけます。
koi

ベトナムでは、鯉が立身出世の象徴だそうです。下向いてるけど、大丈夫なんでしょうか?
これら木版画は、手漉きの紙に摺られており、手工芸的な味わいもあります。

ところで、アジアの文化、アートを最近見かけることは多いのですが、同じ中国から伝来した文化でもベトナムと日本ではその進化過程が大きく異なります。
私は国粋主義者ではありませんが、ベトナム版画と同じ木版画の日本浮世絵を見ていると、その版画技術の卓越さは、やはり日本ならではのものです。
ここに、つくづく国民性の違いを感じます。

*1月18日まで開催中です。

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oki様

こんばんは。
音楽室が奥にあるとは、ちっとも知りませんでした。
2回も行ってますが、いつも展覧会を見終わると一目散に
退散しているのです。
次回行ったら、チェックしてみます。

No title

こんばんは、吉祥寺美術館ワンコインでいいですよね。
あの展示室の奥に音楽室があるのですよ。
音楽室利用の人もいますから、受付で券を切るのではなく、展示室入り口で券を切る係の人がいますね。

luka様

こんばんは。
いよいよ、年の瀬ですね。
>この美術館は初めてですが、音楽室で展示があるのですか?

⇒ なぜ、音楽室?
  吉祥寺美術館は、伊勢丹吉祥寺店新館にあります。
  吉祥寺駅から徒歩5分程度で、すぐにお分かりになると思います。
  楽しい鑑賞となりますように。

No title

今晩は。私もチラシに惹かれて行こうと予定しています。いい予習になりました、ありがとうございます。この美術館は初めてですが、音楽室で展示があるのですか?
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