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「東本願寺の至宝展」 日本橋高島屋

higashi

平日の夜は、デパートの展覧会。
こんな図式が徐々に最近出来上がりつつある。日本橋高島屋にて「東本願寺の至宝展」を見た。
会場到着は6時半頃、1時間半もあれば余裕~と思っていたら結局「お客様恐れ入ります。閉館となりますので・・・」の声が係の方から、かかって慌てて最後まで見るということになった。
前回の「上村松園、・松篁・淳之 三代展」と言い、近頃の日本橋高島屋開催展覧会は、侮れない。

真宗大谷派の本山、京都・東本願寺。東本願寺は、1602年家康から京都・烏丸七条の地を寄進され伽藍造営をしたものの、その後4度の大火に遭い、1985年再建、現在に至る。本展は2011年の宗祖親鸞精人七百五十回遠忌を記念し、東本願寺にまつわる美術品、再建・周福に関する史料などを展覧するものです。

展示は以下の5部構成。
1.親鸞と東本願寺
2.円山応挙と近世の香り
3.幕末と東本願寺
4.近代京都画壇の宝庫
5.焼失と再建の歴史
6.棟方志功と念仏の教え

以下印象に残った作品です。
・「唐人物・花鳥図」 狩野元信
これは優品の水墨画三幅の掛軸。元信は大阪本願寺の画事を一手に引き受け、宮廷・公家の注文に応じ描き分けたと言う。この作品にはしばし見とれる。

・「稚松図」/「竹雀図」 円山応挙 1791年
東本願寺を飾る襖絵。応挙はここで若年・壮年・老年を表現したかったという。

・「老梅図」 円山応挙
同じくこちらも襖絵。この老梅図は必見。応挙の簡易な筆さばきと見えるが、実は墨の濃淡だけで、対象を描く簡単なようでいて簡単でない技法の結果。線に迷いがない。

・「雪中松鹿図」 円山応挙
・「渓流香魚図」 伝長澤蘆雪
それぞれの画面が両面に描かれている。なんと、この衝立ガラスケースに入っておらず直置き。
そんな扱いでいいの~?と驚くほど近寄れる。
これは今回の展覧会開催にあたり、同志社大の狩野博幸教授(日本絵画史)が昨年、応挙作と確認したもの。画像と詳細はこちらの記事をご覧ください。
伝蘆雪の「渓流香魚図」は落款や印がないから、微妙ですが、でも内容的には面白い作品。
これは要チェックです。

・「山水図」 月僊
どこが好いと聞かれると難しいが、しっとりとする山水図。

・「寿老人・寒山拾得図」 狩野永岳 1852年
こちらも大きい三幅ぞろい。江戸後期なので、図様も新しい雰囲気がある。

・徳川慶喜にまつわる書
慶喜は書も絵もなかなかのもの。

明治期の京都画壇が誇る壮麗な襖絵の数々が登場。
・阿弥陀堂襖絵「花鳥図」 羽田月州
・御影堂襖絵 「安養六種図」 衝立「唐獅子牡丹図」 望月玉泉
豪華絢爛は東本願寺のイメージそのもの。

・「寛政度用材運搬図屏風」
こちらも要チェック作品。巨大屏風に描かれているのは、度重なる焼失のため、再建に必要な木材を運搬する様子が「異時同図法」で描かれている。不思議なのは、同じ画面でありながら木材の大きさが相当に変化している所。また運搬に携わる人の膨大な数とその様子も見どころ。

・「阿弥陀如来立像」 13~14世紀
一体のみ仏像の展示があった。この仏像も素晴らしい。前面・背面に精緻極まる錐金が施されている。必ず横、背面もご覧ください。単眼鏡は必須です。

・園林堂襖絵「天に伸ぶ杉木/河畔の呼吸」 棟方志功
これは圧巻。こんなにも沢山の志功による襖絵は初めて見た。流れるような線、志功らしい色使い。
しかし、本願寺のイメージとはどうも結びつかない。

志功の襖絵展示の前に、東本願寺に関する映像コーナーがあり、これはオススメ。
襖絵、衝立はやはり実際どんな風に建物におさまっているかがとても重要。取り外して見るとしっくりこない襖絵が建物の一部となり、全体の構成の一部とされた時こそが最高の状態と言える。
映像コーナーではその様子が美しい画面で見ることができ、理解が深まったが、時間切れで最後まで見られなかった。

