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「釜師 大西清右衛門の目」 大西清右衛門美術館 はじめての美術館34

onishi

茶道具の中でも茶杓いやそれ以上にその良さがよく分からないのが茶釜である。
あるのが当然、しかし茶杓に比してその重厚な存在感は圧倒的。
が、名品であるとか名物であるとかはどこをどう見ればよいのだろう?いつも茶釜を見る度にそんなことを思っていた。

京都で千家出入りの釜師として、約400年もの長きにわたり代々京釜を作り続けて来たのが大西家。
千家十職の釜師のご用を勤めている。
そんな大西家の美術館である大西清右衛門美術館に行って来た。清右衛門は当代16代目当主の名前であり、1999年に開館、本年はちょうど十周年にあたる。

その記念すべき年の展覧会として、大阪の国立民族博物館所蔵の膨大な民俗資料の中から当代が選んだ様々なオブジェを、館蔵品と併せて展示する内容。
まるで無関係に見えるものでも、並べてみると意外にどこか共通点があったり、「かたちの面白さ」そのものに目を向けることができる。そんなものに込められた思いを感じとってもらおうという趣向が面白い。

ジョイントしていた民俗資料の中ではアフリカ地方のものが目立っていた。
たこやき器を思わせるコンゴのゲーム盤や弦楽器などが面白い。
そんな民俗資料にまじって、大西家の歴代作の茶釜が並んでいるのは、珍しい光景だろう。
やはり、私の関心は茶釜に向けられる。

これが茶釜!?と思ったのが、西村道仁作≪蓬莱山釜≫。形そのものに蓬莱山をかたどっている。
いくらなんでもこれはやりすぎでは?と思うほど珍しい形状。

私のお気に入りは≪二口釜≫十代大西浄雪作。
太陽と月を釜蓋にデザインしているが、上から眺めると人面のようにも見える。
二つに内部が分かれているため、水の飲み比べ(きき水)などにも使用していたらしい。
実用的であり、デザイン性もある素晴らしい茶釜なのだった。

展示室は3階、7階には茶室があって茶道具のしつらえがされている。
茶室の中に入ることができれば申し分ないのだが、通常中に入ることはできない。そのかわりと言っては何だが、1階の和室にも茶の準備がされており、お抹茶をいただくことができる。
この1階で使用されていた茶釜も小ぶりで愛らしく気に入ってしまった。

茶釜と言っても実にいろいろな形、意匠があるものだと改めて感じ入った。
美術館がある通りは釜座町という地名。
平安時代初期の頃より、伝統ある鋳物町であり、嵯峨天皇の頃に「釜座」を名乗り始めた。
明治維新によって座は崩壊したが、大西家は釜座の伝統を継承する貴重な家となっている。
京都らしい、京都ならではの美術館だった。

*6月28日まで開催中。

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遊行七恵様

あの展示、まさに文化人類学そのものでした。
形の面白さ、ものの見方も併せて学んだような
気がいたします。
京都らしい伝統工芸美術館で、1階のお座敷が
落ち着きますね。

No title

こんにちは
意外な取り合わせと言うか、文化人類学というものを実感したと言うか。
あの蓬莱釜は遊び心なのか、やりすぎなのか、とか色々思いました。
それにしても面白い展示が多かったですね。
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