スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「レオナール・フジタ展」 上野の森美術館

大晦日に展覧会などという人は少ないだろうと見計らって、「レオナール・フジタ展」へ行って来ました。これが、今年の展覧会納めです。

さて、私は2年前の藤田の大回顧展を見ていないというまぬけぶりです。
2年前の私は、藤田の作品が好みでなく、最初から好みではないと思ったら足を運ぶことはありませんでした。しかし、今ではたとえ、その時興味がなく好みでなくても、展覧会で新しい発見があり、好きになることが経験上沢山あることが分かり、何でも実際に見てみるを信条としています。

そして、今回の「レオナール・フジタ展」とても良かったです。思わず今年のベスト10に入れようか(まだ書いてなかったから)と思ったほど。しかし、藤田展を既にご覧になっていらっしゃる方にとっての新鮮味はあったのか?そして、興味はあるが、やはりそんなに好きではないという事情からベスト10入りならずで終わりました。

展覧会は、日本帰国前のフランスでの藤田と日本帰国後再度渡仏してからのレオナール・フジタの画業を振り返る内容となっています。

展覧会構成は次のとおりですが、本展最大の見所は第3章、第4章のレオナール・フジタ時代晩年の作品ではないでしょうか。幻の大作4点も無論、文字通り大作なのですが、個人的には最終章が、もっとも驚き惹かれました。

第1章 スタイルの確立 「素晴らしき乳白色の地」の誕生
第2章 群像表現への挑戦 幻の大作とその周辺
第3章 ラ・メゾン=アトリエ・フジタ エソンヌでの晩年
第4章 シャペル・フジタ キリスト教への改宗と宗教画

第1章では、顕かにモディリアニやピカソの影響が伺われる初期の作品が出ていた。これらも、私には目新しい。「藤田よお前もか・・・しかし、あなたはそれだけで終わる人ではなかったのね」であった。
この初期作品の後、日本で一番よくお目にかかる裸婦像など藤田の乳白色のマチエール作品が続く。これらの作品は国内各所の美術館の所蔵品である。
「自画像」2点、うち1点は藤田が1950年に売却し、1961年に自身の作品と交換で買い戻したという曰く付の作品である。この作品への藤田の思い入れはどこにあるのか。藤田は自画像をよく描いているだけに、この1点に執着を見せた理由が気になる。

「キキ・ド・モンパルナス」の鉛筆デッサンも線がしっかりしていて良かった。

第2章。ここでは、幻の大作で今回6年もの歳月をかけて修復が完了した大作「ライオンのいる構図」「犬のいる構図」「争闘Ⅰ」「争闘Ⅱ」がど~んと展示されている。
ただ、大きいことは大きいのだけれど描かれている人物達があまりにも肉肉しすぎて、どうなんだろうこれはと思ってしまった。
肉感も度を過ぎると、不気味ではないだろうか。
藤田はルネサンス期の画家やレオナルド・ダヴィンチなどの作品を模写し、崇拝していた筈。しかし、彼の画風でルネサンス風をやってしまったのがこの大作と言える。

しかし、圧巻な作品であることは間違いない。

最後に「猫」の作品が2点。岩彩、水彩でそれぞれ描かれているが、こちらもかなり大きい。うち水彩作品は過去にビュフェ美術館で見たことのあるもの。

第3章。エソンヌでのアトリエ生活は、彼自身の手によるお皿や木箱、裁縫箱、ワイングラスなど身の回り品にもフジタの絵が入っているのに驚いた。皿への絵付けなど、まるでピカソのようだ。
これらの中でも、衝立2点は良かった。向かって左にあったシンプルな衝立は、思わず欲しい~と思ったほど。
「ヴィリエ=ル=バクル 私たちの家」は小品ながら、とても味わいのある家の絵。

また、子どもたちを描いた「アージュ・メカニック」やフジタのパリへの思慕が伺われる「フランスの富」(48図)など、画面の濃密さにはこれまで知らなかったフジタ作品を見た。

第4章は、驚きの連続。
パリ市立近代美術館蔵の「花の洗礼」「聖母子」(個人蔵)、(ランス大聖堂蔵)などキリスト教を主題とした宗教画の数々。晩年のフジタ作品はどんどんその線が強くなってくるように思う。

彼の描く絵が苦手な理由は人物たちの顔。どこか漫画チックというか、冷たい表情に見える。
フジタの作品がステンドグラスになるなど、想像したこともないが、これを再現したものが最後のギャラリーに展示されていた。
思っていたより、しつこくない。これはこれで、素晴らしい。

フジタが制作に力を注いだチャペルの壁画下絵に囲まれた空間はなかなかのもの。
本物を持ってくることはできないので、これが展覧会の限界だろう。しかし、そこは映像で補うなど、うまく補足されていたため、雰囲気は十分味わうことができた。

会期は1月18日まで。明日元旦も開催しています。
お早めにどうぞ。

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

没後40年 レオナール・フジタ展 @宇都宮美術館

 2006年、東京国立近代美術館で、藤田嗣治の大規模な回顧展が開かれた。学生時代の自画像、パリの風景画、乳白色裸体画、中南米・日本での色彩画、戦争画、日本を離れた後の宗教画・児童画など藤田の画風の変転を追ったものであった。  とくに藤田の日本における活動...

コメントの投稿

非公開コメント

うめちゃん様

はじめまして。
同じFC2の共有テンプレートですから、お仲間が
沢山いるのでしょうね。
アージュ・メカニックは斬新な作品でした。
今でも作品を思い出すことができます。

?私のぶろぐ?

昨日レオナール・フジタ展を見に行きまして、「アージュ・メカニック」に痛く感動しました。
誰か写真を載せてないかと検索していましたら、
このブログに遭遇しました。
私もこのテンプレートを使っているので、???一瞬自分がこんな格調高いこと書いたっけと、あつかましくも思ってしまいました。
http://umedayoon.blog59.fc2.com/
私のは、お粗末な感想でした。

ぺこ様

はじめまして、ですよね?
私も1年前まで、東京滞在の短い時間を如何に
有意義に過ごすか相当考えました。
私のブログなど大してお役に立たないことでしょうが、
今後ともよろしくお願いいたします。

フジタのシャペルやアトリエの様子、お皿や箱など小道具も
今回の収穫でしたね。

行ってきました。

東京での短い時間を有効に過ごせました。
有り難うございます。
晩年のシャペルについては全く知りませんでしたので、びっくりしました。
二年前にクリアファイルを買った「フランスの富」とも再会して嬉しかったです。
これからも情報よろしくお願いいたします。
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
ブログ内検索
twitter
最近のエントリ
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。