そんなことにならないよう、時間に余裕を持ってお出かけされることをオススメします。

*3月30日まで開催中。最終日は、18時閉会、17時半までの入場となります。

<巡回予定>
会期:4月8日(水)~4月20日(月) 会場:大丸札幌店
会期:4月29日(水)~5月11日(月) 会場:高島屋大阪店
会期:5月13日(水)~5月25日(月) 会場:高島屋京都店
会期:9月19日(土)~10月25日(日) 会場:名古屋・松坂屋美術館

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東本願寺 近松様

ご丁寧なコメントをありがとうございます。
主催者側の近松様のコメントは大変嬉しく、こちらこそ励みになりました。

東本願寺が寺宝を一般に公開されるのが初めてだとは存じませんでした。
これを機に、更なる寺宝の調査、公開の機会が得られれば、美術ファンとして
大変嬉しく思います。

巡回先での展示作品は微妙に異なると他の方のブログコメントで拝見いたしました。
私は名古屋が地元です。
東京では最後に時間切れとなってしまったので、名古屋の高島屋での展覧会に
再訪しようかと思っております。

今後の東本願寺の益々のご発展と、展覧会のご成功を心よりお祈り申し上げます。

No title

はじめまして。「東本願寺の至宝展」企画を担当いたしました、東本願寺総務部の近松と申します。このたびはご来場、まことにありがとうございました。
ブログを通してご覧いただいた方のご感想を知りたく、失礼ながら拝見させていただきました。失礼の段は、平にご容赦を賜りますようお願い申し上げます。

本展覧会を、丁寧にご覧をいただき、感謝しております。担当者としては、全ての展示品に愛着をもってご覧いただいたわけですが、このように一点一点ありがたいご感想をもっていただき、ホッするとともに、展示品の作者の方々にも100年越しの御恩返しが、すこしはできたのかもしれないと思っています。
これまでこうした美術品の公開をしてこなかった東本願寺ですが、meme様はじめ多くの美術ファンの方々に、快く受け入れていただけたようで、嬉しく思っています。
今後とも、こうした機会を増やしてまいりたく思っております。何とぞよろしくお願い申し上げます。
突然に失礼いたしました。

あおひー様

こんばんは。
平日に毎日8時までアートを楽しめる場所って、さすがの東京でも
そんなにないですからね。
デパート様様です。
京都画壇の作品は強烈な色彩で迫って来ました。
私にはちょっと濃すぎたかも。

No title

こんばんは。
平日の夜ってのいいですよね~。もっとも日曜の夜にあわてて行ってきたのですが。

今回は応挙で満足かなあと思ってたら、玉泉のを一番長く見てて我ながら驚きました。


はろるど様

こんばんは。
>寛政度用材運搬図屏風
⇒この作品は、本当に意外性に溢れてました。
 木の大きさがどんどん変わるし、あり得ない程アンバランスだったり。
 でも、伐採から運搬までの様子が一画面でしっかり伝わってきました。
 本当に大変だったんでしょうね。

No title

こんばんは。TBありがとうございました。1時間半でも足りませんでしたか。襖絵剥き出しの展示は本当に興奮してしまいますよね。楽しめました。

>寛政度用材運搬図屏風

これが一番楽しかったです。ワイワイ切り出して運んでいましたよね。

これだけの内容なのでもう少し会期が長ければとも思いました。(せめて半月…。)

m25様

こちらこそ、はじめまして。
コメント、TBありがとうございます。
この展覧会は予想外の喜び尽しで、見ごたえありました。
応挙の襖絵に衝立が忘れられません。

今後とも拙い内容で恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

TBさせて頂きました

はじめまして。
TBさせて頂いた時にコメントで御挨拶させて頂いたつもりだったのですが、
うまく送信出来なかった様です。失礼致しました。

応挙と蘆雪の衝立がニュースになっていたことは知らなかったので、
リンク貼って頂いて有難かったです。
図録だと本来の姿ではないので、写真で全景が見られたのが嬉しいです。
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