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「童画の世界-絵雑誌とその画家たち」 国際こども図書館

okamoto
コドモノクニ10巻6号 岡本帰一「ボクノオ室」

KINさんのブログでご紹介されているのを拝見し、国際子ども図書館で開催中の「童画の世界」展に行って来た。
こども図書館の1階にあるカフェを利用したことはあったが、3階の展示室に入るのは初めて。
それにしても、素晴らしい建物。中にいるだけで、ワクワクする。こんなに立派な図書館(かつてはこども用ではなく国立図書館であった。)を建設していたなんて驚いた。

約100年前の絵雑誌誕生から衰退までの流れを、時代を追ってたどると共に、子どものために描かれた芸術性の高い絵画を「童画」と称した童画家たちの活躍を紹介する展覧会。
会期中、前期・後期の展示替えを行い、何とのべ約400点の資料を展示する。
観終わった後、つくづく前期展示を逃したことが悔やまれた。

展覧会構成は次の通り。ご覧の通りの盛り沢山な内容。

導入:子どもの本と童画
第1部 絵雑誌の歩み
1.草創期ー児童雑誌の誕生とカラー絵雑誌の萌芽
2.絵雑誌黄金時代の到来と幼児文化の確立
「子供之友」「コドモノクニ」「コドモアサヒ」「キンダーブック」
3.衰退期-絵雑誌の東郷と衰退
第2部童画家たちの世界
武山武雄はじめ17名の紹介。
日本画家・洋画家の童画
第3部 特別コーナー
1.童話・童謡
2.付録

第1部は、様々な子供向け雑誌が次々に創刊され、紙文化が多様であったことを知った。
特に大正時代の童画雑誌、中でも「コドモノクニ」の童画作品の素晴らしさたるや、子供向けと断じてしまうのは惜しいほど。
これは、立派なアートだろうと感じる。

しかし、これ程までに盛んだった絵雑誌も日本が軍国主義に突き進むにつれ、紙不足やインク不足などにより、紙面は大幅縮小を余儀なくされる。
果ては、言論統制の結果、ついに廃刊、休刊を迫られることになり衰退したことが雑誌を見ていればおのずと理解できる。

個々の雑誌ごとに、特色ある紙面づくりをしていることも見逃せない。コドモアサヒは朝日新聞の学芸員が全て絵を手がけていたが、コドモノクニは絵雑誌の中心的存在で、童画家を生んだのもこの雑誌の創刊が大いに影響している。

第2部の童画家紹介の中で気に入ったのは、武井武雄と初山滋、村山知義の3人。

村山の作品はモダンの先端を行っている。むしろ海外の作家かとさえ思った。
初山滋も元々着物の絵付けや染めを仕込まれ、15歳で風俗画家に学び、やがてこども向け雑誌の表紙や挿絵を手がけるようになる。

武井武雄は、日本童画家協会の中心人物。子供のための絵画を「童画」と名付けたのはこの人。つまり「童画」という言葉の生みの親である。武井作品は水彩風の柔らかな感じが良い。
この3人の表紙絵などは、時代を感じさせない所が素晴らしいと思う。

最後に、東山魁夷の手がけた絵雑誌の表紙と共に大好きな古賀春江の「コドモニクニ」表紙を見ることができた。
元々、この展覧会を見に行こうと思ったのは、古賀春江の表紙が展示されていると知ったため。
わずか8回だけれど、コドモノクニの表紙を手がけたらしい。
後期出展作品より、前期に展示されていた「四月の散歩」(下画像)など、もう表紙の域を超えて立派な作品としか思えない。
koga


今回は原画出展がごくわずかだったけれど、童画家の原画だけを集めた展覧会って開催されないものだろうか。
昨年感動した茂田井武は今回紹介されていなかったけれど、童画家の作品をもっともっと評価して欲しいと思った。

会場には絵雑誌の付録を実際に作った見本なども置いてあり、当時の様子がうかがわれる。
とにかく盛り沢山で面白い内容です。東京藝大のすぐそばなので、上野にお越しの際は是非お出かけください。

*2月15日(日)まで開催中(月曜休館)。入場無料です。

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KINさま

濃くはないですが、熱くなったことは確かです。

> これらの原画が集まったらきっと卒倒してしまう
> かも。
⇒間違いなく、はまります私も。
というか、どこかでやってもおかしくないです。
1人1人のも良いですが、ば~んと集めるのが見たい。

イルフ童画館は岡谷ですか。
何とからめるかですね。
谷口建築の東山魁夷美術館とセットは如何です?

panda様

建物ツアーは魅力的。
木曜2時しかやってない?勤め人には厳しいです。
企画展はこれを機会に全部行こうかと。
何しろ前回のチェコのものも図録を見たら良さそうで、
行けば良かった~と後悔しました。

No title

わわ、私の記事で紹介に、なんて始まってますが、
私のいい加減なエントリが恥ずかしくなるような
熱く濃い内容!
童画って、子供の為に素晴らしい物を、と言う様
な純粋さがあるのできっとアートとしても見る事
が出来るのではないかと。
これらの原画が集まったらきっと卒倒してしまう
かも。
私はなんと言っても武井武雄さんのファンなんで
すが、ここにいつか(早く)行かねばと思ってます。
ここ↓
「イルフ童画館」
http://www.ilf.jp/index.htm

建物ツアーも是非

 ありがとうございます。
子供の本 絵本 童画 と侮る勿れ。
企画展はマメにあるので たまにお立ち寄りくださいね。
 明治の建物を基本に安藤忠雄が改修を手がけて、
元の建築を活かしつつ ガラスで時代を突き抜けた形です。
木曜日午後2時から 建物ツアーがあります。
機会があれば
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