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「日本の春 -華やぎと侘び-」 畠山記念館

畠山記念館の冬季展「日本の春-華やぎと侘び-」が24日(土)より始まり、初日に見て来た。
たまたま、主任学芸員の方によるギャラリートークにも参加でき、今まで気付かなかった視点で作品を見ることができたのは収穫。
そして、何よりギャラリートークがあってもなくても、今回の冬季展は見どころが多く、畠山記念館の実力を思い知らされた感じで、必見です。

冬季展の目玉は、15年ぶりの公開となる野々村仁清作「銹絵富士山香炉」でしょう。
チラシをよくよく見ていなかった私は、この富士山香炉が朝・昼・暮と三態の連作になっていることを行って初めて知った。
この香炉に併せて、新年の幕開けに相応しく「吉祥」「慶賀」などの意味や願いがこめられた茶道具を中心に展示が考えられている。

畠山記念館の展示ケースは階段上がって手前から「濃茶」のお道具、「薄茶」のお道具、最後に「懐石」のお道具の順に並んでいるのだそう。
前回は鈍翁にまつわる品々の展示だったが、あの時も同じような展示趣向だったのだろうか?

出品作品の中に「これは!」と思う作品が頻出したので、それらをピックアップしてみた。

・「唐子遊図」 狩野探幽 1/14~2/19のみ展示
幅の違う対幅になっている掛け軸。元々1枚のものを切り離したのか、最初から対幅として描かれたのかは分からないのだそう。
学芸員さんは、どちらかと言えば後者を支持したい様子で、1枚にしていないことで、より画面に広がりが感じられると解説されていた。
凧あげをしている唐子が愛らしく、凧糸の緩んだ様子は写実的で探幽はやはり上手い!と唸らされる。
元々唐子ものが好きなのだが、大好きな1枚になった。

・「山水図」 伝夏珪筆 南宋時代 1/14~2/19のみ展示
重要文化財指定の名品。これと同じモチーフが雪舟の作品にもあり、狩野派の模本として使用されていた由来をもつ品。浅野家伝来。
伝夏珪の作品としては、かなりの大幅で見ごたえがある。
特に良いのは橋のあたりの様子で、こちらの作品の前でお抹茶をいただき最高の気分だった。

・「大色紙」 藤原公任筆 平安時代
白雲母で装飾された料紙に流れるような筆使いの書。古今和歌集の歌が記されているそう。

・「銹絵富士山香炉」 野々村仁清作 江戸時代
*下の画像は「昼」
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仁清の作例としては、この香炉、非常に珍しいものだそう。
何しろ驚いたのは、その大きさ。写真で見た時は、通常の香炉(両手で覆える位の大きさ)をイメージしていたが、実際見たら大きくてギョッとした。
ひとつ間違えばキワモノになりそうな感じで、富士山というより、クラゲのお化けのような・・・。何て失礼な感想、ご容赦ください。
面白いのは、朝、昼、暮と3つあるのは香炉の蓋部分で、一方に3つ穴が開いていてそこから香の煙が立ち上るしかけ。
着せ替え香炉なのであった。

同じく仁清作の「竹節蓋置」も展示されており、こちらは虫食いのような左右非対称の穴が中央に開いていて、竹の節に似せた作りが面白い。

・「赤楽茶碗 銘 雪峯」 本阿弥光悦作 江戸時代 重要文化財指定  
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光悦七種(不二山、障子、雪片、 七里、雪峰、鉄壁、毘沙門堂)にも挙げられる名碗。
光悦による赤楽の茶碗で良いものは、どこか華があるように思う。

「雪峯」という銘は、光悦自らが名づけたと言われるが、名は体を表すとはまさにこのこと。
一方の口縁から胴にかけてなだれるようにかけられた白釉が、山に積もる白雪に見える。
白釉は、やきものの肌のざらざら感と相まって、質感を高めているのも素晴らしい。

もうひとつの特徴は、窯割れを金泥で補い、その修復部分こそが見事な景色を作り出している所だろう。
最初から計算して、窯割れを作り出しているのだろうか。だとしたら、光悦の天才ぶりは恐ろしいものがある。
無数にある割れ目が、傷でなく逆に見所になってしまうのだから不思議だ。
高台の周囲がくぼんでいて、そこにも金泥を埋め込んでいる。

畠山翁は、この「雪峯」とサンリツ服部美術館所蔵の国宝・白楽茶碗(銘不二山)とどちらにするかの選択を迫られ、「雪峯」を選んだのだという。
残念ながら、まだ「不二山」を拝見したことはないが、個人的には「雪峯」の方が自分の好み。
もうひとつ筒型の赤楽茶碗「銘 李白」という光悦茶碗が展示されており、そちらとの比較も楽しめる。

・「金地白梅図屏風」 狩野常信筆 江戸時代
まもなくサントリー美術館で開催される「三井寺」展でもこの常信の見事な屏風絵が公開される予定だが、こちらは、丈の若干低い屏風絵(六曲一双)。
白梅が今の季節に相応しく、新年を彩っていた。
この屏風絵の前にも椅子が置かれていて、のんびり屏風を楽しむことができる。

これら以外に、光琳絵、乾山作の火入「銘 赫々」などの冬にちなんだ焼きものも見もの。

*展覧会は3月22日までですが、期間限定の展示作品もありますので、ご注意ください。

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日本の春 -華やぎと侘び-@畠山記念館

 畠山記念館で開催中の平成二十一年冬季展「日本の春 -華やぎと侘び-」を観ました...

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