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「肉筆浮世絵の美-氏家浮世絵コレクション-」 鎌倉国宝館

鎌倉国宝館で開催中の「肉筆浮世絵の美-氏家浮世絵コレクション-」に行って来ました。

氏家浮世絵コレクションは、昭和49年10月1日、長年にわたり肉筆浮世絵画の蒐集につとめてた故氏家 武雄氏と鎌倉市が協力し、鎌倉国宝館内に設置された財団法人です。
氏家浮世絵コレクションの浮世絵はその全作品が肉筆画であることが大きな特徴です。
かつては、毎年1度5月に公開されていましたが、数年前から浮世絵らしく新春の展示にということで、例年1月から約1か月公開されています。

今回の展示数はコレクションの全作品(恐らく全部で60点程)のうち約40点。前後期と分けて展示されていたこともあったようですが、今年は展示替えなしで40点です。
東博の浮世絵コーナーには、毎回2点肉筆浮世絵の名品が展示されますが、これを20回分まとめて見た計算となります。

昨年拝聴した小林忠先生の講演の中で「氏家コレクションという肉筆浮世絵の名品が揃っているものがありまして・・・」と紹介されただけのことはあります。
次々と繰り出される、質の良い肉筆画に、完全ノックアウト状態です。

国宝館には、鎌倉周辺の古刹が所蔵する仏像の名品も展示されており、こちらも毎回見逃せません。今回も「おっ!」と思ったものも何点もありました。おまけに鶴岡八幡宮の「弁財天坐像」まで特別公開されています。

しかし、それらの印象さえ、霞んでしまうような肉筆の名品たち。
印象に残った作品をと言われても、全部と言いたくなりますが、敢えてそのうちの何点かをご紹介します。
また、ご参考までに、過去に同様の展覧会をご覧になった先輩ブロガーの皆様の記事も併せてご案内いたします。この感動が私だけのものでないことがお分かりいただけるかと。
Art & Bell by Tora
つまずく縁も石の端くれ

・「当流遊色絵巻」  奥村政信
この華麗さは圧巻です。奥村政信1人の手によるものではなく、奥村工房の作品と言われていますが、誰の作品であるかは問題ではありません。
様々な遊興場面が登場し、登場人物の着物の色柄の美しいことと言ったら。
これが1巻だけでなく、2巻まるっと公開されているから堪りません。

・「美人愛猫図」  懐月堂安度
懐月堂は肉筆美人画のプロトタイプを構築した作家だそうですが、本作はそれらの典型と異なります。大きな違いは2つ。背景に柳が描かれていること、美人の足もとに猫がじゃれついていること。
柳の効果は判然としませんが、これを描くことで浮世絵版画では出せない味を作品に付加しているのは間違いないでしょう。

日本美術史家の同コレクションベスト3の一つに挙げておられます。

・「美人観菊図」 西川祐信
土佐派、狩野派の両派を学んだ西川ならではの肉筆画。その力量は他の作家による作品と比較すると歴然です。背景に描かれている衝立の絵や構図法などなど技術が見え隠れ。

・「かくれんぼ図」
・「万才図額」
いずれも喜多川歌麿の作品ですが、全く違うタイプの作品。かくれんぼは美人画で、万才は注文されて描いたのでしょう。めでたいモチーフが横4面につながり一幅となっています。

・「柳下二美人図」  鳥文斎栄之
国宝館HP作品リストでは細田の姓が使用されており、馴染みませんでしたが、鳥文斎の二美人図。
後半同じタイトルで歌川豊広の作品があり、こちらも素晴らしいのですが私は鳥文斎の方が好き。
暑いのか、左側の女性が袖をまくる様子が風情あるな~と思って。
なお、河野先生ベスト3残りの2つのうち一つは歌川豊広の二美人図でした。

葛飾北斎の肉筆画もぞろぞろ名品が並んでいます。

・「酔余美人図」
・「鶴図屏風」
・「小雀を狙う山かかし図」
・「見立児島高徳図」
などなど他多数。酔余美人図はどこかで見た記憶がありますが、どれもこれも、皆違った良さがあり離れられません。
山かかしなど写実性とその迫力のあまり、今夜の夢に出て来そうです。

変わり種では、かの岩佐又兵衛の息子・岩佐勝重の「職人尽図屏風」なる作品までも。
又兵衛以上に詳細不明の画家だそうです。


氏家コレクションの魅力はとてもこれだけで、ご紹介仕切れるものではありません。
ぜひ、また来年も再会したいなと思います。

*2月15日まで開催中です。
鎌倉国宝館HPはこちら。作品リストは会場に用意されていないので、事前にここからプリントし持参されることをオススメします。

コメントの投稿

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とら様

もう、聞きしに勝る素晴らしさでした。
ただの肉筆画でなく、優品の多いのが素晴らしい。
2時間弱、国宝館で浸ってました。

図録が古いので、オールカラーで改訂版を作成して欲しいものです。

氏家コレクション

以前の感動が甦ってきました。
残念ながら、今年は行けませんでした。
ここの肉筆浮世絵はまだ半分しか観ていないのです。
来年は絶対に行きたいですね。
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