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「詩人・建築家 立原道造」 立原道造記念館 はじめての美術館22

今日は、湯島から根津界隈を散策。
弥生美術館で「小林秀恒展」を見たのですが、受付で気になる案内とチラシを発見しました。
立原道造没後70年・開館12周年記念特別展「詩人・建築家 立原道造」の案内です。
今回は湯島から来たので、その存在に気付きませんでしたが、前回根津から来た時に、途中立原道造記念館を通り過ぎた記憶がよみがえって来ました。

私の心をとらえたのはその展覧会タイトルではなく1枚のパステル画(下)です。
mitizo

このポスター及びチラシに掲載されている無題〔二匹の魚〕。
真っ先に頭に浮かんだのは、パウル・クレーの絵でした。少し雰囲気が似ています。

それにしても、詩人で絵も描くというのは少し前に池袋モンパルナスの詩人としてこちらでご紹介した小熊秀雄(あの展覧会も良かった)もいますが、建築家にして詩人という方は聞いたことがありません。

早速立原道造記念館に行ってみることにしました。
実は、今日3月29日は立原道造の命日にあたります。この記念すべき日に私がここを初めて訪れるというのも何か運命的なものを感じますが、同館も1997年3月29日(道造58回目の命日だった)に開館しました。

展示室は2階・3階と小さなスペースですが、今回は道造の生涯、詩作、パステル画、設計図面などなど盛沢山な内容です。

立原道造は、1914年(大3)7月日本橋に生まれました。
母方の系譜にはかの水戸藩儒者である立原翠軒、画家立原杏所を持つとされています。
幼い頃から学業に優れ、また東京府立第三中学時代よりパステル画で抜群の才能を発揮。その頃、北原白秋などを訪ね、詩作も開始。
1931年第一高等学校入学、1934年東京帝大工学部建築学科入学。
一校時代、大学時代において「校友会雑誌」などで詩や表紙絵を次々に発表。
1935年「小住宅」により辰野賞を受賞、以後三年連続受賞する一方、「未成年」創刊、「コギト」「四季」などの雑誌に詩や物語を発表します。
1937年大学卒業後、石本建築事務所に入社し、「ヒアシンスハウス」を構想。更に詩集2冊を出版。
1939年、第一回中原中也賞受賞。前年から患っていた肺尖カタルが悪化、病状急変し、24歳で永眠。

まさに24年間という短い生涯を駆け抜けた夭折の天才詩人です。

建築家としての活動もさることながら、やはり注目すべきはその詩作でしょう。
一高時代に初めて作った手作り詩集「さふらん」「日曜日」に掲載されている詩は優しいリズムと短い言葉の一つ一つが絶妙に組み合わさって、こちらに心地よく伝わってきます。

どういう訳か、彼の詩を読んでいたら涙が浮かんできました。
別に悲しい詩であった訳ではありません。これ程の才能を持ちながら、24歳で逝ってしまうなんて、あまりにも悲しかったのです。

冒頭のパステル画にまつわる道造の詩。

パステルは やはらかし。
うれしかり、ほのかなる 手ざはりは。
うれしかり、パステルの 色あひは。   

韻を上手く使って、リズムを刻むのが道造の詩の特徴です。
後年、ソネットと呼ばれる「十四行詩」を確立しました。
彼の筆跡が私は好きです。小さくて形の良い文字が、詩の一部となって視覚的にも心地よい。

筑摩書房より「立原道造全集」全5巻が刊行開始されており、ちょうど第4巻が今月末に発売されます。
過去にも4度全集が様々な出版社より刊行されているそうですが、35年ぶりの今回はパステル画、建築図面などカラー図版を豊富に収録しているのが特徴。

欲しい。。。
最後は煩悩の告白となりましたが、とても良い展覧会です。
一度足を運ばれてはいかがでしょう。

*前期:2009年3月28日~6月28日
 後期:2009年7月7日~9月27日
<立原道造記念館>
開館時間  午前10時から午後5時(入館は4時半まで) 月曜休み
・交通
東京大学弥生門前
地下鉄千代田線根津駅交差点口から徒歩7分、池の端口から徒歩10分
地下鉄南北線東大前駅徒歩7分

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遊行七恵様

こんばんは。
こんな人がいたなんて、驚き感動しました。
パステル画の中に、萬鉄五郎の作品みたいなものもあり、
ちょっと意外な印象も受けました。
緑色が好きだったみたいですね。
私は彼のペン画も好きです。後期ももちろん行くぞ!

ところで、遊行七恵さんのブログにコメントを入れようとしたら
書き込み禁止のメッセージが・・・。
以前は何の問題もなかったのに。
こちら側の原因なのでしょうか?

No title

こんにちは
立原道造のこの記念館は佇まいも好きです。
弥生に先に行かれたら、割引もきくようになります。

立原のパステル画は彼の詩と同様、とても繊細で、
そして明るく和やかなものだと思います。

わたしは彼の風貌もとても好きなのです。
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