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「インシデンタル・アフェアーズ うつろいゆく日常性の美学」 サントリーミュージアム天保山

incidental

「インシデンタル・アフェアーズ うつろいゆく日常性の美学」をサントリーミュージアム天保山で見て来ました。
展覧会タイトルの「インシデンタル(incidental)」とは「偶発的な」「とるに足らない物事」などの意味らしいのですが、本展はこの「インシデンタル」をキーワードに、現代の新しい美意識を探り、私たちの日常的な感覚の中に潜む新たな価値観や感覚を呼び起こすことをテーマとしています。
展覧会風景はこちらをごらんください。

参加しているアーティストは第一線で活躍中の旬な17名(以下)。作家プロフィールはこちら

フランシス・アリス、トーマス・デマンド、東恩納裕一、アニッシュ・カプーア、木村友紀、ウドムサック・クリサナミス、宮島達男、トニー・アウスラー、エリザベス・ペイトン、ミシェル・ロブナー、佐伯洋江、榊原澄人、さわひらき、田中功起、ウォルフガング・ティルマンス、横井七菜、横溝静

17名の作品全部をご紹介するのは厳しいので、個人的に気に入ったアーティストのみご紹介。

1.ウォルフガング・ティルマンス
展覧会の冒頭を飾ったのはティルマンスの写真≪Freischwimmer≫(国立国際美術館蔵)3点。
何度見ても美しい。
でも、もう少し広い空間で見たかった。自分も液体の中に取り込まれているような感覚が好き。

2.ミシェル・ロブナー
初めて知ったアーティスト。1957年イスラエル生まれ。
今回は2003年のヴェネチア・ビエンナーレ出品作の≪Order≫と≪More≫の2作品を再編集し、3面で再構成し展示。群がっては散って行く人々は蟻のよう。
人の動く様が、こうして見ると模様にしか見えない。

3.アニッシュ・カプーア
≪物体としての空間≫は、アクリル内部の気泡を物質に見立て、虚と実とを逆転させた作品(解説による)。虚と実を逆転させているなどとは、この作品を見てもまるで考え及ばなかったが、単純に美しい。それだけではだめなの?人間の視覚をついてくる、カプーアの作品は今回アクリルを使用し、透明感や浮遊感、錯視的な不思議さを味わえた。
こちらも狭い展示室内の展示で、しかも観客が多かったのでもっと広い部屋でゆったりと鑑賞したかった。

4.榊原澄人
この人のアニメーションは第9回文化庁メディア芸術祭で拝見した。大賞受賞の≪浮楼≫。この展覧会の出展作家に選ばれるとは、今後要注目。新作が早く観たい。

5.横井七菜
愛知県生まれの愛知県在住ということで、完全なる地元びいき。
極めて繊細な線や色使いによって構成されている絵画作品は、寓話、童話的。
今回が美術館での初展覧会の1983年若手作家。

6.フランシス・アリス
映像作品≪愛国者たちの物語≫(26分)は長過ぎて全部を見ることができなかったのが残念。
映像より絵画10点からなる組作品≪無題、預言者と蝿より≫が面白かった。何を描いているのか、神話なのか、見る者を考えさせる絵画である。

7.宮島達男
1999年のヴェネチア・ビエンナーレに出品された≪MEGA DEATH≫。
会場内のある1か所に足を踏み入れると、点灯されているデジタルカウンターの照明が落ち、室内は暗転。この間2分間真っ暗闇。そして、2分後1つずつ、カウンターに灯りがつき、動き始める。生と死をまさに想起させる作品。
文句なく美しかった。こういのがもっと観たいのになぁ。

8.横溝静
写真。初めて知った。見知らぬ他人に手紙を送り室外から撮影した≪Stranger≫シリーズは興味深い。ただ写真だけを漫然と見ているとその面白さが伝わらないが、「あなたの写真を撮りたいので、夜カーテンをあけて窓の外をみてください」と見知らぬ人にメッセージを送り、それに応じた人を撮影したという作家のコンセプトが分かると、俄然こちらの見方も変わってくる。

トニー・アウスラーとさわひらきはいずれも過去に何度か見た作品、さわはまたしても≪Going Places Sitting Down≫で、新鮮味がなかったのは期待はずれ。

作品解説シートも丁寧で、どちらかと言えば、現代アートを見るのは初めてといった方に最適かなと思います。
もう少し展示空間が広ければ、落ち着いて鑑賞できたかなと感じました。
お値打ちな展覧会図録(確か800円位)は既に完売したそうです。

*5月10日まで開催中。

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ジンライムの様なお月様~インシデンタル・アフェアーズ:大阪、これが現代アート

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「インシデンタル・アフェアーズ」

サントリーミュージアム[天保山]で開催中の 「インシデンタル・アフェアーズ うつろいゆく日常性の美学」展に行って来ました。 大阪港を臨む好立地に建つサントリーミュージアム[天保山]。展望ギャラリーから海を眺めながら作品鑑賞が出来る美術館。世界中広しと

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遊行七恵さま

お返事ありがとうございます☆

> 何ていうのか、日常性の気持ち悪さを感じたりしまして。
> 有体に言うと、これは現代芸術だから皆さんOKしたのでしょうが、もし違う目的なら・・・とか考えて、わたし的にはアウトなんです。
> ちょっと過剰な妄想が湧くんです。

日常性の気持ち悪さですか。
う~ん、そこには思い至りませんでした。
覗き感覚みたいなものなのかな。

No title

こんにちは
>ヤラセ感が強いとか?
いや、そこはむしろスルーできるんですね。
何ていうのか、日常性の気持ち悪さを感じたりしまして。
有体に言うと、これは現代芸術だから皆さんOKしたのでしょうが、もし違う目的なら・・・とか考えて、わたし的にはアウトなんです。
ちょっと過剰な妄想が湧くんです。

遊行七恵さま

そうなんです。
私はチカチカが今回一番気に入ってまして。
遊行さんに申し訳ないような。。。
横溝さんのstrangerシリーズ意図が苦手というのは
どんな所がひっかかったのでしょう?
ヤラセ感が強いとか?

Tak様

こんにちは。
図録は値段見た時に「安っ!」と思い
手に取りました。
中身も値段の割になかなかでしたから、
記念に1冊って人も多かったのかも。

先日はありがとうございました

こちらにもお邪魔致します。
あーmemeさんはいい感じでチカチカを楽しまれたのですね。
わたしはもう完全にアウトでした。これはどうも分かれるようです。
Strangerシリーズは、作品は面白いんですが、意図そのものがニガテです。

同じ一つの作品でも、見る側の意識の違いがハッキリしているのが、現代美術の面白さなのかもしれないと思いました。

No title

こんにちは。

図録売り切れですか!
現代アート展では珍しいのでは。
価格が功を奏した?
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