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「ランドスケープ-柴田敏雄展」 東京都写真美術館 

shibata

2009年の展覧会初めは、写真美術館の「ランドスケープ-柴田敏雄展」です。
昨年度、ブロガーのlysander様、ogawama様の2008年ベスト10入りを果たしていたことが記憶に新しい展覧会。
本日、1月2日は写真美術館の全ての展示室は無料開放。新年早々のお年玉でした。

期待に胸をはずませて、早速鑑賞です。

展覧会は、最新作のカラー作品から、モノクロの夜景シリーズ、同じくモノクロの人工物(主としてダムなど)など、新しい作品から古い作品への順番になっています。
この展覧会は、写真美術館が昨年から始めた日本の中堅作家に焦点を当てた個展形式の展覧会の第2回目(第1回目は鈴木理策)となります。

柴田敏雄の名は、大変失礼ながら本展まで知りませんでした。以下簡単なプロフィールです。
1949年 東京に生まれる
1974年 東京芸術大学大学院美術研究科絵画専門課程油画専攻(修士課程)修了。
1975年 ベルギー文部省より奨学金をうける。同ゲント市、王立アカデミー写真科入学、写真を始める。
1979年 帰国
1992年 第17回木村伊兵衛写真賞受賞

本日第2のお年玉は、柴田さんご本人のギャラリートーク。
ギャラリートークや無料開放のことなど全く知らずに行ったのですが、本当にラッキーでした。

私としては、モノクロの過去の作品より、近年のカラー作品に惹かれました。
ご本人もギャラリートークでおっしゃっておられましたが、モノクロ写真の時に、切り落としていた画面を拾いたかった、そしてカラーになって意識して入れる場面が出て来た、例えば紅葉や、枯れた草だったり、それらが、構図と相まって見事な効果を出しています。

写真の構図は無論素晴らしいのですが、色の対比-橋の赤と背景の緑、ダムに流れる白い飛沫と赤い錆び?跡など、コントラストが映えています。
また、特徴としては空を写さないこと。
理由はスケール感を出したいためとのことですが、その効果は写真家の意図通りでしょう。

初期の作品でアメリカでダムを撮影したモノクロ写真は、ぱっと見天地がどちらなのか分かりません。

夜景シリーズでは、高速道路の料金所やガソリンスタンド、トンネルなど見なれた風景が並んでいますが、なぜか響くものがあります。
柴田自身の言葉によれば、ベルギーからの留学から日本に戻った時、日本の混沌とした風景に戸惑った。混沌を覆い隠したくて、夜景を取り始めたのが最初で、高速道路をモチーフにしたのは、世界中高速道路はあまり変わらないと感じ、撮り始めたとのこと。

確かに、漆黒の闇は当時の日本の混沌さを消しています。

もうひとつ、作品の良さとしては人工物と自然との対比。それがたとえ自然の中に残る傷痕だったとしても、それぞれの作品は面白い表情を出しています。
護岸壁がこれほどアーティスティックなものなのかと、初めて感じました。
柴田本人の美意識に響くものを撮影しているそうですが、だとすれば、やはり相当の美意識の持ち主だと感じます。

余談ですが、柴田さんご本人は本年60歳になるとは思えない。ダンディーでかっこいい写真家さんでした。ギャラリートークの後、サイン会があって、作家さんご本人のサインに弱い私は、図録を兼ねた写真集を購入し、しっかりサインをいただき、おまけに握手までしていただきました☆

なお、柴田さんによるギャラリートークは明日3日も14時から開催されます。
関心がおありの方は、ぜひ写真美術館にお運びください。なお、明日は無料でなく通常通りとなります。

*2月8日まで開催中です。
                                                            2009-1

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「ランドスケープ 柴田敏雄展」

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柴田敏雄展『ランドスケープ』 (東京都写真美術館)

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ランドスケープ-柴田敏雄展 東京都写真美術館

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Tak様

ご本人のお話をお聞きして、しかも握手まで
していただいて、本当にラッキーでした。
トークでは油彩から写真に転向した経緯や
今回の展覧会を「回顧展」にしたくなかったなど
楽しいお話が沢山。
2月にも対談があったと思いますので、ぜひ。

No title

こんばんは。

ご本人に直接お話し聞けたなんて!!
羨ましい~

しかし強烈でしたね。

lysander様

こんばんは。
柴田さんのギャラリートークは、お話がまとまっていて
分かりやすかったです。
45分が長く感じられませんでした。
ご本人も素敵な方でしたよ。

No title

柴田さんの写真は圧倒的でした...
# ご本人のギャラリートーク、聴いてみたかったなぁ...

菊花さま

昨日はお疲れ様でした。
なるほど、ニアミスですね。
あの場所には一村雨様もいらしゃってました。

私は写美の1階カフェが大好きです。
あの日も150円の甘酒が美味しくて2回も行って休息してました。

ogawama様

こんばんは。

> 柴田氏の美意識、旧作から新作にいたるまで、ずっとブレがなくて素晴らしいです。
⇒おっしゃる通りですね。
 社会的な意味を考えず、彼の美意識に適ったものを写す姿勢が好きです。
 撮影に行く際も、何を撮るのか決めずに行くそうです。
 ダムの写真が多いのは、地図上で一番目印になってるから!だとか。

oki様

おめでとうございます。
地下1階の展示ももちろん拝見しました。
後半微妙になってきましたが、途中までは面白かったです。
影絵とかアニメの走りみたいなのとか。
あれは、上手く記事にできないんですよね。

一村雨さま

ふむふむ。
今更ですが、同じものを観ても感想は様々ですね。
ダムの写真は私も好きです。

ニアミスだった、っぽい

こんばんは。
実は私も2日は写美で「ランドスケープ」を見ていました。無料開館狙いで。
モノクロの、遠近感や上下感覚が???になる写真も面白いけれど、
カラーのコンクリート構造物と自然との対比が素敵でしたよね。
ギャラリートークは盗み聞きのような状態で聞いていましたが、
あまりの混雑っぷりに疲れてしまい、サイン会の前に退散しました。

今年もよろしくお願いします

ギャラリトーク、うらやましいです。
情報いただいて、今日のに行こうと思ったのですが、セールに夢中になっていて間に合いませんでした。
柴田氏の美意識、旧作から新作にいたるまで、ずっとブレがなくて素晴らしいです。

No title

memeさん新年おめでとうございました!
柴田の展覧会は昨年中にみました。
音声ガイドがあり、柴田本人が作品について語るというもの。
けど、御本人登場とあってはそんなもの借りる人いませんね、笑。
写真美術館、三つの展覧会無料とは気前いいですよね!
地下一階の展示も御覧になられたのでしょうか?

No title

美とは何かということを感じながら眺めていました。
色彩の美、造形の美・・・
私はダムの写真がいちばん気に入りました。
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