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「染付 藍が彩るアジアの器」 東京国立博物館 平成館

sometuke

月曜日は大方の美術館では休館日。
もちろん、東博も国立西洋美術館も通常月曜は休館日になっている。
ところが、昨日だけは月曜なのに両館とも開館されていたということをご存知だっただろうか?

私の夏休み最終日はとっぷり上野に浸かることにした。
が、前日の無理がたたったのか、午前中体調が悪く午後に出発。無念。

そして、昨日拝見した中でのイチオシは「染付 藍が彩るアジアの器」展だった。
同時開催の「伊勢神宮と神々の美術展」を先に見たのだが、相当消耗した中で「染付」展に臨んだ。ところが、普段に比べるとぐっと観客が少なめな静かな会場を進むに連れて、どんどん楽しくなって来て気が付いたら体調がすっかり戻っていた。
良い展覧会は、健康<心と身体>にも良い。

この展覧会の見どころは、Takさんのブログにとても詳しく説明されているので、ぜひご覧になってください。
私が感動したポイントは以下の通りです。

1.2色で統一した展示方法
のっけから、染付の藍色の世界に入り込める。あの周囲の器の模様を拡大した壁がとても良かった。
展示ケースも黒かと思いきや、全部藍色で統一されている上に、解説文も藍色(青)と白の組み合わせで、この2カラーだけが主役。
ご丁寧に、作品リストまで藍色と白の2色で作成されている。

2.染付とは何か、その始まりと伝播、普及までを約200点の名品たちで紹介
誰でも分かりやすい構成と解説だった。単に名品を並べるだけでなく、如何にして展示していくか、まとめ方、並べ方の順序も非常に重要。*展示構成は最後に記載しています。

本展は、子どもでも楽しめるようにと子ども向け観賞シートもあり、と言いつつ私はこれで観賞を楽しんでいたが、やきもの初心者でもその魅力を理解しやすく楽しめる内容だった。

3.平野耕輔氏寄贈の伊万里の大皿コレクション
東博のやきものコーナーは行けば必ず立ち寄るが、これだけの数を一堂に見るのは初めて。
過去に1枚、2枚は展示されていたこともあったのだろうが、一挙に55枚並べられているのは壮観な風景、これぞ必見、最大の目玉だと思う。

4.実用の器としての染付-テーブルセッティングともてなしのディスプレイ!
東博が庶民に降りてきた感じがした。上からでなく、一般観賞者と同じ目線に立って見せてくれていることに感動した。
もちろん、博物館なので歴史的背景など学術的な視点で見せることは言うまでもなく重要だが、過去東博のやきもの展でこんな見せ方をしたことはあったのだろうか?

テーブルの敷物が更紗を使ってたりで、それだけで嬉しくてワクワクした。
更紗のテーブルクロスに伊万里や、黄瀬戸、唐津の酒呑に染付徳利、五州赤絵徳利。
お茶のもてなし、お酒のもてなし、染付をつかっての朝食、更には月見の宴(照明までご丁寧に変化させていた)、これ考えた学芸員さんはさぞや、楽しかっただろう。
何しろ、名品中の名品ばかりでのセッティングなのだ。
広田松繁、横河民輔らの旧蔵品がずらりと揃っている。
あ~、これで食事できたらさぞかし・・・こんな楽しい器の世界を見せてくれるのだから、もう堪らない。

5.ハンズオン体験コーナー
触って楽しめるやきもの。普段はケース越しにしか見られないやきものを実際に触って、その違いを確かめるというもの。
企画展会場だけでなく、本館特別2室でも「親と子のギャラリー・日本美術のつくり方」コーナーが開設され、その中で「色絵磁器」の絵付け工程を5段階で実際の器で説明。
これで、更に染付への理解が深まり、ぼんやりしていたものが明確になった感じがした。

一番楽しかったのは土の違い。陶器と磁器では使用する土が違うと知っていたが実際に土を見たのは初めてだった。もう色が違っている。ビニールに入っていたので感触までは確かめられなかったが、固さもちょっと違っていた。

