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「上野伊三郎+リチコレクション展」 目黒区美術館

meguro

目黒区美術館で開催中の「上野伊三郎+リチコレクション展」に行って来ました。
この展覧会は今年の1月6日(火)~2月8日(日)まで京都国立博物館で開催されていた内容の巡回展で、東京への巡回を楽しみにしていました。

何しろ展覧会のチラシがとても可愛いくて素敵なのです。京都展と目黒のものはほぼ同じ。美術館名や開催日や裏面の色などが違うくらい。縦長のA4二つ折ですが、横開きでなく縦開きなのも変わってます。

展覧会の概要は次の通り。*目黒区美術館HPより引用。
わが国のモダニズム建築の揺籃期、関西初の建築運動となった「日本インターナショナル建築会」を組織した上野伊三郎(1892-1972)は、ブルーノ・タウトを日本へ招聘した人物として、伊三郎と1925年に結婚して日本に渡った上野リチ(Felice "Lizzi" Ueno-Rix, 1893-1967)は、 ヨーゼフ・ホフマン率いるウィーン工房で培った創作理念をわが国へもたらした人物として、それぞれ日本の近代建築史やデザイン史に名前が刻まれつつも、ふたりの活動の全容はこれまでほとんど知られてきませんでした。本展「上野伊三郎+リチ コレクション展」では、こうした上野夫妻の知られざる足跡に光をあてます。

第1章から簡単に印象に残った作品群を振り返ってみようと思いますが、私にとってこの展覧会は上野リチに対する感動が圧倒的でした。上野伊三郎はちょっと影が薄かった。無論彼の設計者としての功績、インターナショナル建築会の設立など特筆すべき内容は多いのですが、リチ作品が愛らし過ぎるのです。

Ⅰ.上野伊三郎・リチのウィーン
リチが制作した水彩画をはじめ、1920年代のウィーン工房時代に制作されたテキスタイル・デザインの原画、そして「リックス文様」と呼ばれたプリント地の原画や、代表作のひとつでもあるドイツのザルブラ社で製作・販売された壁紙のシリーズなどのほか、復活祭で使用される珍しい砂糖菓子のデザインや装飾品の水彩原画などが紹介されています。

のっけから目は釘付け。
クリスマスオーナメントの原画は、リチの提唱する「ファンタジー」そのもの。
こんな可愛いオーナメントでもみの木を飾り付けできたら、想像するだけでワクワクします。最初から想像、いや妄想が様々に頭によぎる内容なのです。
「ウィーンのクリスマス市」(1955年)(下)は日本の絵巻物風の水彩・墨・色鉛筆を使用した作品。
christmas

表装が日本の絵巻そのもので、とてもウィーンの方によるものとは思えない。考えてみたらこの作品は1955年作すっかり日本の生活に馴染んだ後半期のものだからか。
展示は制作順ではないので、ちょっと混乱する。

2階では、展覧会チラシにも使用されている壁紙「そらまめ」シリーズが。
「芥子」や「花園」「夏の平原」と他にも壁紙作品はありましたが、私はこの「そらまめ」が好き。
ここでまた、自身の部屋にこの「そらまめ」の緑ヴァージョン(他に色違い3種あり)が張ったらどうだろうと想像が膨らむ。

他には豊田市美術館所蔵のリチデザインのテキスタイルが何パターンも出ていた。過去豊田市美では、これらを一度も見たことはない。いろんなもの持ってるなぁ豊田市美。
プリント服地では「キャンディー」下絵が魚モチーフでカラフルで、この生地で洋服?パジャマなら似合いそう。

Ⅱ.上野伊三郎と「日本インターナショナル建築会」
次は伊三郎にスポットを当てた展示。
ここでは伊三郎設計の住宅設計図などあり。
日本インターナショナル建築会発行の雑誌『インターナショナル建築』第2巻8号1930年掲載の「スターバー」挿絵に足が止まる。
このスターバーは第4章で詳しく紹介されていたので、ここでは省略。

Ⅲ.上野伊三郎・リチの京都
京都時代の伊三郎とリチの足跡をたどる内容。ここでもリチ大活躍!
もう、欲しい物がわんさか出ていた。ご贔屓にさせていただいているブログ「遊行七恵の日々是遊行」さんが京近美展のご感想を既にアップされていますが、そちらでも紹介されている上野リチデザイン飾箱。
これがミュージアムショップに出ていたら、値段によるけど買ってたかも。七宝の飾箱(下)ですが、色・デザインとも本当に素敵。
私のお気に入りは「草叢の虫」「馬のサーカス」「結婚式」「中国-紙の龍」「中国芝居」。
どれか一つと言われたら最後の「中国芝居」(下)を選びます。
richi

