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「東京国立近代美術館所蔵 人形展」 碧南市藤井達吉現代美術館

人形

昨年4月に開館した碧南市藤井達吉現代美術館で開催中の「人形展」に行って来た。
数ある美術館の中から自分が行きたい、行ってみようという気にさせるのは、企画展のテーマはもちろんのことだが、私の場合その美術館の雰囲気、居心地の良さも重要なファクターになっている。

今回の訪問は「人形展」というテーマに関心が強くあったし、更に碧南市藤井達吉現代美術館に最初行った時、居心地が良いなぁと感じたのを忘れられず、安城から実家の車を借りて訪問した。

展覧会の概要は以下の通り。美術館HPよリ引用。
昭和初期からの人形の歴史を見渡すと、人形制作に近代の意識を芽生えさせた竹久夢二や五味文郎の創作人形、伝統を革新した平田郷陽や野口光彦、鹿児島寿蔵、堀柳女をはじめ、伝統的手法をもとに個性的な創作表現を深めている秋山信子や林駒夫、面屋庄甫から、現代の造形芸術としての人形を表している友永詔三や浜いさを、四谷シモンらまで、多くの作家が活躍しています。東京国立近代美術館工芸館では、1977年の開館以来、そうした人形芸術とその発展を検証し得る作品の収集・普及・紹介に努めてきました。
 本展覧会では、工芸館の人形コレクションのうち、主要な日本作家26人の代表作品を紹介し、あわせてドイツの作家4人による人形芸術を対照してご覧いただきます。約70点の作品はいずれも豊かな芸術性と情感をうかがわせ、向き合う者ひとりひとりにその美を明らかにすることでしょう。


ここでは、とても丁寧に作られた作品リストをいただけた。
どこかの県立美術館とは大違い。
展示を全て見終わった時、私は人形の世界にすっかり魅入られていた。人形は果たして工芸なのだろうか?むしろ彫刻的要素の方が強いように思われる。
「人形は顔が命」と聞いたことがあるが、やはり表情というのは大切だ。目線ひとつとっても、その人形の印象を左右する。

展示されていた人形たちは、表情は無論のこと、実に様々な素材や技法で作成されており、その多様さや技法による違いにも注目した。

私のお気に入り人形たち。
・川崎プッペ作 「女」 1959年 布帛
この人形を一目見たら忘れられなくなるに違いない。
何故にこんなポーズを作者は人形にとらせたのだろう。半座りになって、半身を捻りつつ両腕は頭の後ろに組んでいる。顔は、当時の女性の流行の化粧なのか細眉にブルーシャドウ。
う~ん、たまりません。って、何がたまらないのか自分でもよく分かりませんが、観た瞬間「やられた」と思ったのは確か。

・鹿児島寿蔵 「紙塑人形 さぬのちがみのおとめ」 1960年
こちらも、1960年の作品とは思えない。昔話に出て来るような日本の女神像だけれど、こちらは髪型表現がすごい。髪の毛が風にたなびいて、後ろに波打っている。
女神は膝をついて、身体をくの字にやや曲げて、上体は後ろにそらし気味。顔は天を仰いでいる。
顔、身体、着衣どこをとっても美しく、女神の感情が見事に表現されている。

・高浜かのこ 「夢の中に遊ぶ」 1982年 紙、桐塑
巨象に小さな子供達が群がって遊んでいる。とにかく細かい。

・大林蘇乃 「あね」 1951年 桐塑
弟の面倒をみる姉。ほのぼのとした懐かしい感じの作品。

・四谷シモン 「解剖学の少年」 1983年 紙、木、ガラス、毛、布、皮
ご存知四谷シモンの人形。タイトルの通り、少年の全身像だが、問題は胸部と腹部が人体標本のように皮をめくって内臓が丸見えになっている。
恐ろしいほど、少年のまつげは長く顔も美しいため、身体の状態と無表情な顔がミスマッチ。ミスマッチゆえに余計気になる。
何とも不思議な人形であった。

・友永詔三 「花占い」 1994年 木彫、サイプレス
チラシ表に採用されている縦に細く長いシルエットの人形。これなど、人形と言ってはいけないような立派な木彫作品。チラシで見るのと実際接してみたのとでは、やはり印象は違う。
特に人形の肌質(木の表情、色、質感)は実際接した方が、重みを感じた。
立体として造形的な美しさはこの作品がNO.1。
同じ作家の「初夏」という作品も出展されていたが、こちらも素晴らしい。

・アクセス・ルーカス 無題 磁器、鋳込
ドイツ人作家の磁器人形。磁器製の人形はこの作家のものだけ。
袖の飾りが特にきらびやか、これが鋳込みという技法なんだろう。顔の表情は厳しいが美しい。

帰りに、1階のカフェ「むぎの家」でコーヒーで休憩。
やはり、何度来ても気持ちの良い美術館だと思う。
税金の無駄だという声もあると聞いたが、ぜひ今後も良い企画展を続けていって欲しいと思う。
こんなに素晴らしい美術館、と言っても過剰に大きい訳でもなく、市の規模からいっても適切な大きさだと個人的には思っているが、があることを心から誇りに思っていただけたらと願っている。

*2月15日まで開催中。展覧会はこの後、三島市の佐野美術館に巡回します。

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