6.図録
今回、良い展覧会だったので、会場を出るまで図録を買おうか迷っていた。場内で図録見本をチェックしたら、図版が大きくて展示では見えなかった裏側なども掲載されている。
これは2000円以上だったら諦めようかと思っていたら、何と何と1,500円!
奈良博の1800円図録にも以前驚いたが、1500円っていいんですか、そんなお値段でと即買い。
今、図録を見つつ昨日の幸せに浸っている私。
人間の記憶は残念ながらはかないもの。やはり、記録としていつでも見ることができる図録は気に入った展覧会の場合、どうしても欲しくなる。

中をよく見ていたら安さの秘密が想像できた。
本展の図録は表紙デザイン、図版の写真、編集・発行すべて東京国立博物館が行っているのだ。
まさに一から手作り展覧会。

表紙のデザインが、また素敵なのです。染付の2文字の一部にだけ、器の模様が使用されているのにお気付きですか?

最後に格別印象に残った作品。
やっぱり兎シリーズと作品番号12、30、48、74、77、100、105、107、108、111、118、でしょうか。
特に105の「蜘蛛の巣八角皿」は、現代に通じるモダンデザイン。
もちろん、他にも名品多数だけれどきりがないので、とりあえず。

説明は不要、まずその目で見てみましょう!もう1回行こうかな~♥

<展覧会構成>
1 元時代の染付
2 明時代前期の染付
3 雲堂手―民窯の染付
4 明時代後期の染付
5 ベトナムの染付
6 朝鮮の染付
7 明末清初の染付
8 伊万里と鍋島の染付
9 清時代の染付
10 京焼と地方窯の染付
11 伊万里染付大皿―平野耕輔コレクション
12 染付の美を活かす

*9月6日まで開催中。

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特別展「染付」

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あべまつ様

図録の写真は、白い光の跡とかのことでしょうか?
jchzさんもそこを問題視されていらっしゃいました。

あべまつ様の審美眼に適わなかった図録。
私など、値段で決めてしまいました。
もろもろ、どうかお気になさいませんように。

No title

こんばんは。
また行ってきましたが、
図録、やっぱり気になる点有りで、パスしました。
写真が展示品を美しくしてくれてないという点。
memeさんポイント4のディスプレイも気になる点があって、
そこが若いと思った点なのでした。
取り合わせ、コーディネイトするには、
好みが真逆だったということだったのですよ・・・
せっかくお勧めしてくださったのに、
応えられず、申し訳なかったです。

それでも、何度行っても好みは変わらない~!ことも
我ながらおもしろかったです。

Tak様

こんばんは。
所蔵品だけで、これだけの展示を見せるのは
さすが東博、西美ですね。
ただ、西美の展示はちょっと学究的すぎて何も
考えず見た2回目の方が楽しめました。

No title

こんにちは。

染付展とかたちは、うつる展
それぞれ東博と西美の底力
おおいに発揮された充実した内容の
企画展でしたね~

まるかみ様

東海道線は、静岡県内と岐阜県の一部を除けば、非常に快適な在来線です。
名古屋から京都など2時間。
ぜひ、18きっぷの旅を楽しまれてくださいね。
ご報告楽しみにしています。

映画は全く知りませんでした。TVほとんど見ないのです。

あべまつ様

こんばんは。
> 東博で一番フレッシュさを感じた特別展です。
> 企画運営の方々の感性がが若い!と思ったのでした。

あれが若い感性の象徴でしたか。
最後のテーブルセッティングで使われていたお道具が、垂涎もの。
こんなやきもの展覧会、ぜひまた開催して欲しいです。
図録見てるだけで、思い出して嬉しくなります。

No title

今週、豊橋から岐阜、京都奈良への旅に出ようと計画しています。いただいたアドバイスを生かしてきます。

そういえば、昨日のTVでは国立東京博(上野)の内部シーンが物語の一つの要になっていた映画をやってました。美術監督が優れてますねえ。

No title

こんばんは。
6ポイント、バッチリですね。
また行きます。図録求めつつ、再会したい恋人達に会うために。
東博で一番フレッシュさを感じた特別展です。
企画運営の方々の感性がが若い!と思ったのでした。
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