同じく七宝の飾りプレートも良いですが、その後更に欲しい作品が。

マッチ箱カバー。
mach

もうこれは全部欲しいです。集めたい。
「マッチ棒」「紳士」「淑女Ⅰ」「淑女Ⅱ」1950年頃制作されたものですが、古さは感じさせない、むしろそのちょっとレトロ感が良い。

ブレスレットやクリップどれもこれもリチらしいファンタジー感、色彩感が溢れています。
どうして、こんな素敵なデザイナーがこれまで脚光を浴びなかったのか不思議。
群馬工芸所時代の二又フォーク、三又フォークはチーズフォンデュに似合いそう。竹製品も手がけていたのですね。

Ⅳ.建築から工芸へ
最終章では、伊三郎とリチの2人が協力して作り上げた建築作品を振り返ります。
ここで、Ⅱ章でご紹介したスターバー(下)再登場。
star

内装デザインは伊三郎とリチで手がけ、リチの壁面装飾「果物」「秋の実り」、伊三郎設計の家具類がぴたりとはまっています。
こんな京都のバーでお酒を・・・またも妄想が膨らむ。

リチは都ホテル京都(現在のウェスティン都ホテル京都)貴賓室壁用クロスや日生劇場レストラン(アクトレス)壁画も手掛けました。
アクトレス壁画はその様子を5面に亘って再現、さらに映像で全体を紹介しています。
日生劇場と言えば、つい先日こちらも愛読させていただいているブログ「中年とオブジェ~魅惑のモノを求めて~」の下記記事で美しい画像と共にご紹介されていたばかり。
村野藤吾の日生劇場
日生劇場アルバム
何と言うタイミングの良さ。
日生劇場は昨年村野藤吾展で、写真パネルで拝見しましたが、今回はレストランの壁画を見て一度実際の建物を拝見したい!と強く強く思いました。やっぱり建物はその場に行ってみないと何とも。
日生劇場見学を早速問い合わせてみると心に決める。

目黒区美術館が今回ほど広く感じたことはありませんでした。
空間を有効に活かして、恐らく京都展に決してひけをとらない中身の濃い展示をしています。
本展は、建築・デザインに関心がある方は必見。
そうでない方でも楽しめます。
やっぱり図録(2000円)買っておくべきだったか。迷ってやめたんだけど、悩ましい。
煩悩に惑わされる展覧会でした。

*5月31日まで開催中。ぐるっとパス使えます。

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上野伊三郎+リチ コレクション @目黒区美術館

 副題は「ウィーンから京都へ、建築から工芸へ」。今日が最終日。図録売り切れという話を聞いて、覗いてみた。↓は美術館の正面に掛けられた看板。会場は結構混んでいる。 パンフレットは↓。下記の4章立てで、丁寧な説明がついている。 1.上野伊三郎・リチのウィー...

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さちこ様

いやいや、とんでもありません。
完売した図録を入手された嬉しさはよ~く分かります。
私も、後で欲しくなって手に入らない図録がいくつかあります。

図録で少しでも展覧会の楽しさを味わってくださいませ。

図録増刷・再発売!

memeさんの記事を拝見すればするほど、せめて図録だけでも手にしたいという気持ちが強くなって困ったものだと思っていました。
するとなんということでしょう。
美術館のHPをクリックしたら、部数に限りがありますのでおはやめに!って。
きゃっほー。
memeさん、いつも記事をほんとうにありがとうございます。

遊行七恵さま

こんばんは。
この展覧会の後、薮内さんの展覧会に行って
いずれも欲しいモード全開になりました。

伊三郎さんはリチさんの才能を理解して支えて
いらっしゃったのだと思います。内助の功?

テツ様

こんばんは。
テツ様のブログ更新は毎回楽しみにしております。
私と違って画像も豊富で、建築絡みの記事やグルメ記事と
気になるジャンルが多いのも魅力です。

日生劇場は必ず見学してきます!

こんにちは
この展覧会は本当にもぉ「欲しい~欲しい~」の連発でした。
特にリチさんのデザインしたものが素敵なものばかりで、嬉しかったですね。
「ウィーンのクリスマス市」、可愛かったですよね。
チラシそのものも今年のベストに入るなぁと思いました。

旦那さんの仕事より、奥さんの仕事の方にハマリましたね。

No title

拙ブログ記事、ご紹介いただきありがとうございます。
日生劇場レストランの壁画、劇場の方にお願いすれば
見学できるかも知れませんね。

memeさんの見る日生劇場、興味あります。

noel様

こんばんは。
リチのデザインはファンタジーそのものでした。
カラフルな色使いも大好きです。
七宝店は廃業してしまったのですか。
でも、他の七宝店でも技術と再版権さえあれば制作可能では。
無理無理でも再制作して欲しいですよね。

No title

こちらの展覧会、ほんと素晴らしかったですね。リチの七宝飾箱は私も復刻版出たら絶対買う!と思いましたが(笑)、稲葉七宝自体が廃業してしまったそうで残念でたまりません。
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