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「筆墨の美-水墨画展 第一部中国と日本の名品」 静嘉堂文庫美術館

2009年4月は水墨画の月、などと勝手に思っている。
一昨日五島美術館の「春の優品展 水墨画・古筆と陶芸」をアップし、今回は五島美術館に行ったその足で、静嘉堂文庫美術館で始まった「筆墨の美-水墨画展 第一部中国と日本の名品」に行った。
今回の水墨画展は第一部、第二部と春・秋2回に分けて、同館の所蔵する水墨画でその魅力を多角的に紹介するというもの。

中国絵画と日本絵画、絵画にまつわる文房具も撮り交えての展示。
さすが静嘉堂と唸るような名品がたくさん展示されていた。

以下印象に残った作品。
<中国絵画>
・「羅漢図」 牧谿 南宋時代 重要文化財
mokkei

南宋時代の水墨画で「伝」のない牧谿作品にはなかなかお目にかかれない。
これは、一目見たら忘れられないような羅漢図で、大蛇が羅漢の身体に巻きついている中、瞑目する姿を描く。一見こわ~い作品で、傷みもあるため、蛇の様子がよく分からないのだけれど、よくよく見ると、奇妙で怖い絵だと分かる。

・「羅漢図冊」 雪庵 元時代 重要文化財
一帖十九図のうち6図が展示されている。様々な羅漢の様子が面白い。

・「寒山図」 元時代 重要文化財
線の妙技。頭髪のみぼかしが使用されている。

・「歳朝題詩図」 李士達 明時代 重要美術品
元旦を迎えた朝の風景。爆竹を鳴らして、驚く子どもの様子など、よく見ると当時の風俗図のようにも見えて面白い。

・「白梅図」 張ぼう 清時代
明時代、清時代の水墨画がやはり多く、その中でも「白梅図」はいつもお気に入りの題材。

<日本絵画>
・「山水図」 室町時代
筆者不明の水墨画であるが、すっきりとした佳作だと思う。

・「洞山良价禅師図」 岳翁蔵丘 室町時代 重要文化財

・「四季山水図屏風」 式部輝忠 室町時代 重要文化財
今回一番驚いた作品。式部輝忠の名はこれまで記憶にないけれど、室町時代の水墨画としては状態も良く春夏秋冬とそこに遊ぶ人々の様子が見事にモノクロームで描かれている。

・「絵手鑑」 酒井抱一 一帖七十二図のうち四図 江戸時代
抱一の絵手鑑からは「南瓜」「虎」「釣人」「雲龍」の4つが展示されていた。注目は「雲龍」で、一番のお気に入り。抱一はやはり上手い!

・「遊魚図」 渡辺崋山 江戸時代 重要文化財
静嘉堂は崋山の名品を何点か所有しているが、この「遊魚図」も素晴らしい。縦に長い掛軸で、波の様子と泳ぐ魚の位置関係が変わっている。崋山にしては奇抜な構図だと思った。

・「壽老図」 池大雅 江戸時代
一気呵成に描き上げたかと思われるようなちょっとユーモラスだけど、迫力ある作品。

この他、英一蝶の「朝噋曳馬図」 江戸時代など、どちらかと言えば日本画で好きな作品が多かった。

今回入口に「展示作品が掲載されている図録を配布していますので、お申し出ください」との貼り紙を発見。受付に行くと、過去の図録の在庫整理とのことで、全て無料で持ち帰って良いとのこと。
嬉しくて、全部いただいたのは良いけれど、全部で9冊は重かった。
内容も古い(と言っても平成に入ってからの図録)とはいうものの、ほとんどオールカラーで出来は良い。

さすがに、今週の土日まで残っているかは分かりませんが、行かれる方は要チェックです。

*5月17日まで開催中。
なお、伝馬遠作の「風雨山水図」南宋時代(国宝)は4/29~5/6の期間限定で展示されます。関心おありの方は、この機会をお見逃しなく!

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静嘉堂文庫美術館で「筆墨の美―水墨画展」を観た!

静嘉堂文庫美術館で「筆墨の美―水墨画展」を観てきました。静嘉堂文庫へは過去に一度、行ったことがあります。比較的近いので、もっと足を運んでもよさそうですが、古美術や陶磁器など、展示されるものが僕の不得意のものが多いためだろうと思います。決して嫌いというの

筆墨の美ー水墨画展 静嘉堂文庫美術館

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筆墨の美ー水墨画展(第1部 中国と日本の名品) @静嘉堂文庫美術館

 出光美術館から静嘉堂文庫美術館へと水墨画展が続いている。こちらは今週末まで。国宝 伝馬遠《風雨山水図》の展示は終わっているが、大分前に観たのでこれは良いこととする。  筆墨の「筆」は輪郭線、「墨」は面の濃淡という簡単な説明が気に入った。 1.中国...

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oki様

こんばんは。
> 今回の図録は秋の第二部のとき作ると美術館サイトにはありましたね。
なるほど、だから今回の図録がなかったのですね。
でも、無料配布の図録に掲載作品の大半があったので既に満足。

栃木県立美術館と宇都宮美術館の2つしか行ったことがありません。
佐野や栃木蔵のまち美術館の記事は他のブロガーさんの記事で
見かけますよ。

No title

ややご無沙汰。
静嘉堂はチケットが入る予定なので、訪問する予定です。
図録の在庫整理、無料とは気前がいいですね。
今回の図録は秋の第二部のとき作ると美術館サイトにはありましたね。
ゴールデンウイークは少し遠出する予定。
栃木県立美術館、日本の表現主義とか佐野美術館とか。
memeさん行かれたことあったら教えてください。

とら様

おはようございます。
静嘉堂は本当にどれだけのお宝を持っているのかと毎回
感心いたします。
今回も本文ではご紹介しませんでしたが、因陀羅作の国宝(中国絵画)が
出ていました。
風雨山水図と併せて、ご覧になってください。
私も再訪するつもりです。

静嘉堂文庫美術館

こんにちは。静嘉堂文庫美術館には素晴らしいものが揃っていますね。
大分前に「国宝展」を見ました。
http://cardiacsurgery.hp.infoseek.co.jp/JA98.html#SeikadouNT
そのときの記事↑を見ると、伝馬遠《風雨山水図》も見ていることになってますが、もうすっかり忘れています。連休中に行ってこようかな・・・。
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